2021年9月中旬の観察記録です。
地鉄電車の駅裏に線路に沿って作られた細長い畑があり、そこは虫たちを間近に観察できるので、ときどき立ち寄っています。
秋も本格的になってきたこの日、満開のニラの花に、たくさんの虫たちが集まっていました。キタテハ、ツマグロヒョウモン、ミドリヒョウモンなど、何故かオレンジ色のチョウが多い気がします。
キタテハが数匹いましたが、色合いなどが少し違っていました。キタテハには、「夏型」と「秋型」の二つの季節型があり、夏型(初夏から真夏にかけて現れる)は翅の地色が表面・裏面ともに淡く、秋型(秋に現れてそのまま越冬する)は地色が赤銅色調が強くなるほか、翅形の凹凸が秋型の方が強くなります。このときは、夏型、秋型の二つの型が同時に見られました。
季節型は、「日長」と「温度」とにより決定され、14時間以上の日長ではすべて「夏型」、13時間以下の日長の場合、25℃以上は「夏型」、25℃以下は「秋型」が出てくるそうです。
(『原色日本蝶類生態図鑑(Ⅱ)』参照)
《ニラの花で吸蜜する夏型のキタテハ(翅表) 2021/09/19》
《ニラの花で吸蜜する秋型のキタテハ(翅表) 2021/09/19》
《ニラの花で吸蜜する夏型のキタテハ(翅裏) 2021/09/19》
《ニラの花で吸蜜する秋型のキタテハ(翅裏) 2021/09/19》
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