16歳で予科練に入った主人公は
特攻隊に志願することになる
しかし
飛行機はない
穴掘りばかりの毎日
やがて「伏龍(ふくりゅう)隊員」として訓練を受けるようになる
これは
海にもぐって棒機雷というもので
敵の大型上陸用船艇を爆破するという特攻隊員というわけ
でもどうやら棒機雷というのもどこにもないらしい
訓練中に
チャチな潜水服の装置の苛性ソーダーを吸い込んで死んでしまう仲間がいた
そのうち終戦が来るのだが
終戦の後も敵を攻撃しようと誘われ
血判を押して盟を誓う仲間に主人公は参加するが
生きたい やりたいことがあると
盟には加わらなかった友を主人公は理解しているが
少しギクシャクする
主人公が心を結ぼうと苦悶するうち
あっという間に防空壕の陥落という事故に巻き込まれ
死んでしまう
という話。
親族に、特攻隊の生き残りのお爺さんがいる
彼にとって特攻隊の思い出は英雄的な思い出で
部屋には飛行機の写真が沢山飾ってある
飛行機の好きな少年だったと思う
趣味で飛行機に乗り
墜落事故を起こしても
怪我が治ったら又乗った!
いまだに
爺暴走族で猛スピードで車を走らせている。
どうも 私には彼の話はぴんと来ないが
一人の少年が実際特攻隊の中でどう生きて死んでいったのか
多方面で
今話題になっている
この本は
現代的な軽いタッチで書かれているが
読みながら 特攻隊の生き残りのおじさんのことや
海で戦死してお骨もない自分の父親のことを
考えていた