今日(11月5日)は文化功労者顕彰式がおこなわれる日
文化功労者とは、日本において、文化の向上発達に関し特に功績顕著な者をいう。(文化功労者年金法〔昭和26年法律第125号〕第1条)
文部科学大臣が候補者の選考を文化審議会に諮問し、その選考した者のうちから文部科学大臣がこれを決定する(同法第2条)。文化功労者には、終身、政令で定める額の年金(年額350万円)が支給される(同法第3条)。文化勲章よりも多くの者が選ばれ、文化勲章に次ぐ栄誉となっている。文化勲章受章者は、すでに亡くなっている人物を除いては、文化功労者にあわせて決定される。
文化勲章は、1937(昭和12)年2月11日(紀元節。現在の建国記念の日)の文化勲章令(昭和12年勅令第9号)によって制定された最も新しい勲章であり、「文化の発展に関し勲績卓絶なる者」に授与される。順位としては勲一等瑞宝章と勲二等旭日重光章の間に位置する。
現在、故人追贈などは別にして、毎年1回11月3日の文化の日に発令されているが、これは1949(昭和24)年の第8回以降のことで、それまでは不定期だった。因みに、第1回の文化勲章は,日本画家の横山大観,物理学者の長岡半太郎を含め9名が受章しており、以後、2006(平成18)年までの受章者総数は、333名であり、女性初の文化勲章は、1948(昭和23)年に受章した日本画家の上村松園だった。(文化勲章受章者の一覧参照)
日本国憲法の第14条には「栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない」とあるため、文化勲章受章者に年金や褒賞金を支給することができなかったため、1950(昭和25)年に文化功労者選考審査会が設置され、1951(昭和26)年に文化功労者年金法を制定し、文化功労者顕彰制度が創設された。これにより、前年度までの文化勲章受章者で存命者を一斉に文化功労者として顕彰するとともに、以後も文化勲章受章者は同時に文化功労者でもあるように運用することとした。これは、制度上は別のものであるとの制度設計であっても、実際の運用上において文化勲章受章者と文化功労者とを完全に同一にすると憲法の規定に抵触するおそれがあるため、勲章とは別制度として文化功労者に年金を支給することで実質的に文化勲章年金の機能を持たせた。1979(昭和54)年以降は、文化勲章受章者は原則として前年度までに文化功労者として顕彰を受けた者の中から選考するように改められているが・・。
政府は10月26日、2007(平成19)年度の文化勲章を狂言の茂山千作(2000年文化功労者)ら5氏に贈ることを決め、文化功労者には俳優の仲代達矢ら15人を選んだ。文化勲章の天皇からの親授式は11月3日に皇居で行われたが、文化功労者の顕彰式は今日・11月5日に行われる。
しかし、余談だが、文化功労者に年金を支給すること事態取り立ててああだこうだと言わないが、このような功労者として選ばれている人たちは、既に、功なし名を遂げ、お金にも不自由はをしている人はいないのではないか。本当は、そこへ到達するまでが大変で、その間には、金銭面の援助を必要とした人もいたろうと思うが、そのような日本の文化を支えている人たちが本当に資金面で援助を必要としているときにこそ金銭面でのバックアップをすることは出来ないのだろうかね~?。それに、最近、憲法改正論議も賑やかになってきたが、文化勲章受章者への年金支給をみても分かるように、日本政府は、憲法に触れないための便法を作ってお茶を濁してばかりいる感じがするのだが・・・。
今回の文化功労者の中には、私の大好きな俳優の仲代達矢が選ばれている。五味川純平の長編小説を、小林正樹が監督した映画「人間の条件」(1959年)や、黒澤明監督映画「影武者」(1980年)に主演したほか、自ら主宰する「無名塾」で30 年以上にもわたり後進の育成にも努めてきたことが評価されたようだ。選ばれたときに彼は、「近年、エンターテインメントに走りすぎた。観客に考えさせ、われわれも考えて演じるべきではないか」と自戒も含め決意を新たにし、「命果てるまで演じていきたい」と生涯現役宣言したという。(2007年10月27日サンケイスポーツ )。
CGで作ったテレビ漫画ではないが、カットカットの連続で、TVや映画が出来るようになったので、ただマスクさえ良ければきっちりと舞台などで演技を磨いていない安っぽい俳優のものが多くなった。仲代は、今は数少なくなった優れた演技派俳優だ、良い演技とともに、良い後継者を育てていってもらいたいものだ。
(画像は、2001年の無名塾25周年記念公演「セールスマンの死」作:アーサーミラー、主演:仲代達矢。コレクションのチラシより)
参考:
文化功労者 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%8A%9F%E5%8A%B4%E8%80%85
文化功労者年金法
http://www.ron.gr.jp/law/law/bunka_ne.htm
中野文庫 - 文化勲章
http://www.geocities.jp/nakanolib/giten/bunka.htm
asahi.com:皇居で文化勲章親授式 狂言の茂山千作氏ら受章 -
http://www.asahi.com/culture/update/1103/TKY200711030183.html
文化勲章 茂山千作さんら5氏 功労者に15人 (1/3ページ)MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071027/acd0710270758002-n1.htm
文化功労者の一覧
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%8A%9F%E5%8A%B4%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
憲法改正 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%86%B2%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%AD%A3
仲代達矢 (ナカダイタツヤ) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/87966/index.html
コンピュータグラフィックス - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
