今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

ルネ・クレマン (仏:映画監督『禁じられた遊び』『太陽がいっぱい』)の忌日

2007-03-17 | 人物
今日(3月17日)は、ルネ・クレマン (仏:映画監督『禁じられた遊び』『太陽がいっぱい』)の1996年 の忌日 。<82歳> [1913年3月18日生]
ルネ・クレマン(René Clément)は、フランスのボルドー生まれ。サスペンス、コメディ、反戦、恋愛映画と、バラエティに富んだ作品を残しているが、私は、代表作の『禁じられた遊び』と『太陽がいっぱい』しか見た記憶がない。
禁じられた遊び』(1951年)は、幼い子供たちを通して戦争の無残さを訴えた映画である。アカデミー賞名誉賞(後の最優秀外国映画賞に当たる)、ベネチア映画祭サン・マルコ金獅子賞などを受賞した。
第2次世界大戦中の南フランスの田舎でドイツ軍戦闘機によって両親を殺された幼女ポーレット(ブリジット・フォセー)は、農家の少年ミシェル(ジョルジュ・ブージュリー)と出会い、彼の家で暮らすことになる。映画は、両親を失った5歳の少女と、南仏の農家の11歳の少年の2人の姿を哀切をこめて描いていく。やがて2人は死んだ犬の墓を作ったことがきっかけで、小さな虫や動物の死骸を埋め、十字架を立てるというお墓遊びをはじめていく…。
以下参考に記載の「懐かしの映画館・近松座」の『禁じられた遊び』の映画解説の中で、以下のように言っている。”幼い少女は墓作りに熱中し、少年はその少女を喜ばそうと墓から十字架を盗みだす。"『禁じられた遊び』とは、この墓作りと、更に十字架を盗むことであった。しかし、ルネ・クレマンは訴えている。本当の『禁じられた遊び』とは、大人たちが起こしている戦争ではないのかと。そこでは、戦場の兵士のみならず、多くの一般市民たちの命が虫けらのように奪われているのだから。彼はあどけない子供たちが『死』を遊戯としている姿を描くことで、戦争によってより大きな『死』を争っている大人達を批判したのでした。”・・・と・・。本当に、その通りだよ。今も、どこかの大国が、正義だの自由だのの御旗の元になにかと理由をつけて戦争ごっこをしている。犠牲になるのは、いつも弱い子供たちだよ・・・。余談だが、余り、日本もそのような国との深入りしたお付き合いはしない方が良いと思うのだがね~。
この映画の中で流れるのあの物悲しいギターの音色が戦争によって運命を狂わされた幼い者たちの悲劇を表現している。演奏者はナルシソ・イエペソとか言う人らしい。
何でも、映画の撮影にお金を使いすぎてしまい、逆にサウンドトラックにはオーケストラで演奏するお金が無くなってしまった為、全編を通してギター一本で演奏した、というエピソードがあるそうで、それで、遇然この素晴らしい名曲「禁じられた遊び(原題:愛のロマンス)」が生まれたというのである。私も、昔、遊び半分にギターを練習したことがあるが、先ず、最初に引きたかったのがこの曲であった。簡単そうで、難しい曲である。
ギターにもいろいろあるが、どうもイエペスの使用しているギターは我々が普通使っているような6弦のものではなく10弦ギターのようで、4本くらいは共鳴弦として使用しているのではないか・・??この映画は、映画の内容以上に、この曲の方がよく知られているのではないかな~。
1959年、アラン・ドロンを主役にした『太陽がいっぱい』が大ヒットした。アメリカ映画とは趣きの違う雰囲気とテンポのある斬新な映画である。美しいナポリの海や町、市場の風景、海それに、この上ない美男子アランドロン、その中で展開される衝撃のサスペンス。それに、ニーノ・ロータのあまりにも有名な哀愁味あふれるメロディが彩りを添えている。先に書いた。"『禁じられた遊び』同様、映画を見たことがない人にでも、ラストシーンに流れるこのテーマ曲は知っている人が多いだろう。
アラン・ドロン演ずる貧しい青年トムは、知り合った富豪の息子フィリップを殺し、彼にになりすまし、彼の財産のみか彼女をも奪おうとする。その屈折した暗い影を持つ青年を見事に熱演。ラストのどんでん返しも衝撃的。このトムを演ずるアラン・ドロン自身も、映画デビューするまでは荒れた生活をしていた不良少年であったらしい。彼の陰のある美青年役は自然と備わったものであったのかも。この映画は彼を、フランス映画界最大のスターになるきっかけを作った映画とも言えるが、この映画で演じた役は、この後の彼のイメージともなっている。
あのニヒルな美男子には、悪役が良く似合うよね~。当時のフランス映画界はヌーベルバーグの勢力が強く、以降は商業映画の監督として認知されるようになり、1960年代後半からはスリラーに傾倒し、『雨の訪問者』などの作品を残したが、1975(昭和50)年公開の『危険なめぐり逢い』以降は、映画製作から離れるていたようだ。
なんか、今日は、ルネ・クレマンの忌日なのだが、彼のことは余り良く知らないので、知っている映画のことだけ書くことになってしまった。『禁じられた遊び』と『太陽がいっぱい』の映画解説は「懐かしの映画館・近松座」の以下のものが、素敵なMIDIつきでよいと思うよ。
禁じられた遊び →http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/JeuxInterdits.htm
太陽がいっぱい→http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/Plein%20Soleil.htm
(画像は、映画「禁じられた遊び」ポスター。アサヒクロニクル「週間20世紀」映画の100年より)ルネ・クレマン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%83%B3
Rene Clement (ルネ・クレマン) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/55777/index.html
懐かしの映画館・近松座
http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/movie.htm
海外映画俳優マガジン
http://www.fmstar.com/index.html
マニアックなギターのお話
http://mani-guitar.seesaa.net/
アラン・ドロン(1935-)
http://www.ffortune.net/social/people/seiyo-today/delon-alain.htm