今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

全国戦没者追悼式」の日

2006-08-15 | 記念日
8月15日「全国戦没者追悼式」の日
今日(8月15日)は「終戦記念日、敗戦記念日」であると共に、「全国戦没者追悼式」の日である。
1945(昭和20)年8月14日、政府はポツダム宣言を受諾し、翌15日の正午、昭和天皇による玉音放送によって日本が無条件降伏したことが国民に伝えられた。これにより第二次世界大戦が終結したが、この大戦では、わが国に310万人余りという未曾有の人的被害のつめ跡を残した。また、終戦後においても、旧ソ連軍による強制抑留等により亡くなられた方々も多くを数えている。
この終戦の前日8月14日と当日の15日のことについては、過去のブログ今日8月14日は 「ポツダム宣言受諾」を決定した日今日(8月15日)は、「終戦記念日」でもとりあげたので、興味のある人は見てね。
これら大戦において亡くなられた方々のすべて(軍人・軍属及び準軍属に加えて、外地で非命に斃れた者、内地における戦災死没者)を追悼し平和を祈念するために、8月15日、政府主催により、天皇皇后両陛下御臨席のもとに「全国戦没者追悼式」を日本武道館で挙行している。
この式典は、平和条約の発行による独立に際し、国をあげて戦没者を追悼するために、1952(昭和27)年4月8日、「全国戦没者追悼式の実施に関する件」が、閣議決定し、政府主催で、同年5月2日、新宿御苑において、両陛下の御臨席を仰いで、全国戦没者追悼式が行われた。その後、1963年(昭和38)年以後は毎年挙行されているが、開催場所は1963(昭和38)年は日比谷公会堂、1964(昭和39)年は靖国神社境内で開催されているが、1965(昭和40)年以降は日本武道館で実施されてきた。
そして、1982(昭和57)年4月13日の閣議決定により、毎年8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とし、それからは、この日に、「全国戦没者追悼式」を挙行することとなった。
この式典には、天皇、皇后両陛下をお迎えし、政府関係者や各界の代表、全国からの遺族代表など約6千人が参列しており、参列遺族の一部には国費による旅費の負担が行われている。また、当日は、国・県の施設には半旗を掲げ、全国民にあっては、式典中の一定時刻(正午)において一斉に黙祷するよう勧奨している。
戦後60年の節目を迎えた昨年(2005年)の参列者には戦没者の父母世代の参列が始めてゼロとなったことに時の流れを改めて感じさせられた。
平成17年8月の小泉総理の動き[ビデオ版]-全国戦没者追悼式の様子は →ここ(首相官邸HP)
この他、厚生労働省主催により皇族の御臨席のもとに毎年5月下旬に、「千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式」を挙行している。これは、遺骨収集などにより海外などから持ち帰られた戦没者の遺骨のうち、遺族に引き渡すことのできない遺骨を東京都千代田区内にある「千鳥ケ淵戦没者墓苑」に納骨し、併せてこの墓苑に納められている遺骨に対して拝礼を行うもので、これまでの納骨数は約35万柱となっているという。
厚生労働省によると、全国戦没者追悼式の戦没者の対象は連合国によって戦争犯罪人として裁かれ死刑判決を受けたA級戦犯B・C級戦犯も対象となっており、戦犯遺族にも招待状が出されていた。首相の靖国神社参拝に批判的である菅直人や坂口力が厚生労働大臣(旧・厚生大臣)の時も、戦犯を対象外とする決議や声明は出されていないという。
そして、この2つの全国戦没者追悼式以外に、今、話題となっている靖国神社問題 がある。
靖国神社は、明治天皇の命により、戊辰戦争で斃れた人達を祀るために1869(明治2)年に創建されたものであるが、後に、1853(嘉永6)年の米国海将ペリーの浦賀来航からの、国内の戦乱に殉じた人達を合わせ祀るようになった。1877(明治10)年の西南戦争後は、日本国を守護するために斃れた戦歿者を慰霊追悼するための、中心的施設及びシンボルとなっており、「国に殉じた先人に、国民の代表者が感謝し、平和を誓うのは当然のこと」という意見の一方、靖国神社と日本政府の関わりや、内閣総理大臣や国務大臣が靖国神社に参拝する事が政教分離および戦争責任の認識に関わるとされる議論、戦犯などの合祀についての歴史認識、又、近隣諸国への配慮から政治家・行政官の参拝を問題視する意見などもあり、議論が起きている。終戦記念日である8月15日の参拝は日中戦争・太平洋戦争の戦没者を顕彰する意味合いが強まり、特に議論が大きくなるが、中でも日本の首相の参拝については第二次世界大戦中に旧日本軍によって被害を蒙ったとされる国々からの批判が強く、特に、小泉純一郎首相の頑なな靖国神社参拝をめぐっては、「国政上の要職にある者」の公私の別問題も含めて、国内に賛否の大きな議論が渦巻き、この問題で中国、韓国との関係もぎくしゃくするなど外交上の問題にまでなり、首脳会談も開けない異常事態が続いている。
