2022年3月20日に開催された交通系の同人誌即売会「たにぐみナナゴーゴ」にサークル参加してきました。主催者、サークル参加者、来場者の皆様、当日はありがとうございました!
鉄道の廃駅を会場にした変わった即売会で、楽しんで参加することができました。
当日の動きを簡単に書いていこうと思います。
朝6時に同行してくれた蒼風さんと合流して静岡を出発、自動車で岐阜県揖斐郡方面へ向かいました。移動は順調で、9時過ぎには揖斐郡大野町へ到着しました。早めに着いたので、大野町内にある「黒野駅レールパーク」というところへ寄り道しました。
ここは、2005(平成17)年に廃線になった旧名鉄揖斐線黒野駅の跡地を活用して2013(平成25)年に公園として整備されたものです。駅舎、プラットホーム、線路1線が残されていて、駅舎は喫茶店などに活用されています。
黒野駅には駅の他に車庫の設備も備えていたため敷地面積が広く、遊具、公衆トイレ、駐車場を持つ設備の充実した公園になっています。
島式ホームが残っていますが、線路は片側の2番線だけ残っています。線路は当時物だと思いますが、枕木は取り替えられていると見られます。
線路とホームという地上設備が残されているものの、意外なことに車両がありません。一応、小さいモ510形があります。
旧美濃駅に保存されているモ512号を2015(平成17)年に1年間借りて公園に置いていましたが、最終的に返却して現在に至ります。車両保存する舞台としては優れていると思うのでもったいないという気はします。
ホームの周りには柵が囲んであって、中に立ち入ることはできませんでした。もったいないと見るか設備の保全的には良いと見るか。
旧駅舎が現存しています。改装工事が入っていると思いますが、それにしてもきれいな建物で、本当は建て替えたんじゃないかと疑いました。なのでいつ建築された建物なのか調べずじまいでした。これは宿題です。
駅前はいい感じの街道です。途中で少し折れ曲がっているところが古くから残る道らしくて好きです。
旧駅舎の1階は喫茶店「レールパークカフェくろの」が入っています。1日中モーニングを出しているらしく、よそ者からすれば???となります。ここらへんの喫茶店では普通らしいですけど。
駅舎の間取りは現役時代のままじゃないかと思います。出札窓口が残っていて、当時の時刻表や運賃表もあります。雰囲気は伝わってきますね。出札口の内側、つまり事務室だった部屋が喫茶店になっています。
建物の2階にはNゲージのジオラマが複数展示してあります。
再びホーム。立ち入り制限されているおかげか、ホームの保存状態は良好なんじゃないかと素人目には思えます。
こういう乗客案内用?の行灯もあります。こういう小物が残っていると嬉しいですね。
なぜかトヨタ・クイックデリバリーを改造したクレープ屋がありました。クレープの移動販売でもする機会があるのかしら。
公園の敷地は鉄道用地を転用したこともあって細長いです。駅の旧本揖斐/旧谷汲方面は面影を感じる遊歩道が整備されています。
旧黒野駅は揖斐線本揖斐方面と谷汲線谷汲方面の分岐点でした。駅を出るとすぐ分岐点に差し掛かって線路が分かれます。遊歩道でもそれは歩道が2本に分かれる形であからさまに残されています。
左側の歩道が旧揖斐線、右側のが旧谷汲線の廃線跡です。
旧揖斐線の遊歩道は川を渡る手前ですぐに途切れます。途切れた先にあるのが旧三水川橋梁です。廃線後もそのまま残されています。撤去する理由もないでしょうしね・・・。
塗装記録表が廃線後の2008(平成20)年になっています。廃線後に何かしら活用するつもりだったのでしょうか?遊歩道に転用するつもりだった?
