今回は、再び「自分独自の座標軸を持っていますか?」(2017.1.06投稿)から事例を取り上げてみました。このシリーズ(その12)でも取り上げた記事ですが、そのときは見落としていた部分です。
投稿したのは、“認知のゆがみ” の意味が具体的に理解できたばかりの頃で、回復への新たな課題が “認知のゆがみ” をどう矯正するかになった時期でした。
それまでにも、自己を相対化することが回復=平常心となれる鍵ではないかと薄々気づいてはいました。つまり、自分自身から距離を置いて自分を客体化して眺めることです。それでも、相対化をどうイメージしたら具体的でわかりやすいのか、うまい考えがなかなか思い浮かびませんでした。
そんなときにふと思いついたのが三次元的立体空間の座標軸でした。様々な事柄それぞれについて位置関係を特定する場合、一次元的直線の物差しよりも三次元的立体空間を想定した座標軸の方がイメージとして相互関係がわかりやすいと考えたわけです。
そのきっかけは、怒りには兆しがあるという感覚(体感)に気づいたことでした。「頭に血が上る」というあの感覚です。兆しは体感そのものですが、それを感情の座標軸上の変化とイメージしたらわかりやすかったのです。
ここからはちょっと飛躍し過ぎの感アリですが、これが五感を総合した体感こそ座標軸になり得るのでは(?)と気づいた転機となりました。何か忘れ物があったハズだが(?)という予感に似た感覚や、何かが危険と察知したときの胸騒ぎなどは、まさしく体感そのものです。しかも最近、その体感で間違った例がないのです。そこで、これこそが位置情報を知らせる座標軸の役目では(?)と考えたわけです。
以上は、体感がアルコールの毒から完全に回復してまともになったお陰だと考えています。今では身体の内外を問わず、体感が環境の変化に敏感に反応してそれを知らせてくれているようなのです。
「体感の知らせに素直に従えば、まず間違いない!」
最近、この感を益々強めている私です。ちょっと変ですか?
***************************************************
【事例53】
「怒りを一方に、その対極に喜びを置いた一本の座標軸をイメージすると、原点に当たる両者の中間点が落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動くと、それが兆しと敏感に察知できるようです。」
↓
「・・・原点に当たる両者の中間点が心の落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動けば、その動きが微妙な体感の変化(兆し)として瞬時に察知できるようです。」
記事を読み返してみて、いの一番に違和感があった部分です。違和感は、「落ち着き?」「兆し?」でした。それぞれ何を指すのかが抜けているので、不足している言葉を補ってみました。
下線部はその頃まだ自信が持てなかった部分ですが、今では自信を持って「できます」と断言できます。兆しがマイナス感情のそれなら、“一息ついて 一歩下がって”、それでもダメならその場を離れればいいだけのことです。
【事例54】
「 この文脈をAAのミーティングに当てはめると、各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のように、対人関係で私独自の座標軸上の貴重な目印となってくれ、同時に自分自身の位置情報をも教えてくれていることに気づきました。ミーティングで聞く仲間の体験談は、作為のない貴重な事実を正直に語っていると思えたからです。これが二つ目のきっかけでした。」
↓
「 この文脈の意味するところをAAのミーティングに当てはめてみると、次のことにも気づかされました。ミーティングで各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のようなものということ、つまり、私独自で設定した対人関係座標軸上の貴重な位置情報でもあり、同時に私自身の立ち位置をも教えてくれるものということです。それからというもの、作為のない事実を正直に語ってくれる仲間が貴重な道標と思えて来ました。これが二つ目のきっかけでした。」
少し込み入ったことを書こうとすると途端に頭が混乱しだして、ついこのような複文・重文の長い構文になりがちです。これもPAWSの一つ “思考プロセス障害” の現われではないかと睨んでいます。
頭の中をよく整理して、複文を解消してみることにしました。少しは読みやすくなったでしょうか?
