熊谷達也というと
マタギの本
あの手のごつい本と思うので
意外な本を書くと思い
多分私も何かを読んでこの人を離れたんだった
書評を色々読むと「邂逅の森」等を読んだ後では物足りないみたいだ。
でも、なかなか面白い。
この「新参教師」は民間からの採用で中学教師になる男が主人公で
先行きミステリーになるが
いざ学校に赴任して その職場の様子がリアルで
笑ってしまう。
世間で思ってるのと違う
働く場所としての学校って ホント
こんなところだというのがおかしい。
さて読み終わったほうの
「ゆうとりあ」これは団塊の世代が田舎暮らしを始める
というので
都会から田舎に来た私には肯けることが色々出てくる。
私の場合
田舎の人のおせっかいぶり
そういううっとうしいことは
皆 武蔵が防波堤になってくれてる。
武蔵が畑を作ったり
篠山になってた里山を花畑にしたり
そういうことに
村人はせっせと色々教え
機材を貸し
武蔵は造園業者が働きに来い
というほど
あっちこっちで枝払いやら
竹やぶ整理やら
大木伐採やら
よく奉仕もしている
そういう濃厚な人間関係を作るのが
武蔵は上手いんだ
そういえば
東京にいたときからそうだった
私はうんざりだ 面倒くさい
でも
そうやって
村って出来てるのよね。
「ゆうとりあ」は都会からの移住者が色々問題にぶつかっていくのだけれど
本題は
動物たちの住処と人間の生活圏との話
私は読みながら
カヤの木のことを考えていた
カヤの木を見に行ったとき会った樹木医さんが
樹木と人間では人間が上から環境問題なんて考えてやるようなのはおかしいと
1000年も生きる木から謙虚に学ぶことが本来だろうというような話があった。
動物の住処もそうだな
人間の生活の都合から害獣として駆除される動物?
本来誰の住処だったか
かやの木に動物も大事だな
私たちがここに来る前に住んでいたところも
狸の住処だった山を切り開いた団地だったから
よく狸が出た
道路では狸が轢死していた
「ゆうとりあ」に出没するのは熊 いのしし 猿だったけれど
都会人で軽薄な私には
この話はなかなか教育的だった
わが里山には雉がいます