『光速の寄せ』の谷川浩司九段が60歳になって、将棋の17世名人を名乗ることに。その推戴状授与式があった。
挨拶が人格高潔な谷川さんらしい。「名人5期(これが永世名人資格)だが、挑戦手合いで敗退も6期。負け越して永世名人になるのは最初で最後かも」 いやいやそんなことはありません。名人は挑戦するだけでもエリート棋士の証、6回の敗退も立派な勲章です。
数々の名ぜりふを残してきた谷川さんですが、私が一番忘れられないのは、羽生善治さんが7冠制覇を達成した1996年初の王将戦、0-4で王将を明け渡し羽生さんの引き立て役になりましたが、「せっかく注目されたのに、(4局で終わってしまったのは)ファンの方にも羽生さんにも申し訳ない」 並の人間なら「悔しい」か「残念」では?
これで終わらないのが谷川さんの凄いところ。1996年末から1997年にかけて、羽生さんから、竜王と名人という将棋界の2大タイトルを奪っている。なお1995年初の王将戦では、阪神大震災被災というアクシデントがありながら、羽生さんの7冠制覇を阻んだことも偉業だと思う。
とりあえず将棋界3人目となる1,400勝を目標に掲げられているようですが、ますますの活躍を願っています。
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