令和3年8月14日(土)
生御魂 : いきみたま
盆行事の一つとして故人の魂祭りだけでなく、健在する目上の
父母、或いは年長者を「生御魂」「生身魂」「生身玉」として
敬い、物を献上し、馳走する風習が昔からあり、文献として、
寛文三年(1663年)、「増井山に蓮の飯、刺鯖等を贈る」
と記述がある。
かなり古来から在る仕来りといえよう。
今日に於いても盆には生家へ帰り、先祖の供養と祖父母、父母
など尊属の長命を祝福することは、行われているようである。
「蓮の飯」:荷葉(はちす)の飯
生御魂の長命を祝い、刺鯖と共に糯米で炊いた飯を、蓮の葉で
包み、伴に食したり献上したりする風習が在った。
これは直系の尊属だけでなく、名付け親、仲人、親戚等の年長
者にも贈ったようである。
「刺 鯖」(さしさば)
生御魂の祝いに、蓮の葉の飯と刺鯖は欠かせぬ物であった。
背開きした鯖を塩漬けにして、二枚重ね(二匹)としたものを
一刺しという。
盆の頃の鯖は脂が乗り美味である。鯖は傷み易く塩漬けにする
事で日持ちさせる。
また、蓮の葉はこの頃は手に入り易いもの。
昔の人の知恵を感じる盆(夏)の食物である。
残念ながら今年は、家族が一同に揃う事はなかった。
コロナ感染防止で自粛することもあろうが、年々孫等が成長
し、部活だの何だのと、、、中々都合もつかない、、、、、
息子家族には8月初め、、、娘達には11日に食事会をした。
チョッと見ぬ間に、大きくなり娘の子等は私を越え、、息子
の長男も私とほぼ並ぶ、、、、
嬉しくもあり、、、淋しくもあり、、、、、
今日の1句(俳人の名句)
蓮の葉に盛れば淋しき御飯かな 古林一茶