令和2年6月19日(金)
陶 枕 : とうちん、籐 枕
竹や籐で編籠目に編んで、箱枕やくくり枕の
形に作ったもの。
中空に出来て居り、風通しが良いので涼しい。
夏の枕として、午睡に最適である。
陶製のものは、陶枕(とうちん)という。
夏井いつきさんの「絶滅寸前季語辞典」に陶枕
が出ていたので紹介する。
夏の暑さを解消するためのグッズの多くが、季語
として登録されているのだが、これはいかにも
文人好みの粋な季語である。
一度だけ俳句仲間の家で、この「陶枕」の現物に
遭遇した。まっ白な陶器に、上品な山水画めいた
ものが涼しげな青で描かれていた。
そのかすかな凹みにそっと頭を乗せてみると、確
かにひやりとした気持ち良さ。
これで昼寝をしたい、この枕が欲しいという強烈
な欲望が起こらなかったが、これに頭を傾げて
思案にふける中国人たちの心地は理解できる様に
なった。(夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典より)
我が家には「陶枕」はないが、以前実家には籐枕
が在った。母が昼寝をする時に使っていた様だが
その後、あの枕はどうなっただろうか、、、、、
6月に入り気温が上がり、夜間寝苦しい事がある。
数日前から、冷凍庫に在る「アイスノン」を出し、
タオルを二重に巻き早速使う。
未だ少し早い様だが、一度使うと止められず、夏
が終わる頃迄、使い続ける、、、、
こんなものは、発熱した時だけ使用する人が多い
が、私は親譲りか? 毎年これを使用する。
学生の頃、父親が就寝する時「籐枕」を使い、、
後年は、水枕に変えていた。
その後、母親が午睡の時に籐枕を使っていた。
今日の1句
捨てきれぬ妣の残せし籠枕 ヤギ爺
妣 : 亡くなった母のこと