遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

歌会始め

2020-01-17 15:00:38 | 日記
令和2年1月17日(金)

歌会始 : 歌御会始

宮中で催される年始の歌会
現在は1月10日前後の吉日に行われ、
新年の儀式としてお題による短歌が詠進される。
毎年1月に行われる様になったのは、明治2年
(1869年)以降。天皇、皇后が臨席される。


令和初の「歌会始」は、1月16日(木)午前
皇居正殿「松の間」で催された。
天皇、皇后両陛下を始め皇族、各界の代表者に
一般入選者10名が参列した。


最初に、一般入選者最年少の高校生、篠田朱里
さん(17歳)の歌が披講された。

先導の講師が詠み、後に発声方(5名)が合唱
独特の詠み方(五、七、五、七、七の音節の終
部分を10秒ほど引伸ばして詠む)である。

篠田朱里さんの歌
助手席で進路希望を話す時母は静かにラジオを消した




順次、土田真弓さん(大阪)、森教子さん(神
奈川)、村上秀夫さん(山形)、柴山与志朗さ
ん(長崎)、粟屋融子さん(福岡)、石井信男
さん(福岡)、保立牧子さん(東京)、若山巌
さん(埼玉)と続き、最年長の森紀子さん(三
重)75歳の歌が披講された。

森紀子さんの歌
茶刈機のエンジン音は響かひて彼方に望む春の伊勢湾




次に選者の三枝昆之さんの歌、召人で歌人の
栗木京子さんの歌が披講された。

三枝昆之さんの歌
丘陵に街に暮らしの歩をとめて人は仰ぐげり望月立てり



栗木京子さんの歌
観覧車ゆふべの空をめぐりをりこれからかなふ望み灯して




皇族方の御歌が続き、寛仁親王妃、秋篠宮妃の
紀子様、皇嗣の秋篠宮様の御歌が披講され、、
皇后陛下雅子様の御歌が披講された。

寛仁親王妃の御歌
雪襞をさやかに望む富士愛でて平和な御代のはじまりにあふ


秋篠宮妃 紀子様の御歌
高台に移れる校舎のきざはしに子らの咲かせし向日葵望む



皇嗣秋篠宮様の御歌
祖父宮と望みし那須の高処より煌めく銀河に心躍らす



皇后陛下 雅子様の御歌
災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす




天皇陛下の御歌の際、発声方は残り、読師、講師が交替。
披講が始まると天皇陛下を除き参列者全員が起立して御歌
の披講を拝聴した。

天皇陛下の御歌
学舎にひびかふ子らの弾む声さやけくあれとひたすら望む




皇后陛下雅子様は、17年ぶりに出席されたが、
昨年の即位以降のご公務は、全てに全力で臨まれ、何時も
笑顔を絶やさぬ様な、真剣な眼差しには感動させられる。
今回の御歌は、災害による被害に心を痛めながらも、各地
で高校生らの若い力がボランテアとして、片付けや復旧の
手伝いを献身的に行っている事に、思いを寄せ詠まれた。
人々に希望と勇気を与えられることを頼もしく思われる気
持ちが込められています。


次回(令和3年)のお題は「実」と発表された

(画像はNHK・TV「歌会始」中継より、引用した)