2021年01月17日(日)
『タカネナデシコ』
<高嶺撫子>
2005年08月14日、12時45分に燕山荘を発ち大天荘へと向かう道で、
[タカネナデシコ]に出合ったころの様子を、山日記に僕は次のように記している。
「寒気を感じ始めた稜線で雷鳥の家族に出会う。母鳥と4羽の子鳥達であった。
路傍に当薬竜胆、コマクサ、兎菊、高嶺撫子、白山千鳥が時折姿を見せる。
清澄で寂然とした緑の草原斜面の中、
彼方此方にポツリポツリと顔を覗かせる白色のサラシナショウマ(晒菜升麻)の姿は僕を哀愁の世界へと誘う。
暫く其処に立ち止り清閑な草原斜面を茫惚と眺めていると、
命の儚さやこの世の憂いに想いを馳せ、脳裏は虚無感に席捲され始めていた。
天候は悪化の一途を辿り霧雨が着衣を僅かに濡らし始めるが、
幸いなことに大天荘までは本格的な雨にはならない。ただ辛い上り径が続くのみであった」と。
(写真・上)大天荘
『タカネナデシコ』
<高嶺撫子>
2005年08月14日、12時45分に燕山荘を発ち大天荘へと向かう道で、
[タカネナデシコ]に出合ったころの様子を、山日記に僕は次のように記している。
「寒気を感じ始めた稜線で雷鳥の家族に出会う。母鳥と4羽の子鳥達であった。
路傍に当薬竜胆、コマクサ、兎菊、高嶺撫子、白山千鳥が時折姿を見せる。
清澄で寂然とした緑の草原斜面の中、
彼方此方にポツリポツリと顔を覗かせる白色のサラシナショウマ(晒菜升麻)の姿は僕を哀愁の世界へと誘う。
暫く其処に立ち止り清閑な草原斜面を茫惚と眺めていると、
命の儚さやこの世の憂いに想いを馳せ、脳裏は虚無感に席捲され始めていた。
天候は悪化の一途を辿り霧雨が着衣を僅かに濡らし始めるが、
幸いなことに大天荘までは本格的な雨にはならない。ただ辛い上り径が続くのみであった」と。
(写真・上)大天荘