昭和天皇は戦後、数年おきに親拝していたが、1975(昭和50)年の参拝以来、天皇自らの参拝は途絶えた(A級戦犯合祀問題を参照)。
しかし、この昭和天皇が1975(昭和50)年を最後に靖国神社を参拝しなかった理由について、”A級戦犯合祀に強い不快感を示し「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と1988(昭和63)年に語った”とされる、故富田朝彦元宮内庁長官(当時)のメモを今年(2006年)7月20日に日経新聞が報じたことから全国に波紋を呼び、この「メモの真偽」また、この「メモの政治的悪用説」などが渦巻いている。
【 (画像)富田メモ@昭和天皇発言問題・・・】↓http://oiradesu.blog7.fc2.com/blog-entry-1359.html
私など、そのメモの真偽を判断する材料を持たないものにとっては、軽々にこの重要な問題をに付いて、意見を述べるわけにもいかないが、兎に角、これを機会に、靖国参拝問題を他国の意向に振り回されるのではなく、自国の問題として冷静に議論し、解決する機会としてほしいと思う。
しかし、ただひとつ言えることは、メモが本当に本物であるかどうかは現在のところまだ証明は確実にできていないようであるが、その、真偽は別として、本来天皇の個人的な発言は、表に出すこと事態が不忠の行為と言えるし、又、真偽が証明されていないそのようなメモをスクープとして世間に公表した新聞社のその報道姿勢も考えものである。そして、もっと困ったことは、首相の靖国参拝問題の是非が問われている中で、この富田メモの発見によって靖国参拝を取りやめたりするようなことがあるならば、象徴であるべき天皇の発言に政治的影響力があることを内外に示す結果となってしまう。だからといって、小泉首相の発言しているように、「天皇は天皇私は私」と天皇は単なる象徴としての天皇だから、天皇が何を発言されようとも個人が左右されることはないのだとしたら、一体、象徴天皇は何のために存在しているのか?といった問題にもなってしまうだろう。このメモが発見されたことで、結果的には、靖国参拝を取りやめ別の道を模索するといったことがかえって難しくなってしまったとも言えないだろうか?こんな、メモが出てくる前に、日本人自身の問題として、早く解決しておくべきであった。
私は、今日は、盆の送り日であるため、夕方からお寺へ先祖を送る為のお参りに行くが、お寺では毎年、この日に、盆の送りの行事と共に、お国のために亡くなられた方々の追悼も行っている。私も、心から、お国のためになくなられた方のご冥福を祈りたいと思う。
今テレビを見ると、小泉首相は自民党総裁、日本の首相として、正式に靖国神社へ参拝をしているのを見た。小泉首相は「靖国神社参拝は私の選挙公約」だからとして、自分の信念を貫いて非常に気持ちが良いのだろう。
今、靖国神社に合祀されて問題にされている人たちも、結果的に戦争犯罪者となっているもののその人達自身は、それが、お国のためになると思ってやったことに違いない。誰だって、国を滅ぼしたいと思っていた人はいないだろう。皆それぞれにその人の信念に従って、行ったことである。一国の責任ある地位にある者は自分のしたことの結果に対して責任をとることが大切なのである。単に、自分の信念を貫くことが重要なわけではない。
さらに、一言言わせて貰えば、「選挙公約 選挙公約」と立派なことを口では言っているが、それでは、選挙時に、国民と約束してきた公約を、貴方は、いや、貴方の党は、一体どれだけ実現してきたのだろうかね~。
(画像は「全国戦没者追悼式」の様子厚生労働省HPより借用)
参考:
全国戦没者追悼式の実施に関する件(国立国会図書館・議会官庁資料室)
http://www.ndl.go.jp/horei_jp/kakugi/txt/txt01125.htm
全国戦没者追悼式-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E5%9B%BD%E6%88%A6%E6%B2%A1%E8%80%85%E8%BF%BD%E6%82%BC%E5%BC%8F
戦後60年、各地で行事 - ウィキニュース
http://ja.wikinews.org/wiki/%E6%88%A6%E5%BE%8C60%E5%B9%B4%E3%80%81%E5%90%84%E5%9C%B0%E3%81%A7%E8%A1%8C%E4%BA%8B
サンフランシスコ平和条約第十一条の解釈ならびに「A級戦犯」への追悼行為に関する質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a164308.htm
NIKKEINET・社説1 昭和天皇の思いを大事にしたい(7/21)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20060720MS3M2000220072006.html