驚きました、東京高裁が袴田事件の再審を認めない決定。ご存じの方も多いと思いますが、2014年3月、静岡地裁は、袴田さんを有罪とした証拠はねつ造された疑いがあるとして、再審開始を認めただけでなく、死刑囚として拘置されていた袴田さんを釈放するよう命じました。
今回の高裁決定は、地裁が再審開始の決め手としたDNA鑑定が独自のもので、科学的に疑問があるとしています。この点は素人の私にはよく分かりません。
ただ、袴田さんの死刑判決には、トイレにも行かせない強圧的な取調べや袴田さんの着衣とされたズボンが細すぎて袴田さんは履けないなど数々の疑問があります。また、一審の死刑判決を書いた裁判官が無罪の心証を持っていた(が多数決で死刑に)など数々のおかしな点がありました。
弁護団の小川秀世弁護士は、大学の同期です。結構自信ありげに、春には良い判断が示されるでしょうと言ってましたが、時期も結論も外れました。何があったのでしょう?
さらに解せないのは、再審を認めなかったのに高裁は袴田さんの身柄の拘束を認めなかったのです。再審は認めないけど4人も殺した犯人を死刑にする自信もないということでしょうか。籠池夫妻のように裁判中の被告人が保釈金を積んで身柄の拘束を解かれることはあります(無罪推定の原則)。しかし袴田さんは裁判所の判断では、4人も殺した極悪死刑囚!
マスコミは高裁決定を伝えるニュースで、この4年間と同じく(袴田死刑囚ではなく)「袴田さん」と呼んでいます。この事件の結末がどうなるにせよ、袴田さんを再び拘束して死刑を執行することは現実にはありえないのではないでしょうか。
(TOKIOの山口「メンバー」のときと違って、マスコミが警察や司法当局の判断を鵜呑みにせずに、自ら判断しているのは良いことです)
そうすると、4年前に静岡地裁が死刑囚としての拘置を続けることは「耐え難いほど正義に反する」として袴田さんの釈放を命じたことは大ヒットだったといえるかもしれません。弁護団も再審開始の決定はあるかもと予想していたが、まさか釈放まで命ずるとは思わなかったそうです。
最高裁がどう判断するか注目されます。
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が、検察と裁判所の面子を保つためにもしかしたら再審を認めない決定の可能性も捨てきれずにいました。
エリートと言われる人たちはことさら面子にこだわるようで「おそらく無罪なんだろうがそれを認めてしまったら面子丸つぶれだから過去の判決は正しかった」ということにしておいて袴田さんの歳を考えればあと何年かうやむやにしておけば時が解決してくれると思っているんじゃありませんかねぇ。
おっしゃる通り4人も殺した極悪人なら再収監してさっさと刑を執行すればいいだけのこと。
それが出来ないというのはやっぱり裁判所も有罪は疑わしいと思っているんでしょうね。
袴田さん本人もそうですがお姉さんも人生を奪われたようなものですから警察、検察と裁判所の責任は大きいですよね。
ちょうど授業中、ふと思い出したので、前に座っている学生に、どうなったの?と聞いたら、すぐスマホで調べてくれて「再審認めず」
小川さんは怒ってるだろうなと思いながら、授業を続けました。実は再来週、この授業に小川さんがゲストスピーカーとして登場する予定。どんな話になるか、期待しています。