職場で先日の私と同じ「理不尽な理由」で、とうとう辞める人まで出た。
彼女の仕事は主に、商品のきっちりとした確保に関わる調整と、その上に販売。
なので接客もかなりの時間含まれている。接客は皆ほぼ同時間受け持つけれど、
裏方が好きな人も居れば、販売が向いている人も居る。
その中でもその女性は声も大きく愛想も良いので、接客向きだと思うし、確かに
そういった面ではよくやっていたと、私には思えた。
けれども先日、年配男性客に突然大声で怒鳴られ、「上司を出せ」と凄まれて
大急ぎで上司を呼び寄せることになった。
彼女は私と時間帯が4時間半くらい被るものの、朝は少し早く出社し夕方の早い
時間に終わる。 でもこの日は上司から叱られた後も帰らず、私たちの退勤時間
になってもまだ休憩室に居たので、もう一人の女性と一緒に全ての事情を聴くこ
とができた。
上司を呼んで代ってもらうと、その男性は態度を一変してたいそう温厚である風
に装い、話を聴いた後の上司は当の女性に「気の良い普通のおじさんだったよ」
と言ったという。
そして上司は一方的に相手の話を信用し、彼女が悪いと責めたという。
彼女は男性の言う言葉を聴き間違えただけで、相手の男性は「おまえは障害者か!」
「おまえが給料をもらう権利はない!幼稚園からやり直せ」とまで言ったらしい。
もちろん彼女はそういった意味での障害を持っているわけではないし、聴き間違った
こと自体は謝ったというが、それでも大勢の前で罵声を浴びせられて、彼女にしてみ
ればとても屈辱的だったと想像できる。もし周囲で障害を持つ人が聴いていたならば
「障害者は仕事をしてはダメなのか」と受け取れるし、それこそ大変な侮辱であり、
逆に障害を持つ人から訴えられても仕方ない。
けれど上司は男性がそこに居ないにもかかわらず、その後も彼女の気持ちは全く無視
したという。
わずか一言でも「世の中には働く女性や障害のある人に差別意識のある人がいるから
困ったものだよね」と、同情的な言葉をかけてくれていれば彼女の気持ちも少しは落
ち着いただろうに・・。
もう一人の女性は彼女の話を聴き、「結局こんなとき上司は私たちを守ってくれない
ってことよね」と、呟いていた。
実は私も少し前に同じ経験をした。
私は直接相手に怒鳴られたわけではないけれど、上司を出せという電話があり、私に
してみれば全く身に覚えのないことだったにも拘らず、そのことで上司に注意を受けた。
手前味噌になるかもしれないけど、実は私はこれまで接客の仕事でお叱りを受けたこと
がない。もちろんこんなそそっかしい人間だからミスはあった。
そんな場面でも大抵は丁寧に謝罪することで、ラッキーなことに相手が怒るどころかそ
のことで逆に親近感を持ってもらえた事の方が多い。
「笑顔がいいですね」「ありがとう」と言われると嬉しく、経理より接客が向いている
と他人からだけでなく私自身も思うようになったのは、そういう経験からだった。
なのに、私の時も「ご迷惑をおかけしました」と上司に言うことで事は治まったけれど
私は釈然としない気持ちを抱えたままでいる。
彼女が辞めると決まり、そうでなくても人手が足りない職場は今、てんてこ舞い。
ああ、一体誰のせいなのよ?と、その後も変わらず土日には連休を取っている上司のス
ケジュールを、彼女の抜けた穴埋め勤務で故障だらけの面々は恨めしく眺めている・・。
さて、この日記のタイトルの「万人受け」はこの話とは全く関係なくて(笑・まあ多少は
関係なくもないかな。職場でも要領よく振る舞える人は上手く立ち回れるから)
昔、雑貨屋をしたくて多少の勉強をしたけれど、当時読んだ本には「センスの良いものが
売れるとは限らない。なぜなら、大方の人はセンスが良いわけではないから」という、私
にとっては衝撃的な事実が綴られていたことを、最近思い出した。
「けれどもお店をしようと思うなら時代の流れを掴むことも必要だけれど、客に媚びて
万人受けするモノばかり置いてはいけない。そうすると、自分のスタイルを好んで通って
きてくれた良い常連客を逃がしてしまうことになり、結果的にオーナー自身の全く好まな
い商品と客で商売する羽目になり、やがてはなんの魅力もない店に成り果てて、破滅する
だろう」という意味のことも。
「売れる」というだけで自分のスタイルを見失ってはいけない。
辛抱強く、根気よくセンスを磨き、オリジナルを追求することで結果はついてくる。
その逆も然りで、やがては身の破滅を招くだろう。
今問題になっているMr.デザイン氏の「アートの世界」はもっと厳しいはず。
