公園の植え込み周辺で、マイマイガ(「舞舞蛾?」)の♂が名前のように舞うように飛ぶ姿を見かけるようになりました。交尾しているペアや、産卵中の♀の姿も見かけます。見かけたマイマイガの幼虫の姿はそれほどでもなかったように感じましたが、このあたりでも昨年のように大発生しているのでしょうか?
《昨年の卵塊のそばで交尾するマイマイガのペア(下が♂) 2014/07/12》
《産卵するマイマイガ♀ 2014/07/12》
《昨年の卵塊のそばで産卵するマイマイガ♀ 2014/07/12》
公園の植え込み周辺で、マイマイガ(「舞舞蛾?」)の♂が名前のように舞うように飛ぶ姿を見かけるようになりました。交尾しているペアや、産卵中の♀の姿も見かけます。見かけたマイマイガの幼虫の姿はそれほどでもなかったように感じましたが、このあたりでも昨年のように大発生しているのでしょうか?
《昨年の卵塊のそばで交尾するマイマイガのペア(下が♂) 2014/07/12》
《産卵するマイマイガ♀ 2014/07/12》
《昨年の卵塊のそばで産卵するマイマイガ♀ 2014/07/12》
近くにある太郎丸公園は、面積1.8ヘクタールの住宅地に囲まれた近隣公園で、真ん中に大きな芝生の広場、周囲にはケヤキやシラカシ、メタセコイヤなどが植えられ、犬を散歩する人、遊具で遊ぶ親子、ゲートボールをする人たち、近くの高校生の体育の授業?など、朝から夕方まで人影が絶えません。
この公園でイラガとヒロヘリアオイラガの発生状況を調べていますが、先日、下草のヨモギの葉上にマスダクロホシタマムシのような小さな(5ミリ以下の感じ)タマムシを見つけ、とりあえず写真に撮りました。しかし、早朝で薄暗かったのと風が強かったことなどから、ピントの合わない写真になってしまいました。もう一度写真に撮ろうと、何度か見つけた場所の周辺を探しましたが、見つかりませんでした。
長い前置きはさておき、これからが本題です。ヨモギの葉叢にツユムシがとまっていました。近づいても、逃げ出しません。ツユムシは、『ウィキペディア2014/07/14』によると「草原性で、明るい草原に普通。…食草があれば生息可能で…キク科のヨモギ…を好んで喰い、これら植物上に常駐している。…外敵が近づいても…じっとしてやり過ごそうとする傾向が強い…」そうです。
《ヨモギの葉にとまるツユムシ 2014/07/12》
《ヨモギの葉にとまるツユムシ 2014/07/12》
《ヨモギの葉にとまっていたマスダクロホシタマムシのような昆虫 2014/07/08》
昆虫など生きものは好きですが、それほど詳しく知っているわけではありません。この弱点は利点でもあり、自分にとっての「新種」(初めて意識して見る種類)に出会う機会が多くなります。特に小さい昆虫などは、よく「新種」に出会います。
今回は、何気なく視線を向けた葉の上にとまっていた昆虫です。初めは、目が大きいのでアブの仲間だと思ったのですが、よく見ると透き通った翅の小さなセミのようで、初めて見る「新種」です。図鑑やウェブサイトで似た種類を探し回り、カメムシ目(半翅目)ヒシウンカ科のオオヒシウンカにたどりつきました。
オオヒシウンカは、「12~13mm.本~九.ネムノキにつく」(『昆虫図鑑採集と標本の作り方』)そうです。
《葉上のオオヒシウンカ 2014/07/08》
少し薄暗い林の中を歩いていると、白っぽい蛾が少し飛んでは下草の葉裏にとまります。葉裏ばかりにとまるので、下からストロボを使って勘で写しました。水色がかった白い模様が特徴的です。暇にまかせて『原色日本蛾類図鑑』で絵合わせしていくと、ヨツホシノメイガに到達しました。いくつかのウェブサイトを見ると、ヨツボシノメイガとあるので、同じくウェブサイトの『日本産昆虫目録データベース(MOKUROKU)』で調べてみると、次のとおりヨツボシノメイガとありました。
「1:mokuroku.data:
(FTAX) 315150510400. Pyralidae メイガ科, Pyraustinae ノメイガ亜科 (B)
(GTAX) Glyphodes
(STAX) quadrimaculalis (Bremer et Grey, 1853)
(JTAX) ヨツボシノメイガ
(DST) HOKKAIDO,HONSHU,SHIKOKU,KYUSHU;Siberia(east),Korean Pen.,China」
