断酒開始後、私にどのような変化が現れたのでしょう。断酒後3ヵ月までと4~6ヵ月までに分けて経験した変化をみてみました。
クリニックを初めて受信する直前に別の県立病院に入院していましたので、断酒はクリニック初診より6日前から始まっています。記憶がボンヤリしていますが、幻視・幻聴はクリニック初診直前のこの期間の終わりに経験したようです。
まず、断酒後3ヵ月まで。先ずは好ましい変化について、次いで不都合で困った変化についての順に述べます。
<好ましい変化>
・ 肝機能正常化
肝機能検査値の推移です。クリニック初診時AST(GOT) 57 U/L↑、ALT(GPT) 60 U/L↑、γ-GTP 310 U/L↑、総ビリルビン1.3 mg/dL↑。1.5ヵ月後 AST(GOT) 28 U/L、ALT(GPT) 40 U/L、γ-GTP 111 U/L↑、総ビリルビン0.8 mg/dL。2.5ヵ月後 AST(GOT) 21 U/L、ALT(GPT) 21 U/L、γ-GTP 55 U/L、総ビリルビン0.6 mg/dL。2ヵ月半で正常化しました。
・ 食欲回復
断酒直後からです。ただし、満腹感が感じられなくなっていました。
・ 大便(水様便・軟便)失禁の悩みからの解放
断酒直後から水様便・軟便が止まりました。しょっちゅうだった“放屁のつもりで実が出てしまった”ことから解放されました。そのお蔭で汚れたパンツを洗濯機に放り込む前にやらざるを得なかった手で洗う余計な仕事からも解放されました。
・ 視力改善
メガネの具合が悪かったので眼科で検眼したところ、断酒前の裸眼左右0.03が断酒2.5ヵ月後には右0.1左0.09と改善していました。メガネの度が強過ぎて二重に見えたりしていました。次いでながら、正常範囲の上限を超えていた眼圧も完全に正常化しました。
・ 歩行障害消失
断酒3~4年前から歩く速度が落ちたと感じていました。クリニック初診前にはまともに歩けない状態でした。手摺なしでは階段の昇降が出来ませんでした。断酒約2~3ヵ月後に歩行能力の回復が実感でき、短い距離なら走ることも可能となりました。階段の昇降も普通にできるようになりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ 手足の痺れ消失
習慣的飲酒が定着していた頃は、モノに触ったとき、手の指先や足の指先・足裏の感覚は目に見えない薄物越しに触っているような少し痺れた感覚でした。断酒後にはこれら抹消神経障害が全くなくなりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ アルコール性小脳失調から回復
シャツの着替えで喉元のボタンを嵌めることが難なく出来るようになりました。“底着き”の少し前から、起床時に布団から立ち上がろうとするとき、踏ん張りが効かず前方にツンのめりそうになって難義していましたが、断酒後にはすっかりなくなり普通に立ち上がれるようになりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ 背中の発疹消失
習慣的飲酒が定着していた時は背中に小さなブツブツが常にありましたが、断酒ですべてキレイに消えてしまいました。
<不都合で困った変化>
・ 病的な甘味欲求
断酒直後から甘いモノが強烈に欲しくなって、初めドラ焼き、バームクーヘン、ジンジャエールに嵌りました。糖尿病の病状を示すHbA1cは断酒1.5ヵ月後7.5%、2.5ヵ月後8.5%と上昇しました。ビックリしました。糖尿病の悪化が気になったので血糖降下剤SU剤(グリミクロン)の常用量の半量を処方に追加してもらいました。甘味もノンカロリーコーラ、キシリトールのど飴だけに変えました。やがてキシリトールのど飴で下痢となったのでノンカロリーのど飴に切り替えました。断酒5ヵ月後にHbA1cが6.8%と落ち着いてきましたので、小分けのアソートケーキか小型のチーズケーキを1日最高500Calまでと決め、早朝と夕方2回に分けて摂るようになりました。空腹状態は避けるべきと言われていたのです。断酒10ヵ月後のHbA1cは6.0%です。ノンカロリーコーラは長い間手放せませんでした。(断酒から1年経ってノンカロリーコーラを卒業し、コーヒーに代わりました)
・ 頻回の中途覚醒(不眠)
毎夜9時に就寝してしまいます。クリニック受診直後から眠剤(ロヒプノール、ニトラゼパム)を毎日服用したのですが、ほぼ2時間毎に目が覚めました。夕方4~7時に飲むノンカロリーコーラ(1.5L)のせいとも思いましたが、飲むのを止められませんでした。眠剤は断酒後2ヵ月間続けましたが、効果についてはよく分かりません。毎朝4時には起床してしまいます。中途覚醒は断酒10ヵ月後に1回だけに軽減しました。
