論文を書く、というと、
一般的な学術論文を書く場合(ショート(レター)またはフル)
卒論、修論、博士論文を書く場合
があると思う(小論文は除く)
後者の卒論、修論は、書いたことがないのでわからない。先生もはっきり教えてくれない!といって不安になることもあるかもしれない(博士論文を書く人は、「どう書いたらいいかわからない!」ということはまずない)。
・・・っていうか、卒論はまだいいんだけど、大学院生の場合、修士論文以前に、一般的に研究というのは、どうやって進めたらいいかわからない!という人もいるかもしれない。
ので、今回は、そういう人のために書いてみる
■卒論、修士論文は、分野によって書き方が違う
まず、これは学術論文でもそうなんだけど、論文の書き方は、分野によって多少に違いがある。大きな流れは
【はじめに】
この研究の目的(リサーチクエスチョンRQ)を書く
【関連研究】
この研究に関係した研究、この研究分野で以前行われている研究(先行研究)について書く
【実験・調査など】
RQを解決するために行った実験、シミュレーション、アンケートなど
【実験のまとめ】
実験結果をもとに、有意差があるところなどを示す。ここは事実だけを書き、推測・意見は書かない
【議論(考察ということも)】
実験結果のまとめの結果を使って、RQに対して、解凍を書き、今後の課題などについて書く
なんだけど、実は、論文に書かなければならないのは
1)RQ
2)アプローチ
(提案がある場合)提案内容
3)実験などやったこと
4)3)のまとめ
5)議論・考察(RQに対する結論)
となる。論文の場合、概要にこれらをびしっと単語でまとめるんだけど、それはさておき、「アプローチ」(実験するか、シミュレーションするかなど)、提案内容は、上記の大きな流れには出てこない。また、「関連知識」は「はじめに」の後に書く場合と、「議論」の前に書く場合がある。さらに心理学系では「はじめに」と「アプローチ」「関連研究」までをまとめて書く。さらに「実験のまとめ」の書き方は、まとめ方はもちろん、そこで使う言葉自体が学会によって決まっている(違っている…)
・・・という差はあるんだけど、おおざっぱに言って、特に心理系の場合は、定番の本がある。それが↓の「心理学論文の書き方」
この本は、修士のときの副指導教官に勧められた。
心理学の人にはいい内容。それ以外の分野でも、大学院生には参考になると思う。卒論としてはレベルが高い。
正指導教官には、↓の
を読め!って言われたんだけど・・・どうなのかなあ?
作文したいんじゃなくって、書きたいのは、論文だからなあ~
ただ、分野ごとに書き方が違うので、研究室の先輩の卒論、修士論文が一番のお手本なのは、いうまでもない。それに沿って書けば・・・まあ、問題ない(ほかの研究室のをまねるのは危険かも、先生によって全然指導が違うので)
■研究方法自体がわからない
研究の進め方について書いてある本がある。
これは、「統計学が最強の学問である」
の西内先生の話を聞いたときに教えてもらったと思うんだけど‥‥
↓のResearch Design
という本。この本に書いてある・・・んだけど英語だ。
ただ、この昔の版のものが、翻訳されている↓
研究方法は、質的研究、量的研究で違って、この両方をやるのがミックス法(混合研究法)
ただ、この本ちょっとわかりにくいんだよなあ・・・
最近は以下の2つの本も出てるみたい(2冊とも、読んでない)
こういう本のほうが、わかりやすいかも・・・
■研究方法で注意すること
研究方法では質的、量的、混合で違うと書いたけど、これはアプローチの違い。ほかにRQの違いとして、仮説を見つける「仮説発見」なのか、仮説があって、それを確かめたり否定する「仮説検証」なのかによって、書き方がさっぱり違う。
で、理系の場合、仮説検証が多い為、仮説発見の手法を取ろうとすると、指導教官が研究のみならず、全人格を否定しようとすることがある。この場合、その先生のもとでは仮説発見はできないので、あきらめて仮説検証をするか、ほかの大学院に進学すること。
というのは、仮説発見の多くは、グラウンデッドセオリーを使う。この理論的飽和という考えは、わかっている人からしか習えない。仮説発見を否定する先生は、多分この理論的飽和がわからないので、その先生から習っても意味はない。
ちなみにグラウンデッドセオリーには日本では、2種類ある。
一つは、バーニー・グレイザーとアンセルム・ストラウスが唱えた方法をそのままつかうやつ。たしか、↓の本がその方法だった・・・気がする(自信ない)
もう一つは、「木下の方法」と言われるもの↓
の本をはじめ、いろいろシリーズっぽくいっぱいある。
違いは、木下の方法が最小単位が文章なのに対して、もともとの手法は最小単位が単語だったか、形態素だったか・・・の違いだったと思う。
なお、この「グラウンデッド・セオリー」はGT法という人もある。頭文字とって。
■主査(主指導)と副査(副指導)で研究法が違う場合はどうするか
私がそうだった。主指導は仮説発見を認めない人で、副指導はちょうど
グラウンデッド・セオリーを使ってなんか研究してたくらいだから・・・
この場合は「主査(主指導)に合わせる」のが正解。副指導に合わせる場合、主指導をあからさまに批判することになり、自分は当然だが、副指導にも迷惑が及ぶ。たいてい、副指導はその辺の事情は分かっているから、主指導に合わせて大丈夫。
P.S なんか、今回いきなり毛色の違う話をした理由
最近、Gooアドバンス(このブログもそれ、有料版のGooブログのこと)だと、Amazonアソシエイトが使えることが分かった。
なので、Amazonアソシエイトに入って
使ってみた次第。まだ、詳しく審査とか、やり方とかわかっていないけど、とにかくアフェリエイトが貼れるような内容・・・ってことで、これを選んでみた次第。