遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

生御魂

2021-08-14 16:18:31 | 日記

令和3年8月14日(土)

生御魂 : いきみたま

盆行事の一つとして故人の魂祭りだけでなく、健在する目上の

父母、或いは年長者を「生御魂」「生身魂」「生身玉」として

敬い、物を献上し、馳走する風習が昔からあり、文献として、

寛文三年(1663年)、「増井山に蓮の飯、刺鯖等を贈る」

と記述がある。

かなり古来から在る仕来りといえよう。

今日に於いても盆には生家へ帰り、先祖の供養と祖父母、父母

など尊属の長命を祝福することは、行われているようである。

 

「蓮の飯」:荷葉(はちす)の飯

生御魂の長命を祝い、刺鯖と共に糯米で炊いた飯を、蓮の葉で

包み、伴に食したり献上したりする風習が在った。

これは直系の尊属だけでなく、名付け親、仲人、親戚等の年長

者にも贈ったようである。

 

「刺 鯖」(さしさば)

生御魂の祝いに、蓮の葉の飯と刺鯖は欠かせぬ物であった。

背開きした鯖を塩漬けにして、二枚重ね(二匹)としたものを

一刺しという。

盆の頃の鯖は脂が乗り美味である。鯖は傷み易く塩漬けにする

事で日持ちさせる。

また、蓮の葉はこの頃は手に入り易いもの。

昔の人の知恵を感じる盆(夏)の食物である。

 

残念ながら今年は、家族が一同に揃う事はなかった。

コロナ感染防止で自粛することもあろうが、年々孫等が成長

し、部活だの何だのと、、、中々都合もつかない、、、、、

息子家族には8月初め、、、娘達には11日に食事会をした。

チョッと見ぬ間に、大きくなり娘の子等は私を越え、、息子

の長男も私とほぼ並ぶ、、、、

嬉しくもあり、、、淋しくもあり、、、、、

 

今日の1句(俳人の名句)

蓮の葉に盛れば淋しき御飯かな    古林一茶