ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

定年退職してカウンセリング?

2019-01-18 06:06:26 | 世相
 年末年始の休暇が明けたばかりの市役所食堂でのこと。ここで顔見知りとなった K 氏が席に着くなりこう切り出して来ました。

「女性向けのカウンセリングはあるのに、男向けのはないって言うんですよ!」いかにも憤懣やる方ないといった顔でした。
「えっ、なんのこと?」と私。
「人生相談諸々の・・・、カウンセリングのことですよ。女性は対面でカウンセリングが受けられるのに、男は電話で相談してくださいだと。・・・これじゃ、明らかに男性差別ですよ!」
「へぇ、ここ(市役所)でもカウンセリングが受けられるんですか? それで一体、何を相談しようとしたんですか?」
「定年退職後の人生の送り方諸々。こんな悩みを抱えている男の人、多いと思いますよ。そうじゃないですか?」
「確かに! 退職した途端、こんなはずじゃなかったのに、と途方に暮れたりしますよね。」

 そう言えば初対面のとき、K 氏がこんなことをぼやいていたことを思い出しました。
「嫁がね、昼メシを作ってくれないんですよ。だからここに・・・」
その時点で K 氏は退職して2年になると言っていました。

 定年退職後の男性が、日中家にいるようになって最初に面食らうのが妻との向き合い方だろうと思います。妻に疎んじられ相手にしてもらえない夫の何と多いことか。私も例外ではありません。

 次に問題なのは、自分が現役を引退したという事実を心の底では受け容れていないことです。この意識の克服には最低でも2~3年は掛かるのではないでしょうか? 私の場合は酒浸りの期間を含めて丸4年、断酒してからも2年半を要しました。

 さらにこんな問題もあり得ます。在職中は、自分が会社に貢献しているんだと思い込んでいたものが、実は会社のお膳立てに従っていただけではないか? 退職後、こんなふうに突如として気づかされる人も多いのです。

 これらはとても辛いもので、そのときの喪失感や孤立感は言葉ではなかなか言い表せません。

 孤独感ならまだ楽しめる一面もあるのですが、喪失感や孤立感となると自分ではどうにもなりません。それで酒に走ったのが私で、似た行動を取った人も多いようです。

 K 氏は幸い下戸なので、シニア・カレッジのセミナーを定期受講したり、女性向け麻雀教室の師範代をやったりしているようですが、胸にポッカリ空いた洞は満たしがたいようなのです。だからでしょうか、誘われたら会社のOB会にも喜んで出席していると言っていました。

 アル症者向けに自助会があるように、胸の内を吐き出せる場が定年退職した男性にも必要かもしれません。

 黙ってひたすら悩みを聞いてもらえる場が望ましく、下手な指導や助言は有害なだけ、そう思わずにいられません。この “言いっぱなし・聞きっぱなし” のルールがカウンセリングでも叶うのか、私には何とも言えませんが。



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コメント (2)
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