羽化するため地中から出てくるニイニイゼミ、ツクツクボウシの幼虫を見ようと、夕方になってセンターに出かけました。午後5時ころですが、雨が降り出し、いつもよりそうとう薄暗くなっていました。植えてあるブナの幹に動く小さいものを見つけ近寄ると、まさにイラガが蛹から抜け出しているところでした。繭の蓋が開き、蛹が2/3身ほど繭から抜け出した状態で成虫が蛹から抜け出しています。
意外に羽化のスピードが早く、あっという間に蛹から抜け出し歩き始めたので、大事な瞬間を写すことはできませんでした。その後、翅が伸びるまでの時間も短く、一番下の写真の状態になるまでに要した時間は、およそ15分ほどでした。
このような状態からから考えると、イラガが繭から出るところを確認していないのではっきり言えませんが、イラガは繭の中で蛹から完全に抜け出すのではなく、頭や前肢など体の一部を蛹から出し、そのまま繭から2/3ほど蛹の体を出してから、今度は完全に蛹から抜け出すのではないかと思います。同じ仲間のヒロヘリアオイラガの羽化後の繭は、羽化殻の半分ほどを繭に残しています。いつか、確かめてみたいと思います。
雨が強くなってきたので、セミの幼虫探しはあきらめて帰りました。

《羽化してすぐに羽化殻から離れていくイラガ(⇒繭、⇒繭の蓋、⇒羽化殻、⇒羽化したイラガ 2016/07/18》

《翅を伸ばすイラガ 2016/07/18》

《翅を伸ばすイラガ 2016/07/18》

《ほぼ翅が伸びたイラガ 2016/07/18》