《下草の葉裏にとまるヨツボシノメイガ 2014/07/08》
クワの葉に、シロコブゾウムシがとまっていました。すぐそばにハギが植えてあるので、そこにやってきたのだと思います(成虫はマメ科植物の葉を食べます)。刺激すると、足などを硬直させ落ちてしまいました。危険を感じると死んだふり(擬死)するようです。
《クワの葉にとまるシロコブゾウムシ 2014/07/08》
《下に落ちて死んだふりをするシロコブゾウムシ 2014/07/08》
自然の豊かな場所に出かけて、怖いと感じる生きものは、ハチ、毒ヘビ、クマ、イノシシ、ノイヌ(、ヒト)などです。先日は、クワの林の中でいきなり手と腕の2か所をチクリと刺され、あまりの痛さに何が刺したのかも確認せずに振り払って林の外へ飛び出てしまいました。おそらく、気づかずにアシナガバチの仲間の巣に触れてしまったのだと思います。子どものころはクワガタを採りにでかけて、樹液に飛んでくるオオスズメバチをササの葉でたたき落として踏み潰すなど無茶なことをしていましたが、幸いなことに生まれて60数年、ハチに刺された記憶はありませんでした。これからは、ハチ毒アレルギーによるアナフィラキシー・ショックに注意しなくてないけなくなりました。
今回紹介するのは、マムシです。ヘビは好きではない(嫌い)ので、毒ヘビでなくでも出会うと血圧があがります。「お池」という立札のたてられたため池は、静かで、スイレンが咲き、奥深い里山の感じが好きな場所で、近くに出かけるときは必ず寄るようにしています。池の脇の林道を歩いていると、(いつものことですが)何かがいるように感じました。注意してその方向を見ると、刈りはらった笹薮でマムシが日光浴をしています。ヘビは嫌いですが、写真には撮りたいと思ってしまいます。この時に備えて長靴をはいているので、気を取り直し、静かに近づいて何枚かの写真を撮りました。あまり近づきすぎたので、マムシはごそごそ藪の中に入っていきました。でも、数10分ほどして同じ場所に行くと、また同じように日光浴をしていました。この場所がよほどお気に入りだったのでしょう。
《茂みの縁で陽を浴びるマムシ 2014/07/08》
《マムシの頭部 2014/07/08》
ヤマブキ(と思います)の植え込み周辺を、1頭のツマグロヒョウモンが飛び回っていました。オレンジ色が、遠くからでも目立ちます。近寄ってみるとツマグロヒョウモンの♂で、♀やほかの♂は周辺では見かけませんでした。
ツマグロヒョウモン(「褄黒豹紋」)は、♀の前翅の先が黒いことから名づけられたヒョウモンチョウの仲間です。南方系のチョウですが、本州を北上しているようで、我が家の庭でも年によっては鉢植えのパンジーなどで幼虫を見かけることがあります。
《ツマグロヒョウモン♂ 2014/07/06》
《ツマグロヒョウモン♂ 2014/07/06》
少し時間があったので、富山駅の近くにある富山市の総合公園、稲荷公園に寄ってみました。面積が12.6haもある広い公園で、芝生広場、スポーツ広場、親水池などの施設が整備され、赤江川も公園内を流れています。1時間ほど歩いてみましたが、ここで紹介できるような生きものの写真は、期待に反してほとんど撮れませんでした。
舗装されていない園路の水たまりで、1羽のスズメが水浴びをしていました。もう少しアップで撮ろうと思ったとき、ジョギングの人が通り過ぎ、スズメは飛んで行ってしまいました。しばらくして戻ってきたスズメ、こんどは園路で砂浴びを始めましたが、今度は家族連れが通りかかり、またもや逃げていってしまいました。
《園路の水たまりで水浴びするスズメ 2014/07/06》
神通川の左岸、(確かであはありませんが)昨年は耕作されていたと思う場所が今年は放置され、すでに背丈ほどの雑草が生い茂っています。そこに、羽化してそれほど時間が経っていないように新鮮なチョウトンボがヒラヒラ飛んでいました(このときは1頭しか見かけませんでした)。ときどき草の上にとまるので、写真を撮ろうと近づくと、また飛び立ってしまいます。何回か同じことを繰り返しましたが、とうとう手の届かないところへ行ってしまい、写真は中途半端に終わりました。
チョウトンボは、池沼など停滞水のあるところで発生しますが、すぐ近くにそのような環境は見当たりません。どこから飛んできたのでしょうか?