文化功労者とは、日本において、文化の向上発達に関し特に功績顕著な者をいう。(文化功労者年金法〔昭和26年法律第125号〕第1条)
文部科学大臣が候補者の選考を文化審議会に諮問し、その選考した者のうちから文部科学大臣がこれを決定する(同法第2条)。文化功労者には、終身、政令で定める額の年金(年額350万円)が支給される(同法第3条)。文化勲章よりも多くの者が選ばれ、文化勲章に次ぐ栄誉となっている。文化勲章受章者は、すでに亡くなっている人物を除いては、文化功労者にあわせて決定される。
文化勲章は、1937(昭和12)年2月11日(紀元節。現在の建国記念の日)の文化勲章令(昭和12年勅令第9号)によって制定された最も新しい勲章であり、「文化の発展に関し勲績卓絶なる者」に授与される。順位としては勲一等瑞宝章と勲二等旭日重光章の間に位置する。
現在、故人追贈などは別にして、毎年1回11月3日の文化の日に発令されているが、これは1949(昭和24)年の第8回以降のことで、それまでは不定期だった。因みに、第1回の文化勲章は,日本画家の横山大観,物理学者の長岡半太郎を含め9名が受章しており、以後、2006(平成18)年までの受章者総数は、333名であり、女性初の文化勲章は、1948(昭和23)年に受章した日本画家の上村松園だった。(文化勲章受章者の一覧参照)
日本国憲法の第14条には「栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない」とあるため、文化勲章受章者に年金や褒賞金を支給することができなかったため、1950(昭和25)年に文化功労者選考審査会が設置され、1951(昭和26)年に文化功労者年金法を制定し、文化功労者顕彰制度が創設された。これにより、前年度までの文化勲章受章者で存命者を一斉に文化功労者として顕彰するとともに、以後も文化勲章受章者は同時に文化功労者でもあるように運用することとした。これは、制度上は別のものであるとの制度設計であっても、実際の運用上において文化勲章受章者と文化功労者とを完全に同一にすると憲法の規定に抵触するおそれがあるため、勲章とは別制度として文化功労者に年金を支給することで実質的に文化勲章年金の機能を持たせた。1979(昭和54)年以降は、文化勲章受章者は原則として前年度までに文化功労者として顕彰を受けた者の中から選考するように改められているが・・。
政府は10月26日、2007(平成19)年度の文化勲章を狂言の茂山千作(2000年文化功労者)ら5氏に贈ることを決め、文化功労者には俳優の仲代達矢ら15人を選んだ。文化勲章の天皇からの親授式は11月3日に皇居で行われたが、文化功労者の顕彰式は今日・11月5日に行われる。
しかし、余談だが、文化功労者に年金を支給すること事態取り立ててああだこうだと言わないが、このような功労者として選ばれている人たちは、既に、功なし名を遂げ、お金にも不自由はをしている人はいないのではないか。本当は、そこへ到達するまでが大変で、その間には、金銭面の援助を必要とした人もいたろうと思うが、そのような日本の文化を支えている人たちが本当に資金面で援助を必要としているときにこそ金銭面でのバックアップをすることは出来ないのだろうかね~?。それに、最近、憲法改正論議も賑やかになってきたが、文化勲章受章者への年金支給をみても分かるように、日本政府は、憲法に触れないための便法を作ってお茶を濁してばかりいる感じがするのだが・・・。
今回の文化功労者の中には、私の大好きな俳優の仲代達矢が選ばれている。五味川純平の長編小説を、小林正樹が監督した映画「人間の条件」(1959年)や、黒澤明監督映画「影武者」(1980年)に主演したほか、自ら主宰する「無名塾」で30 年以上にもわたり後進の育成にも努めてきたことが評価されたようだ。選ばれたときに彼は、「近年、エンターテインメントに走りすぎた。観客に考えさせ、われわれも考えて演じるべきではないか」と自戒も含め決意を新たにし、「命果てるまで演じていきたい」と生涯現役宣言したという。(2007年10月27日サンケイスポーツ )。
CGで作ったテレビ漫画ではないが、カットカットの連続で、TVや映画が出来るようになったので、ただマスクさえ良ければきっちりと舞台などで演技を磨いていない安っぽい俳優のものが多くなった。仲代は、今は数少なくなった優れた演技派俳優だ、良い演技とともに、良い後継者を育てていってもらいたいものだ。
(画像は、2001年の無名塾25周年記念公演「セールスマンの死」作:アーサーミラー、主演:仲代達矢。コレクションのチラシより)
参考:
文化功労者 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%8A%9F%E5%8A%B4%E8%80%85
文化功労者年金法
http://www.ron.gr.jp/law/law/bunka_ne.htm
中野文庫 - 文化勲章
http://www.geocities.jp/nakanolib/giten/bunka.htm
asahi.com:皇居で文化勲章親授式 狂言の茂山千作氏ら受章 -
http://www.asahi.com/culture/update/1103/TKY200711030183.html
文化勲章 茂山千作さんら5氏 功労者に15人 (1/3ページ)MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071027/acd0710270758002-n1.htm
文化功労者の一覧
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%8A%9F%E5%8A%B4%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
憲法改正 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%86%B2%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%AD%A3
仲代達矢 (ナカダイタツヤ) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/87966/index.html
コンピュータグラフィックス - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9