「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

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「おふさ観音」(おふさかんのん)

2010年06月04日 08時00分23秒 | 古都逍遥「奈良篇」
 高野山真言宗別格本山「観音寺」は通称「おふさ観音」と呼ばれており、慶安3年(1650)の頃、この地にあった「恋が淵(鯉が淵ともいう)」と呼ばれる池を、土地の娘「小房(おふさ)」が通りがかった時、白い亀の背に乗った観音様が霧の中に浮かんでいる姿を見て、この池に小さな宇堂を建てて観音を奉ったのが、当寺の起源だとも言われている。
 この話にちなんで今も境内には鯉の池や亀の池がある。本尊は十一面観音で、身体の健康にご利益があると言われてきたが、近年は開運厄除け、子授け、ボケ封じなどさまざまな願い事をかなえてくれるとして信仰が篤い。
 
 夏には、風鈴の涼しい音色が厄を払うという仏教伝来の思想から「風鈴まつり」が開催され、日本各地の2500個の風鈴の(奈良風鈴、小田原風鈴、江戸風鈴、南部風鈴、喜多方風鈴など)が展示・即売され、夏の風情を楽しむことができる。春と秋には「バラまつり」が開催されイングリッシュローズを中心に約1800種(2000株)のバラが優雅に咲き競うことでも有名だ。
 門前ではバラ苗の即売会(5月9日~31日)も行われ、日本庭園「円空庭(えんくうてい)」の公開や、寺宝である「生き人形」(初代安本亀八)の特別公開(拝観料300円)などが行われる。
 円空庭を奥に進むと「茶房おふさ」があり、四季折々に違う表情を見せる庭を眺めていると、喧騒から開放された空間のなかでゆったりとした時間を過ごすことができる。

 所在地:奈良県橿原市小房町6-22。
 交通:近鉄奈良線で西大寺で乗り換えて大和八木駅下車、または近鉄大阪線で大和八木駅下車、徒歩10分。



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