・ 悪夢
断酒直後から悪夢がよく現れました。見慣れた帰り道を進むうちに見知らぬ場所に入りこんでしまい、道に迷ったことに気付いて、どうしたものか途方に暮れているなどが典型的でした。断酒2.5ヵ月後に医師に相談したら夢を見なくなりました。医師は断酒後の今後への不安な心理が反映されたものだろうと解釈してくれました。
・ 湿疹
断酒1.5ヵ月後から髪の生えた頭皮全体と髭の部分にのみ強烈な痒みとともに発現しました。クレマスチンフマル酸塩を処方され、1.5ヵ月間服用して軽快しました。断酒に伴う脂質代謝の変調が原因といわれました。断酒9.5ヵ月後に抗酒剤(シアナマイド)はもう必要なかろうと医師が判断し中止したところ、わずかに残っていた湿疹は2週間程度で消失しました。
・ 直近の記憶力劣化(記憶障害)
断酒開始後、他人の名前を聞いた側から忘れてしまい、覚えられなくなっていることに気が付きました。やるべきことを直近までは覚えていたにもかかわらず、場面・視野が変わるとコロット忘れることがしょっちゅうです。直ちにメモすることが必要となりました。医師によると、飲酒中にもあったことだろうが気にもせず済ましていただけで、断酒することによってそれを自覚するようになったのだそうです。
・ 好物の変化
無類のラーメン党だったのに食べたいという欲求が薄れてしまいました。少し残念です。ただし、ラーメンを無性に食べたくなるときは危険な兆候だろうと思っています。
・ 満腹感薄れる
食欲回復のところでも述べましたが、かなり多く食べたと思っても満腹かどうかが分らなくなりました。食べ過ぎると後から胃がモタレルので、食べ終わったら残りモノの量を目で確認するようにしました。
断酒後4~6ヵ月までの変化については・・・
断酒しぃ~てよかったぁ~♪(その3)につづく
『ハイテンションになると危ない!(ドライドランク)』も併せてお読みください。
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クリニックを初めて受信する直前に別の県立病院に入院していましたので、断酒はクリニック初診より6日前から始まっています。記憶がボンヤリしていますが、幻視・幻聴はクリニック初診直前のこの期間の終わりに経験したようです。
まず、断酒後3ヵ月まで。先ずは好ましい変化について、次いで不都合で困った変化についての順に述べます。
<好ましい変化>
・ 肝機能正常化
肝機能検査値の推移です。クリニック初診時AST(GOT) 57 U/L↑、ALT(GPT) 60 U/L↑、γ-GTP 310 U/L↑、総ビリルビン1.3 mg/dL↑。1.5ヵ月後 AST(GOT) 28 U/L、ALT(GPT) 40 U/L、γ-GTP 111 U/L↑、総ビリルビン0.8 mg/dL。2.5ヵ月後 AST(GOT) 21 U/L、ALT(GPT) 21 U/L、γ-GTP 55 U/L、総ビリルビン0.6 mg/dL。2ヵ月半で正常化しました。
・ 食欲回復
断酒直後からです。ただし、満腹感が感じられなくなっていました。
・ 大便(水様便・軟便)失禁の悩みからの解放
断酒直後から水様便・軟便が止まりました。しょっちゅうだった“放屁のつもりで実が出てしまった”ことから解放されました。そのお蔭で汚れたパンツを洗濯機に放り込む前にやらざるを得なかった手で洗う余計な仕事からも解放されました。
・ 視力改善
メガネの具合が悪かったので眼科で検眼したところ、断酒前の裸眼左右0.03が断酒2.5ヵ月後には右0.1左0.09と改善していました。メガネの度が強過ぎて二重に見えたりしていました。次いでながら、正常範囲の上限を超えていた眼圧も完全に正常化しました。
・ 歩行障害消失
断酒3~4年前から歩く速度が落ちたと感じていました。クリニック初診前にはまともに歩けない状態でした。手摺なしでは階段の昇降が出来ませんでした。断酒約2~3ヵ月後に歩行能力の回復が実感でき、短い距離なら走ることも可能となりました。階段の昇降も普通にできるようになりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ 手足の痺れ消失
習慣的飲酒が定着していた頃は、モノに触ったとき、手の指先や足の指先・足裏の感覚は目に見えない薄物越しに触っているような少し痺れた感覚でした。断酒後にはこれら抹消神経障害が全くなくなりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ アルコール性小脳失調から回復