***************************************************
【急性離脱後症候群(PAWS)】
症状は、断酒開始後3~6ヵ月目で最も強くなり、6ヵ月~2年で回復する。
○ 思考プロセス障害(脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を
理解できない)
○ 情動障害(情動の揺れ)
○ 記憶障害(短期記憶の障害)
○ 睡眠障害
○ 身体的協働性に問題
○ ストレス感受性に変化(おそらく認知障害“認知のゆがみ”の意味:筆者追記)
(アルコール依存症専門クリニック教育資料より)
その障害の一つ “思考プロセス障害” では、脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を理解できないなどが知られています。私の経験から言えば、 “思考プロセス障害” は次の3点に言い換えできるでしょうか。
● 脳が混乱して疲れやすく、よくストライキを起こすこと
● まとまった文章を書こうとすると、なかなか考えがまとまらないこと
● 使うべき助詞、所謂 “てにをは” の適切な使い方に迷うこと
さらにより具体的に挙げれば、“遠回りする思考”、“助詞の使い方の混乱”、“修飾語の語順の誤り”、“時制の混乱” などとなり、大概が “慣用的な言葉の使い方(言い回し)の失念” ということに要約できます。
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投稿したのは、“認知のゆがみ” の意味が具体的に理解できたばかりの頃で、回復への新たな課題が “認知のゆがみ” をどう矯正するかになった時期でした。
それまでにも、自己を相対化することが回復=平常心となれる鍵ではないかと薄々気づいてはいました。つまり、自分自身から距離を置いて自分を客体化して眺めることです。それでも、相対化をどうイメージしたら具体的でわかりやすいのか、うまい考えがなかなか思い浮かびませんでした。
そんなときにふと思いついたのが三次元的立体空間の座標軸でした。様々な事柄それぞれについて位置関係を特定する場合、一次元的直線の物差しよりも三次元的立体空間を想定した座標軸の方がイメージとして相互関係がわかりやすいと考えたわけです。
そのきっかけは、怒りには兆しがあるという感覚(体感)に気づいたことでした。「頭に血が上る」というあの感覚です。兆しは体感そのものですが、それを感情の座標軸上の変化とイメージしたらわかりやすかったのです。
ここからはちょっと飛躍し過ぎの感アリですが、これが五感を総合した体感こそ座標軸になり得るのでは(?)と気づいた転機となりました。何か忘れ物があったハズだが(?)という予感に似た感覚や、何かが危険と察知したときの胸騒ぎなどは、まさしく体感そのものです。しかも最近、その体感で間違った例がないのです。そこで、これこそが位置情報を知らせる座標軸の役目では(?)と考えたわけです。
以上は、体感がアルコールの毒から完全に回復してまともになったお陰だと考えています。今では身体の内外を問わず、体感が環境の変化に敏感に反応してそれを知らせてくれているようなのです。
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最近、この感を益々強めている私です。ちょっと変ですか?
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「怒りを一方に、その対極に喜びを置いた一本の座標軸をイメージすると、原点に当たる両者の中間点が落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動くと、それが兆しと敏感に察知できるようです。」
↓
「・・・原点に当たる両者の中間点が心の落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動けば、その動きが微妙な体感の変化(兆し)として瞬時に察知できるようです。」
記事を読み返してみて、いの一番に違和感があった部分です。違和感は、「落ち着き?」「兆し?」でした。それぞれ何を指すのかが抜けているので、不足している言葉を補ってみました。
下線部はその頃まだ自信が持てなかった部分ですが、今では自信を持って「できます」と断言できます。兆しがマイナス感情のそれなら、“一息ついて 一歩下がって”、それでもダメならその場を離れればいいだけのことです。
【事例54】
「 この文脈をAAのミーティングに当てはめると、各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のように、対人関係で私独自の座標軸上の貴重な目印となってくれ、同時に自分自身の位置情報をも教えてくれていることに気づきました。ミーティングで聞く仲間の体験談は、作為のない貴重な事実を正直に語っていると思えたからです。これが二つ目のきっかけでした。」
↓
「 この文脈の意味するところをAAのミーティングに当てはめてみると、次のことにも気づかされました。ミーティングで各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のようなものということ、つまり、私独自で設定した対人関係座標軸上の貴重な位置情報でもあり、同時に私自身の立ち位置をも教えてくれるものということです。それからというもの、作為のない事実を正直に語ってくれる仲間が貴重な道標と思えて来ました。これが二つ目のきっかけでした。」
少し込み入ったことを書こうとすると途端に頭が混乱しだして、ついこのような複文・重文の長い構文になりがちです。これもPAWSの一つ “思考プロセス障害” の現われではないかと睨んでいます。
頭の中をよく整理して、複文を解消してみることにしました。少しは読みやすくなったでしょうか?
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【急性離脱後症候群(PAWS)】
症状は、断酒開始後3~6ヵ月目で最も強くなり、6ヵ月~2年で回復する。
○ 思考プロセス障害(脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を
理解できない)
○ 情動障害(情動の揺れ)
○ 記憶障害(短期記憶の障害)
○ 睡眠障害
○ 身体的協働性に問題
○ ストレス感受性に変化(おそらく認知障害“認知のゆがみ”の意味:筆者追記)
(アルコール依存症専門クリニック教育資料より)
その障害の一つ “思考プロセス障害” では、脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を理解できないなどが知られています。私の経験から言えば、 “思考プロセス障害” は次の3点に言い換えできるでしょうか。
● 脳が混乱して疲れやすく、よくストライキを起こすこと
● まとまった文章を書こうとすると、なかなか考えがまとまらないこと
● 使うべき助詞、所謂 “てにをは” の適切な使い方に迷うこと
さらにより具体的に挙げれば、“遠回りする思考”、“助詞の使い方の混乱”、“修飾語の語順の誤り”、“時制の混乱” などとなり、大概が “慣用的な言葉の使い方(言い回し)の失念” ということに要約できます。
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