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ギンズバーグ裁判官、逝去

2020-09-19 09:09:33 | 法・裁判

アメリカ合衆国最高裁判所のギンズバーグ裁判官が亡くなった。享年87歳。

女性の権利が日本とは格段に進んでいる国とみられる合衆国だが、今から半世紀前までは大差なかった。たとえば、1961年には、女性は女性であるという理由で陪審員を辞退できるという規定の結果、全員男性の陪審でも違憲ではないという判決が下されている。

1970年代から、男女差別は憲法違反であるという訴訟の多くで代理人となり最高裁で弁論してきたのがギンズバーグ(当時は弁護士)であって、ほとんどで勝訴した。その後、ギンズバーグはクリントン大統領によって、最高裁史上2人目の女性裁判官として1993年、最高裁入りした。

ギンズバーグは高齢のうえにガンを患っていて、不謹慎な表現だが、いつ死んでも不思議ではない状態だった。だからこんなになってもよく頑張ったがフェアな見方だろうが。

あと2ヶ月持ちこたえられなかったか……というのが、アメリカ法関係者の率直な気持ちではなかろうか。後任の最高裁裁判官を選ぶのは、もちろんあのお方である。

4年前に逆のことが起きた。2016年2月に保守派の重鎮裁判官が急逝して、当時のオバマ大統領はリベラル派の裁判官を指名したが、共和党は後任裁判官は新大統領が選ぶべきと主張して店ざらしにした(結局トランプ大統領就任後に保守派のゴーサッチ裁判官を指名)

民主党は当然、同様の主張をするだろうが、およそ理屈が通じないトランプ大統領が耳を傾けるとは思えない。大揉めに揉めるだろうが、憲法や法律に逆らい続けたトランプ大統領は、わずか4年の在任期間に3人目の最高裁裁判官を指名することになるのではなかろうか。

現在の最高裁は、リベラル派4人と保守派5人。ただ首席裁判官のロバーツが保守派ながら従来の判例を重視する立場から、最高裁の極端な保守化を阻止しているという状況。正直、この先どうなるのだろうと懸念される。https://blog.goo.ne.jp/wewish_2012/e/c9255da29f29edd7bfbcb9a86bf64457

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