今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

『南総里見八犬伝』の作者瀧澤馬琴(曲亭馬琴)の忌日

2007-11-06 | 人物
嘉永元年の今日・11月6日(西暦1848年12月1日)は、小説家『南総里見八犬伝』の作者として知られている瀧澤馬琴(曲亭馬琴) の忌日。 <数え82歳>
瀧澤馬琴は、江戸時代後期の読本作者。本名 は瀧澤興邦(おきくに)、後に解(とく)と改める。通称 清右衛門、笠翁(りつおう)、篁民(こうみん)、号は、著作堂主人。
戯号が 曲亭馬琴(きょくてい ばきん)。筆名である曲亭馬琴は、読み方を変えると「くるわでまこと」(廓で誠)、すなわち遊廓でまじめに遊女に尽くしてしまう野暮な男という意味だそうだ。なお、現在は多くの本や教科書に滝沢馬琴と書かれているが、これは明治以降に使われるようになった表記であり、本人は滝沢(瀧澤)馬琴という筆名は用いていない。本名と筆名が入り混じってしまったようだ。
明和4年6月9日(1767年7月4日) 、江戸深川の旗本・松平鍋五郎の屋敷の用人、滝沢興義の三男として生まれた。9歳の時に父が亡くなり、その翌年に長兄から家督を譲り受け松平家に仕えるが、15歳の時松平家を出て放蕩生活に入ったという。
馬琴は、寛政2 (1790 )年24 歳になった馬琴は、深川仲町の裏長屋に独居し、同年秋に当代評判の山東京伝の弟子を申し込むが最初入門はは断わっていたが出入りは許していたようだが、折しも京伝の洒落本寛政の改革により筆禍を被り、手鎖50 日の刑に処せられる。その年秋に洪水で深川の自宅を失った馬琴は京伝の下に厄介になり、京伝の黄表紙を代作するようになる。翌年京伝の紹介で蔦屋重三郎の家に寄食することになり、そこで、戯作のコツを学び、寛政5年(1793年)27才の時に蔦屋の世話で生活のため履物商会田家の未亡人お百の婿となり、戯作者として出発した。商売には精を出さず後顧の憂いなく文筆業に打ち込み家業におろそかであった為、いきおい夫婦仲は険悪だったという。読本の初作を出した寛政8(1796)年、30歳になった時で馬琴はすでに2児の父であったという。文政7年(1824年)58才まで、飯田町世継稲荷(現・築土神社)下にあった会田家に居住。その後は晩年まで、神田明神下にあった息子の宗伯宅(秋葉原の芳林公園付近)に居住した。代表作の『南総里見八犬伝』の執筆には文化11年(1814年)から天保13年(1842年)までの28年を費やした。最後の所を書いていた頃には老齢と長年の多忙な作家活動のため目が見えなくなっており、息子の宗伯の妻、お路に口述筆記をしてもらっていた。このことにも妻のお百が嫉妬し、何かとお路をいじめていたという。
『南総里見八犬伝』は、全98巻、106冊の大作で、上田秋成の『雨月物語』などと並び、江戸時代の戯作文芸の代表作であり、日本の伝奇長編小説の古典の一つである。室町中期に勃興する実在した房総里見家の話と種々の伝説を組み合わせて創作され、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の文字が浮き出る8つの霊玉を持つ8人の武士が活躍するスケールの大きい伝奇ロマン物語である。『八犬伝』の構成には『水滸伝』の影響が強いという。たとえば『水滸伝』では108の魂が飛び散りそれぞれ豪傑英雄として各地に現われるが、『八犬伝』では伏姫の8の玉が飛び散り八犬士として世に現われる、という物語発端が共通している。
この物語は、1938(昭和13)年、1954(昭和29)年、1959(昭和34)年と再三映画化されており、その後も、NHKでの人形劇「新八犬伝」(1973年~1975年放映)や、角川映画「里見八犬伝」(1984 年公開、薬師丸ひろ子・真田広之主演)、最近でもアニメ・ドラマなどにも借用され、「八犬伝」の名は広く知られてはいるが、『南総里見八犬伝』の原作そのものを正しく知る人は余りの大作であるゆえにそう多くないだろう。私も映画は見ているが、原作は知らない。しかし、本当に面白い物語である。原作がどんなものか興味のある人は以下参考に記載の「ふみくら/書庫」の『南総里見八犬伝』の翻訳などを見られると良い。曲亭馬琴についても、同ふみくら/書庫の「曲亭馬琴」が詳しい。
また、以下参考に記載の「図書カード「戯作者」作者:国枝 史郎」は、馬琴が、山東京伝に弟子入りするところから、『南総里見八犬伝』を書くまでが、短編として書かれている。しかし、馬琴は文学者としては、文句なく優れてはいるものの、私人としては、蟹行散人(かいこうさんじん)の名(ペンネーム)に隠れて『近世物之本江戸作者部類』の中で、執拗に同時代人を悪罵しており、師匠京伝との不和、金銭に対する執着などが見られ、あまり誉められた人物ではないともいう。(週刊朝日百貨「日本の歴史」)
ま!、私等にすれば、そんな歴史上の人物が、本当はどうだったかなどということは、余り興味はないし、作品がよければそれでよい。これは、今の芸能人をフォーカスして飯の種にしているマスコミなどがあるが、私には、芸能人の男と女が引っ付こうと離れようが「そんなこと関係ない♪~おっぱっぴー♪」てとこと同じだものね。(^0^)
(画像は曲亭馬琴。週刊朝日百貨「日本の歴史」より)
参考:
深川 (江東区) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B1%E5%B7%9D_(%E6%B1%9F%E6%9D%B1%E5%8C%BA)
ふみくら/書庫
http://www.fumikura.net/lists.html
図書カード「戯作者」 国枝 史郎 
http://www.aozora.gr.jp/cards/000255/card43745.html
Category:戯作者 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E6%88%AF%E4%BD%9C%E8%80%85
伏姫屋敷・南総里見八犬伝のホームページ
http://homepage2.nifty.com/fusehime/index.htm
さとみのふるさと
http://www.city.tateyama.chiba.jp/satomi/
「江戸作者部類(一九資料)」
http://www.fsinet.or.jp/~h-arita/sharaku4/shiryo/ikku1.html
里見八犬伝(1983) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17396/index.html
里見八犬伝(1954) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD24056/index.html
里見八犬伝(1959) - goo 映画
http://210.150.25.164/movies/PMVWKPD26341/index.html