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青少年なやみ相談室

相談室だより

相談室だより12月 オンラインカジノ依存症

2022年12月01日 09時00分00秒 | vol.161~vol.170

 クリスマスが近づいてきました。街ではライトアップや、きれいな飾りつけがそこかしこで見られますね。ついつい心も浮き立ってしまいます。そんなみなさんにお伝えしたいのは、カジノへの依存についてです。なぜ今?とお思いの方は、最後まで読んでみてください。現在の日本では、賭博が刑法で禁止されているため、カジノは違法とされています。しかし、そんなカジノにのめりこみ、やめられなくなってしまう若者が今、急増しているようです。特にオンラインでのギャンブルにお金をつぎ込んでしまう人を「オンラインカジノ依存症」といいます。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、家にいる時間が増えたために、24時間インターネットで手軽にできるオンラインカジノが広がったといわれています。依存の状態が進行すると、高額の借金、盗みを犯してでも、ギャンブルを続けようとしてしまう場合もあります。なぜギャンブルを続けてしまうのでしょう。それは、ギャンブルによって得られる刺激や高揚感などを脳が「良いもの」と認識することで、気分転換になることがあるからです。

 ギャンブルなんて関係ないよ、というあなた。スマホゲームの「ガチャ(くじ引き)」で、限定キャラクターやアイテムを手に入れようと、何度も引いてしまうケースも増えているといいます。消費生活センターや、消費者ホットラインが相談にのってくれます。

 ギャンブル依存の傾向の強い人は、自身の苦しい生き方や、生きづらさの対処手段としてギャンブルの刺激や高揚感を欲するようになるので、時間や金銭のコントロールが効かなくなり、問題が生じてもやめられなくなることがあります。ギャンブルで悩みを抱えているなら、迷わずに家族や専門機関(精神保健福祉センターなど)に相談してみましょう。

 クリスマスにお正月。楽しいイベントが続きます。プレゼントにパソコンやスマートフォンをもらったり、お年玉をもらったりする人もいるでしょう。甘い誘いに惑わされぬよう、インターネットやお金の使い方について注意し、楽しく年を越しましょう。

全国精神保健福祉センターhttps://www.zmhwc.jp/centerlist.html

消費者ホットライン(電話番号) (局番なし)188

(参考)

News Sphere 120ヶ国で合法のカジノ、公営賭博大国・日本で非合法の理由とは? 法制度・道徳の影響 2014.10.16

みんなのマネ活 日本でのカジノ解禁はいつ?有力候補地とIR推進法について 2020.11.14

ワンネス財団 ギャンブル依存症を知る


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相談室だより6月 女子生徒にズボンの制服を

2022年06月01日 09時00分00秒 | vol.161~vol.170

みなさんは、中学生や高校生の女子生徒がズボン(スラックス)をはいて登校しているのを見たことがありますか?今、東北地方でも、女子生徒がズボンをはいて登校できる学校が増えてきました。

 もともとは、生まれた時の性別と性自認が異なる(こころとからだの性が一致しない)トランスジェンダーへの配慮として普及してきたズボンでしたが、現在は「自由でよい」「動きやすそう」「かっこいい」「暖かそう」など、防寒対策や自分らしい装いを自由に選択できると、女子生徒に好意的に受け入れられているようです。今後、男子生徒のスカート着用を含め、選択の自由を広げていく学校もあります。

 学校の校則でスカート(ズボン)をはかなくてはいけない…トランスジェンダーの方の抱えている問題はそれだけではありません。身近な例として、トイレがあります。多くの学校では、トイレは「男性用」「女性用」に分けられていますよね。「自分はどちらのトイレに入ったらいい?」トランスジェンダーの方は、そんな悩みを持っているのです。今後は、性別を問わず誰もが使うことのできる「みんなのトイレ」の設置が求められるでしょう。そのほかにも、体育や部活など、男女が分かれて活動を行う場面や、健康診断、身体測定、修学旅行にも、トランスジェンダーの方の困りごとはかくれています。学校で性の多様性に関する教育がなされていないと、そんな悩みをわかることは難しいですよね。「男・女らしくない」という理由でいじめが始まってしまう可能性もあります。トランスジェンダーの方を守るには、みなさんの気づきや理解が必要です。

 岩手県立住田高校では、紺色のブレザーに校章入りのワッペンを付けたなら、それを制服として認めるというおもしろい取組がなされています。どこで買っても「紺色」の「ブレザー」ならば型は自由。もちろんズボンやスカート、どちらをはくかも自由です。ジェンダーに配慮しただけでなく、制服を買う金銭的な負担を減らす目的もあるといいます。住田高校では、先生だけでなく、生徒会が中心となってこの取組を進めてきました。みなさんには、自分の学校の決まりを考え、変えていく権利があります。困っている人のために声をあげる勇気が、学校全体を変えることだってあるのです。

一方で、岩手県は女子生徒がズボンを着用できる学校の数は全国最下位です。今後、みなさんの着る制服がどんなふうに変わっていくのか、注目したいですね。

引用・参考

JobRainbow LGBTを取り巻く課題って? 2019.11.16

JobRainbow  トランスジェンダーとは?  2022.4.30

朝日新聞 紺のブレザー、あとは「自由」住田高の制服、新ルール 2022.4.23

河北新報 宮城県の中高制服 広がる女子スラックス  2022.5.7

PRTIME 調査レポート「カンコ―ホームルームVol.192女子高校生のスラックス制服に関する意識」


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