《チョウトンボ 2014/07/06》
池の縁のキショウブの葉裏で、オオアオイトトンボが羽化していました。午後4時50分ころです。オオアオイトトンボの「羽化は直立型で、早朝から夕方まで挺水植物などにつかまって行われ」(『富山県のトンボ』)ます。
《羽化殻につかまり翅を伸ばす羽化したばかりのオオアオイトトンボ 2014/06/29》
《羽化殻につかまり翅を伸ばす羽化したばかりのオオアオイトトンボ 2014/06/29》
《オオアオイトトンボの羽化殻 2014/06/29》
《オオアオイトトンボ 2014/06/29》
芝生広場の周辺には、鳥の糞から発芽したと思われるエノキの実生株がいくつか見られます。ここでは目的外の樹種なので、ある程度大きくなると伐採されてしまいます。このような伐採されたエノキから萌芽した若葉に、テングチョウの幼虫らしきものを1頭見かけました。注意してよく探したのですが、この1頭しか見つかりませんでした。
テングチョウの幼虫であることに充分な確信がもてなかったので、自宅で羽化させることにしました。6月26日、エノキの枝を取り替えようとしましたが、何度探しても幼虫が見つかりません。プラスチックのケースの中なので逃げるはずはなく、落ち着いて探そうと、この日はそのままにしておきました。翌27日、もう一度探すと、エノキの葉裏の葉脈(主脈)に腹端をつけて蛹化していました。7月1日の夕方には、蛹の内部に茶色の翅が透けて見え、翌2日の早朝には羽化して翅を伸ばしていました。やはり、テングチョウでした。結局、蛹化してから6~7日で羽化したことになります。
《萌芽したエノキの若葉を食べるテングチョウの幼虫 2014/06/19》
《大きくなって色も変わったように見えるテングチョウの終齢幼虫 2014/06/23》
《葉裏の葉脈(主脈)に腹端をつけて蛹化したテングチョウ 2014/06/27》
《羽化殻につかまり翅を伸ばす羽化直後のテングチョウ 2014/07/02》
《テングチョウの羽化殻 2014/07/02》
スギ林などに囲まれた小さな放棄畑の縁に、ネムノキの古木が数本あり、花を咲かせていました。そのネムノキを見上げると、幹に赤褐色の地に青緑色の縦縞の目立つアオスジカミキリがとまっていました。
アオスジカミキリのホストはネムノキなどマメ科の樹木で、「成虫はネムノキなどのマメ科の衰弱木に夜間集まるほかに、燈火にもよく飛来する」(『日本産カミキリムシ検索図説』)そうです。昼間に見かけたのは、羽化したばからからなのでしょうか?
《ネムノキの古木にいたアオスジカミキリ 2014/07/02》
やっと、念願のヤマトタマムシに出会えました。ヤマトタマムシを見つけることは、いつも今年の目標でした。(自然が好きで、何十年ものあいだ、機会を作っては自然と接してきたのに、生きたヤマトタマムシに出会ったことは一度もありませんでした。)
ネムノキの古木でアオスジカミキリを1頭見つけ、何度かその木の周辺を見て回っているとき、光るものが草むらに落ちてきたのです。初めて見る生きたヤマトタマムシでした。普段なら、仮に逃げられてもまずは1枚撮るのですが、今回は草むらの中で写真にならなかったことと、逃げられてはまずいという思いから、思わず掴まえてしまいました。
下の写真は、残念ながら、別の場所でエノキの大木の幹にとまらせて写したものです。今度は、自然の状態でヤマトタマムシの写真を撮りたいと思います。
《ヤマトタマムシ 2014/07/02》
白地に黒点、後翅外側の黄色が特徴的なエダシャクが飛んできて、コナラの幹にとまりました。ヒョウモンエダシャクです。離れたところからとりあえず1枚、近づいてもう1枚撮ろうとしたら、飛んでいってしましました。幼虫の食樹は、アセビです。
《ヒョウモンエダシャク 2014/06/21》
公園の芝生広場の縁を、草や木の葉などに注意しながら歩いていると、白と黒の特徴的な模様の蛾がとまっていました。昼行性の蛾、シャクガ科エダシャク亜科のトンボエダシャクでした。よく似たヒロオビトンボエダシャクとは、「(トンボエダシャク)では腹部背面の黒紋は大きく、各節で四辺形に近いが、(ヒロオビエダシャク)では一層小さくて不規則な形をしている」(『原色日本蛾類図鑑(上)』)ことなどで見分けられます。
幼虫の食草は、ツルウメモドキです。
《葉にとまるトンボエダシャク 2014/06/24》