隣の道路橋から。電車の撮影にはいいところだったかも。
一方こちらは旧谷汲線の廃線跡。いかにもな曲線を描く遊歩道です。それにしたって曲線が急だなと思いました。線路を跨いでいた高架道路は国道303号線です。
旧谷汲線の遊歩道はこのさきも続いていますが、後で航空写真で調べてみると一駅隣りの黒野北口駅の手前で途切れていました。妙に中途半端なので、予算が付かずに力尽きたかと推測します。
あまり深追いすることもないので、黒野駅レールパークに戻ります。
戻ると9:30を回っていました。喫茶店が開く時刻を過ぎたので、入って例のモーニングを頼みます。ドリンクに150円課金すると注文できます。私はホットコーヒー350円にしたので、合わせて500円。
たぶんドリンクにトーストとゆで卵が付いてくるくらいだと思って待っていたら、トーストは入っているのは当然として、ゆで卵じゃなくて卵焼きだし(しかも2切れもある!)、サラダ、焼きそば、ゼリーも付いてくる立派な朝定食でした。ドリンク込みのこの内容で500円は安い!中京地区の喫茶店文化はすごいな。
廃線跡を転用したありがちな公園・・・と思って寄ってみたんですが、予想に反するものでした。確かに鉄道公園と決め込んで来るとしょぼいかもしれないです。でも公園としては充実してキレイな施設ですし、地域のコミュニティが形成されているのも好印象でした。地元民で活用されているのは良いことです。
例えば余所者がここに鉄道車両を持ってきて保存しようなんて思ったら、そのハードルは高いかも知れません。変にボロい電車をきれいな公園に持ってこれないでしょうし、地元コミュニティとの関係醸成もうまくやらないといけないでしょうし。
意外にも得ることの多い公園でした。
公園の隣りに郷社八幡神社がありますんで、ついでに参拝していきました。
狛犬1号。
狛犬2号。
10:30過ぎに「たにぐみナナゴーゴ」会場である旧谷汲駅に現着。すぐにスペース設営を始めて11時の開幕が過ぎたあたりで設営完了。間に合ってないじゃん。
会場の立地上、屋外でやったわけですが、気温は暖かかったものの時折吹いてくる風が冷たかったです。伊吹山から吹いてくる伊吹おろしがここまでくるんですね。これが地味に辛かった・・・。
昼ごはんは運営が手配してくれた飛騨牛すきやき弁当です!飛騨牛の味わい深い旨味と甘辛いタレでご飯がすすむ!
旧谷汲駅っていうそもそも公共交通機関では行きづらい場所を会場にしている時点で一般来場者の人数には正直期待していなかったのですが、新刊、既刊ともにそれなりに頒布することはできました。
見本誌だけ残っていた「みすちーあーきてくちゃー」と「VIA鉄道のステンレス客車」は今回で完売しました。ありがとうございました。ZBS先生のみすちー本次回作にご期待ください。知らんけど。
車両の方は去年散々撮影したんで(ブログ未掲載)この日はあんまり興味なかったです。それよりも風が寒いが勝った。
あっという間に閉幕の15時になりました。同人誌即売会のリハビリのつもりで来たのもありますが、屋内の展示場即売会を飛び出してこういう田舎の屋外会場で即売会するのも楽しいね。伊吹おろしが吹かなければより良かったがこれはどうしようもないね・・・。
今度は同年5月(すぐだな)に旧美濃駅で似たような即売会をやるみたいなんで、興味ある人はご検討をば。ツイート貼っておきますね。あっしは参加しないと思います。
5月3日~5日にかけて開催の #みのまちロクマルイチ
— たにぐみナナゴーゴ&みのまちロクマルイチ (@tanigumi_755) March 27, 2022
本日よりサークル募集を開始しました。「おしらせ」よりどうぞ。https://t.co/AhJYPV3PD5
※サークル募集の受付は4月22日22時までとさせていただきます。
撤収後、伊吹おろしで冷やされた体を温め直すために日帰り温泉へ直行。旧谷汲駅のすぐそばにある谷汲温泉はなぜか休館していたので、次に近い「おおの温泉」に行きました。
体を温め直すにはちとぬるかったものの長湯するにはこのくらいの温度がいいよね。
最後に道の駅パレットピアおおのに寄ってお土産購入。
そこからはまっすぐ帰りました。静岡~谷汲に行くときは、東海環状経由より名神高速経由のほうが楽だという知見を得ました。
写真は、遠州森町PAで見つけた現場猫クリアファイル・・・。つい買ってしまったが、現場猫が運転する車には乗りたくないなぁ。今日"こそ"じゃあないんだよ。
で、無事に自宅に帰還することができたところでこの日の話はおしまいです。
蒼風さんも1日付き合ってもらってありがとうございました。
おしまい。
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