520人が犠牲となった日航機墜落事故から39年を迎えた。その当日に知人から借りた本、勧められたとおり「日航123便はなぜ墜落したのか」の章から読み始める。冒頭に昨年6月、東京高裁での控訴審の判決シーン。墜落事故の遺族が日本航空にボイスレコーダー(音声記録装置)やフライトレコーダー(飛行記録装置)の開示を求めた控訴審が棄却されたのだ。すでに事故原因は国の調査委員会報告で「(過去の尻もち事故の際の修理不備による)機体後部の圧力隔壁の破損から尾翼一部、油圧装置が吹き飛んで機体コントロールを失い墜落事故が起きた」と確定。事故直後は目撃者の話など含め色々な憶測も飛び交っていたが世間と同じく、自分もこの説明を納得して受けとめた。しかし、過去の航空機事故では行われたことのあるデータ開示を何故に拒むのか、著者は不都合な真実が隠されているのではと事故当時の経緯を振り返る。墜落現場の特定が遅れたこと始め、関係者の証言や著作から「いち早く到着した米軍救援ヘリに中止の要請」「墜落直前の日航機に自衛隊2機が追尾、墜落情報により発進した自衛隊機とは時間差あること」「圧力隔壁説とは異なる異常外力の存在」「米軍横田基地への着陸断念」など多数の疑念。尾翼への何らかの飛翔体が自衛隊機のミサイル飛行実験中の何かであるとしたら、知り得るアメリカの協力を含む驚愕の大隠蔽説が浮上する。それが次章「日本経済墜落の真相」につながるという著者の推論。真相解明につながるとしたブラックボックス内の生データの開示請求は、ネット検索で今年3月に最高裁が上告を退けたと知った。あらためて、墜落原因に異を唱える書物(『日航123便 墜落の新事実』『永遠に許されざる者』『524人の命乞い』)を読むことにしたい。そして、生データ開示請求の裁判を取り上げない大手メディアに対して、以前のジャニーズ事務所や財務省と同じく“書いてはいけない”タブーとしているのか闘病中の著者同様大きく声を上げたいところである。
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