ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

オペラ「ラ・カリスト」

2010-12-18 18:17:50 | オペラ
12月5日渋谷区文化総合センター大和田内さくらホールで、フランチェスコ・カヴァッリ作曲のオペラ「ラ・カリスト」を観た(東京室内歌劇場公演)。

日本初演。何と320年もの間演奏されず、忘れられていた作品だが、バロックオペラの傑作だそうだ。今回指揮の濱田芳通氏が編曲したが、即興が多いので、二日間の公演でも日によって少し違う由。

舞台はギリシャ神話の世界。ジョーヴェ(ジュピター)は月の女神ディアーナに仕えるニンフ、カリストを見そめ、ディアーナに化けて彼女をたぶらかしてしまう。女主人の特別な寵愛を受けたと思い有頂天のカリストは、女神に会うと親しげに振舞うが、訳の分からぬディアーナは激怒し、不品行ゆえ追放すると脅す。しかもジョーヴェの妻、女神ジュノーネが(例によって)夫の裏切りに感づき、カリストを熊に変えてしまう(まったく踏んだり蹴ったりだ・・)。一方ディアーナは冷たい処女神のはずが、羊飼いの青年の一途な求愛に心動かされ・・。

17世紀の古いオペラなのに、コミカルなシーンも多く美しいアリアもあり、退屈しない。何せ日本初演ゆえ、次に何が起こるか分からず、淫靡なシーンで客席が固唾を呑むのがおかしい(筆者も含めて)。

音楽はのどかで牧歌的な曲が多いが、リズムが軽快で心が浮き立つようだ。

歌手はカリスト役の澤村翔子とディアーナ役の松井亜季、そして羊飼いエンディミオーネ役の上杉清仁がよかった。

衣裳がカラフルで楽しい。
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