ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

頓着 / 忖度?

2018-06-26 06:18:40 | 世相
 その日は朝からどんより曇っていて、三宮であったAAミーティングから帰る頃には雨が降り出しました。そんな帰り道、阪神神戸三宮駅でのことです。

 ホームで電車を待つ間、私はいつも決まって階段近くの乗車位置に立つことにしています。私が降りる駅でも出口の階段が近いからなのですが、ホームのそこだけ乗車位置の表示がありません。階段の登り口近くなので混雑を避けるためのようです。だから乗客はいつもバラけて立っています。

 私が定位置に近づくと先客は男性一人だけでした。歳の頃は30前ぐらいでしょうか、少し老けて見えました。大きな布製のバッグの大きな持ち手を肩に掛け、彼は脇目も振らず一心にスマフォの画面に見入っていました。彼の周りには、誰の邪魔も許さないというピリピリした空気が張りつめていました。

 そのうち電車が、私の思惑通り目の前にドア、となって停車しました。普通、ホームで待っている客は開くドアの両側に分かれて立つものですが、何と彼は選りによって私の目の前に立ったのです。しかも大きな布製のバッグを私の胸元に押しつけるように、です。「(コイツ、ワザとやっているな)」と思ってしまいました。

 電車に乗ったら端の方の座席から埋まっていくのが普通です。彼はドアに一番近い端の席に着き、しかも席に着くなり窓のブラインドを下ろしてしまいました。私はというと、そのシートのもう一方の端の席に着きました。

 私たちが座ったシートは進行方向右側で、晴れた日なら窓から直射日光がまともに差し込む席です。雨なので直射日光の心配はありませんし、しかも神戸三宮は地下駅で、地上に出るのは2駅先なのです。そんなことなど頓着する気配もなく、彼のスマフォとの睨めっこは続いたままでした。

 車窓から見える景色が楽しみな私なので、向かいのシートの乗客に忖度してよっぽど彼に一声掛けようとしたのですが、余計なお世話と止めました。依然として彼の醸し出す、邪魔されてなるものかという雰囲気に呑まれていたのだと思います。そして私は私で、ベストのポケットから “どら焼き” を取り出して周りに忖度することなくそれを頬張ったのでした。

 これを見た向かいのシートの乗客たちはどう思ったでしょう? 公共の場でマナーを弁えないのはどっちもどっちで、世界の中心は自分だと思っている嫌な輩二人と思ったことでしょうネ。



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