シャツの着替えで喉元のボタンを嵌めることが難なく出来るようになりました。“底着き”の少し前から、起床時に布団から立ち上がろうとするとき、踏ん張りが効かず前方にツンのめりそうになって難義していましたが、断酒後にはすっかりなくなり普通に立ち上がれるようになりました。ビタミンB群の点滴補給が効を奏したのだと思います。
・ 背中の発疹消失
習慣的飲酒が定着していた時は背中に小さなブツブツが常にありましたが、断酒ですべてキレイに消えてしまいました。
<不都合で困った変化>
・ 病的な甘味欲求
断酒直後から甘いモノが強烈に欲しくなって、初めドラ焼き、バームクーヘン、ジンジャエールに嵌りました。糖尿病の病状を示すHbA1cは断酒1.5ヵ月後7.5%、2.5ヵ月後8.5%と上昇しました。ビックリしました。糖尿病の悪化が気になったので血糖降下剤SU剤(グリミクロン)の常用量の半量を処方に追加してもらいました。甘味もノンカロリーコーラ、キシリトールのど飴だけに変えました。やがてキシリトールのど飴で下痢となったのでノンカロリーのど飴に切り替えました。断酒5ヵ月後にHbA1cが6.8%と落ち着いてきましたので、小分けのアソートケーキか小型のチーズケーキを1日最高500Calまでと決め、早朝と夕方2回に分けて摂るようになりました。空腹状態は避けるべきと言われていたのです。断酒10ヵ月後のHbA1cは6.0%です。ノンカロリーコーラは長い間手放せませんでした。(断酒から1年経ってノンカロリーコーラを卒業し、コーヒーに代わりました)
・ 頻回の中途覚醒(不眠)
毎夜9時に就寝してしまいます。クリニック受診直後から眠剤(ロヒプノール、ニトラゼパム)を毎日服用したのですが、ほぼ2時間毎に目が覚めました。夕方4~7時に飲むノンカロリーコーラ(1.5L)のせいとも思いましたが、飲むのを止められませんでした。眠剤は断酒後2ヵ月間続けましたが、効果についてはよく分かりません。毎朝4時には起床してしまいます。中途覚醒は断酒10ヵ月後に1回だけに軽減しました。
・ 悪夢
断酒直後から悪夢がよく現れました。見慣れた帰り道を進むうちに見知らぬ場所に入りこんでしまい、道に迷ったことに気付いて、どうしたものか途方に暮れているなどが典型的でした。断酒2.5ヵ月後に医師に相談したら夢を見なくなりました。医師は断酒後の今後への不安な心理が反映されたものだろうと解釈してくれました。
・ 湿疹
断酒1.5ヵ月後から髪の生えた頭皮全体と髭の部分にのみ強烈な痒みとともに発現しました。クレマスチンフマル酸塩を処方され、1.5ヵ月間服用して軽快しました。断酒に伴う脂質代謝の変調が原因といわれました。断酒9.5ヵ月後に抗酒剤(シアナマイド)はもう必要なかろうと医師が判断し中止したところ、わずかに残っていた湿疹は2週間程度で消失しました。
・ 直近の記憶力劣化(記憶障害)
断酒開始後、他人の名前を聞いた側から忘れてしまい、覚えられなくなっていることに気が付きました。やるべきことを直近までは覚えていたにもかかわらず、場面・視野が変わるとコロット忘れることがしょっちゅうです。直ちにメモすることが必要となりました。医師によると、飲酒中にもあったことだろうが気にもせず済ましていただけで、断酒することによってそれを自覚するようになったのだそうです。
・ 好物の変化
無類のラーメン党だったのに食べたいという欲求が薄れてしまいました。少し残念です。ただし、ラーメンを無性に食べたくなるときは危険な兆候だろうと思っています。
・ 満腹感薄れる
食欲回復のところでも述べましたが、かなり多く食べたと思っても満腹かどうかが分らなくなりました。食べ過ぎると後から胃がモタレルので、食べ終わったら残りモノの量を目で確認するようにしました。
断酒後4~6ヵ月までの変化については・・・
断酒しぃ~てよかったぁ~♪(その3)につづく
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断酒後に必ず経験するのは寝つきの悪さや中途覚醒(不眠)、悪夢、寝汗などだといわれています。幻視・幻聴も経験しました。
幻視・幻聴はクリニック初診後、本格的に断酒してから一遍も経験しませんでした。
眠剤の使用もあって、寝つきの悪さや悪夢は断酒3ヵ月以内に悩まされなくなりました。
中途覚醒が長く続きましたが、断酒11ヵ月目には気にならなくなりました。
以上、ご参考までに・・・
ありがとうございます。