丘陵の谷間に生えたカラムシの葉を何気なく見ると、鮮やかな色をしたラミーカミキリが1頭とまっていました(私でも間違いようのないわかりやすい虫で、一目でわかりました)。ここ数年、気にかけていたカミキリムシなので、少し緊張しながら5mほど離れたところからまず1枚、少し近づいてもう1枚、驚かさないようゆっくり50㎝ほどに近づいてもう1枚撮ろうとして、谷間の方へ飛んで逃げられてしまいました。そのカラムシの群落には、ラミーカミキリの食痕のようなものが数か所ありました。
ラミーカミキリは、2016年発行の『富山県のカミキリムシ類』によると、県西部の高岡市二上山(2011)と小矢部市(2014)だけが報告されており、県内では3個所目、県東部では初めての記録ではないかと思います。
ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/ラミーカミキリ』(2019/06/19)によると、「ゴマダラカミキリなどに比べると身軽で、捕えようとすると擬死して地表に落下するか素早く飛翔して逃げようとする」ようです。また、「 日本のものは幕末から明治にかけて侵入した外来種とみられている。日本国内での分布は関東地方以西の西日本で、九州では公園や道端等のカラムシ葉上に普通に姿が見られ、…。これは冬季の平均気温4℃の線以南の地域とほぼ一致するとされ、温暖化にともないその分布域が北上傾向にあるとも言われる。」とされており、富山県にも定着していそうです。
(追記)翌日(2019/06/19)、富山県昆虫同好会のNさんを案内して昼前に同地を訪れたところ、同じカラムシの群落でラミーカミキリ1頭を見つけました。二人で写真を撮っている間にまたもや飛んで逃げられましたが、Nさんはその後もその場所で二度ラミーカミキリ1頭を見つけ、最終的には1頭を採集されたそうです。
《カラムシの葉にとまるラミーカミキリ 2019/06/18》
《カラムシの葉にとまるラミーカミキリ 2019/06/18》
《カラムシの葉に残されたラミーカミキリの食痕? 2019/06/18》
《カラムシの葉にとまるラミーカミキリ 2019/06/19》