遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

「迎え火の山」の採燈祭

2010-02-21 06:55:59 | 本と雑誌

色々調べたら 

修験道で採燈護摩壇というのは天台宗系の本山派系の呼び名で

柴燈護摩壇というのは真言宗系の当山派系の呼び名だって

なまはげ紫燈祭り(せどまつり)は?と調べたら柴の字を当ててるのもあった

柴灯祭(さいとうさい)は月山にもあった

 

そうかやっぱりおなじようなもんか

 

この物語は

出羽三山の湯殿山にお盆に満月がかかるとき

祖霊を呼ぶ採燈祭を大々的にやろうという企画が持ち上がり

祖霊とともに鬼が降りてくるという話です

 

降りてくる鬼の最強のものが能除太子(この人崇峻天皇の子聖徳太子のいとこ)

という展開

この人は出羽三山の開祖ということだけれど?

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こういうお話を巡るミステリーです

 

そうくだらなくもない

 

色々考えた

 

私は東北という地方を初めて意識したのは

まだ十代の終わり頃友人が一人で東北に放浪のたびに出た

女の子なのに

だいじょうぶ?

と思ったが

東北では見知らぬ家に泊めて貰い

そこの人たちに凄くよくしてもらったって

(ふ~~ん 信じられない話だなあ

凄く優しく純朴なのか?)と思った。

 

しかしだんだん知るうち

東北には

東北にしかない文化が生まれるわけがあるところに違いない

と思うようになった

 

この本の作者は青森県出身宮城県出身です

マタギの話を書くのも

たぶん 特別な思いがあるでしょう

マタギって

映画も見たなあ

 

やはり

本来はまつろわぬ民ですよね

山の人というのも

とても関心があります

 

作者は青森で育って

その時代を遡る背後にはいろいろなものがあるのだと思うので

書きたかったのはなんだたんだろうと考えながら読みました

舞台を現代においているので

鬼だの霊だのは荒唐無稽

退けがたいものがある本でした。

 

私は自分のルーツに大して関心はない

東京生まれというのはそんなものです

たどれば富山に行くけれどだからといって

たいした事は出てこない

 

東北の人は

出自をたどると

物部氏に  藤原氏に  蝦夷と呼ばれた人たちに

あるいは

後に中央から支配者として入ってきた人たちに

たどり着いていくのだろうか

きびしい自然と  きびしい闘争があったのだろうか

 

物語作者が輩出するわけだ

コメント (8)
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