世間を甘く観てはいけない。
彼女の仕事は主に、商品のきっちりとした確保に関わる調整と、その上に販売。
なので接客もかなりの時間含まれている。接客は皆ほぼ同時間受け持つけれど、
裏方が好きな人も居れば、販売が向いている人も居る。
その中でもその女性は声も大きく愛想も良いので、接客向きだと思うし、確かに
そういった面ではよくやっていたと、私には思えた。
けれども先日、年配男性客に突然大声で怒鳴られ、「上司を出せ」と凄まれて
大急ぎで上司を呼び寄せることになった。
彼女は私と時間帯が4時間半くらい被るものの、朝は少し早く出社し夕方の早い
時間に終わる。 でもこの日は上司から叱られた後も帰らず、私たちの退勤時間
になってもまだ休憩室に居たので、もう一人の女性と一緒に全ての事情を聴くこ
とができた。
上司を呼んで代ってもらうと、その男性は態度を一変してたいそう温厚である風
に装い、話を聴いた後の上司は当の女性に「気の良い普通のおじさんだったよ」
と言ったという。
そして上司は一方的に相手の話を信用し、彼女が悪いと責めたという。
彼女は男性の言う言葉を聴き間違えただけで、相手の男性は「おまえは障害者か!」
「おまえが給料をもらう権利はない!幼稚園からやり直せ」とまで言ったらしい。
もちろん彼女はそういった意味での障害を持っているわけではないし、聴き間違った
こと自体は謝ったというが、それでも大勢の前で罵声を浴びせられて、彼女にしてみ
ればとても屈辱的だったと想像できる。もし周囲で障害を持つ人が聴いていたならば
「障害者は仕事をしてはダメなのか」と受け取れるし、それこそ大変な侮辱であり、
逆に障害を持つ人から訴えられても仕方ない。
けれど上司は男性がそこに居ないにもかかわらず、その後も彼女の気持ちは全く無視
したという。
わずか一言でも「世の中には働く女性や障害のある人に差別意識のある人がいるから
困ったものだよね」と、同情的な言葉をかけてくれていれば彼女の気持ちも少しは落
ち着いただろうに・・。
もう一人の女性は彼女の話を聴き、「結局こんなとき上司は私たちを守ってくれない
ってことよね」と、呟いていた。
実は私も少し前に同じ経験をした。
私は直接相手に怒鳴られたわけではないけれど、上司を出せという電話があり、私に
してみれば全く身に覚えのないことだったにも拘らず、そのことで上司に注意を受けた。
手前味噌になるかもしれないけど、実は私はこれまで接客の仕事でお叱りを受けたこと
がない。もちろんこんなそそっかしい人間だからミスはあった。
そんな場面でも大抵は丁寧に謝罪することで、ラッキーなことに相手が怒るどころかそ
のことで逆に親近感を持ってもらえた事の方が多い。
「笑顔がいいですね」「ありがとう」と言われると嬉しく、経理より接客が向いている
と他人からだけでなく私自身も思うようになったのは、そういう経験からだった。
なのに、私の時も「ご迷惑をおかけしました」と上司に言うことで事は治まったけれど
私は釈然としない気持ちを抱えたままでいる。
彼女が辞めると決まり、そうでなくても人手が足りない職場は今、てんてこ舞い。
ああ、一体誰のせいなのよ?と、その後も変わらず土日には連休を取っている上司のス
ケジュールを、彼女の抜けた穴埋め勤務で故障だらけの面々は恨めしく眺めている・・。
さて、この日記のタイトルの「万人受け」はこの話とは全く関係なくて(笑・まあ多少は
関係なくもないかな。職場でも要領よく振る舞える人は上手く立ち回れるから)
昔、雑貨屋をしたくて多少の勉強をしたけれど、当時読んだ本には「センスの良いものが
売れるとは限らない。なぜなら、大方の人はセンスが良いわけではないから」という、私
にとっては衝撃的な事実が綴られていたことを、最近思い出した。
「けれどもお店をしようと思うなら時代の流れを掴むことも必要だけれど、客に媚びて
万人受けするモノばかり置いてはいけない。そうすると、自分のスタイルを好んで通って
きてくれた良い常連客を逃がしてしまうことになり、結果的にオーナー自身の全く好まな
い商品と客で商売する羽目になり、やがてはなんの魅力もない店に成り果てて、破滅する
だろう」という意味のことも。
「売れる」というだけで自分のスタイルを見失ってはいけない。
辛抱強く、根気よくセンスを磨き、オリジナルを追求することで結果はついてくる。
その逆も然りで、やがては身の破滅を招くだろう。
今問題になっているMr.デザイン氏の「アートの世界」はもっと厳しいはず。
世間を甘く観てはいけない。