2015年4月25日(土)
『山野逍遥』
<くろんど園地>
[私市駅]11:40→[月ノ輪滝]→12:55[すいれん池]→(鎖場)→(櫓)→14:30[すいれん池]→[管理棟]14:50→16:00[私市駅]
◆所要時間:4時間20分
<K子が懸命に歩く>
J太郎は当初「くろんど池」に行きボートに乗りたいと言っていたが、K子の歩みでは無理と判断したのだろうか。「くろんど池には行かない」「小屋でお昼にする」と言葉に変化が生じ、その言葉に僕は内心安堵した。それは、K子の歩みでは「くろんど池」まで行くと帰宅が相当遅くなるのだろうと思ったからだ。併しだ、その小屋とは「すいれん池」傍の管理棟ではなく、「すいれん池」上部の櫓であって、J太郎は其処に行くために鎖場を登る心算でいるのだろうと思われた。鎖場を登るのはK子には厳しいだろう、二人を連れて安全に登れるのだろうかと考えたが、「すいれん池」に到着するや否やJ太郎はやはり鎖場を見上げた。上り切るまで「慎重に」「しっかりと鎖を持って」と、二人に僕は何度言葉を掛けたことだろう。櫓に到着するとJ太郎はスルスルっと上ってしまい続いてK子を登らせ、二階の板上でお昼にし、二人は手摺りから乗り出したりして樹木の枝や葉っぱ相手に一頻り遊んだ。
J太郎は俊敏に行動した。転倒するのではないかと心配する程に、上り途、下り途を勢いよく走った。それは僕には着いていけないほどの速度であったが、けっして転倒することはなく、また、姿を見失っても暫く進むと、J太郎は我々がやって来るのを必ず待っていた。
K子も嫌がらずに懸命に歩いた。足元の悪い処は僕がK子の手を握り、J太郎は時折、自身のリュックサックから垂れ下がっている紐をK子に握らせたり、K子の手を握ったりして、励ましているような様子で歩いた。J太郎に励まされ促され、K子は知らず知らずの内に歩いたのかも知れない。帰路森中から出て民家が並ぶ処まで辿り着いたときになって初めてしゃがみ込み歩けないという様子を見せたが、それは眠たかったのだろう。
『山野逍遥』
<くろんど園地>
[私市駅]11:40→[月ノ輪滝]→12:55[すいれん池]→(鎖場)→(櫓)→14:30[すいれん池]→[管理棟]14:50→16:00[私市駅]
◆所要時間:4時間20分
<K子が懸命に歩く>
J太郎は当初「くろんど池」に行きボートに乗りたいと言っていたが、K子の歩みでは無理と判断したのだろうか。「くろんど池には行かない」「小屋でお昼にする」と言葉に変化が生じ、その言葉に僕は内心安堵した。それは、K子の歩みでは「くろんど池」まで行くと帰宅が相当遅くなるのだろうと思ったからだ。併しだ、その小屋とは「すいれん池」傍の管理棟ではなく、「すいれん池」上部の櫓であって、J太郎は其処に行くために鎖場を登る心算でいるのだろうと思われた。鎖場を登るのはK子には厳しいだろう、二人を連れて安全に登れるのだろうかと考えたが、「すいれん池」に到着するや否やJ太郎はやはり鎖場を見上げた。上り切るまで「慎重に」「しっかりと鎖を持って」と、二人に僕は何度言葉を掛けたことだろう。櫓に到着するとJ太郎はスルスルっと上ってしまい続いてK子を登らせ、二階の板上でお昼にし、二人は手摺りから乗り出したりして樹木の枝や葉っぱ相手に一頻り遊んだ。
J太郎は俊敏に行動した。転倒するのではないかと心配する程に、上り途、下り途を勢いよく走った。それは僕には着いていけないほどの速度であったが、けっして転倒することはなく、また、姿を見失っても暫く進むと、J太郎は我々がやって来るのを必ず待っていた。
K子も嫌がらずに懸命に歩いた。足元の悪い処は僕がK子の手を握り、J太郎は時折、自身のリュックサックから垂れ下がっている紐をK子に握らせたり、K子の手を握ったりして、励ましているような様子で歩いた。J太郎に励まされ促され、K子は知らず知らずの内に歩いたのかも知れない。帰路森中から出て民家が並ぶ処まで辿り着いたときになって初めてしゃがみ込み歩けないという様子を見せたが、それは眠たかったのだろう。