森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

自問自答

2012-02-01 | DIY・ハンドメイド・クラフト
何年も前のNHKの番組で、「革のクラフト」特集をいくつか観た。
その時の映像をビデオに録っていて、時を経てから更にDVDに移し替え
今も大切に保存している。
その映像の中で私が一番心惹かれたのは、この方のひたすら革を縫う姿

 

指先にまで「一つのことに打ち込む美しさ」が漂う。

       

これは数年前、姉が買ったチャーム。本を見て作ったものより少し大きいけどとても精巧にできている。

 

壊れたので私が貰って保存。
実は本で見るよりずっと前から、私はこんなものが好きだったと気付く(笑)

ずっと以前から柔らかな革でモノを作りたかったけれど、心に葛藤があり出来ずにいた。
革は、動物の犠牲の上に成り立っているから。

動物愛好家の中には毛皮だけではなく、ウールもダメだと叫ぶ人もいる。
だけどそういう人の足元を見れば、明らかに合皮とは思えない靴を履いていたり
化繊とは見えないセーターを着ていたりする。
肉食をやめようと言いながら、イリコでとった出汁のご馳走を食べていたり。
何かと矛盾も多い。

私自身もそう。
革のジャケットも持っているし、動物愛護のために政治家にメールも出す。
    (そういえば自民党からは返事がきてました)
矛盾をいっぱい抱えて暮らしている。

少し前にYoutubeでも騒がれた、中国の「生きたまま動物の皮をはぐ」映像。
私はあまりにも残酷すぎて観ることができなかった。
調べれば「食用に使ったあとに革を利用する」というところもあれば
革用と食用は初めから飼育される場所が違うという説もある。
どちらにせよ、太古の昔から人間は動物を殺して食べたり纏ったりしていた。
あらゆる命をいただいて生きてきたのだ。

だけど「生きるため」ではなく、暴利を貪る人が必要以上に殺しているなら
いつかは罰を受けるような気がする。
私のように解いたレザーを利用したり、古いバッグをリメイクしたり
端革を少しだけ買っているうちはあまり罪悪感もなく居られたけれど
本格的にレザークラフトをやれないのは、ついこういうことも考えてしまう自分がいるからかも。

矛盾にどう向き合うか、ずっと答えの出ないことだけど、尊い命を犠牲にしたものであるなら
私たちはせめてそれを大切に手入れしながら、モノの寿命まで使いきるしかない。

 

         
     小太郎のここには一匹のわんこが☆



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