Going to The Movies/Jerome Richardson
(United Artists UAJ14006)
(United Artists UAJ14006)
リーダー作のNew Jazzに吹き込まれた"Midnight Oil"や"Roamin''"はコレクターズアイテムとして知られていますが、本邦では一般的にはあまり知られておらず過小評価の代表選手の一人でしょう。リチャードソンは以外にも?カリフォルニアンでビッグバンド出身のマルチリードプレーヤーでas, ts, bs, fl, piccoloをプレイしますが、このマルチぶりが却って彼の評価に災いしてる部分もあろうかと想像しています。
本日アップのアルバムは62年に録音されたアルバムで、当時はクインシー・ジョーンズ楽団に在籍していたわけですがこの時の盟友、これまた過小評価の代表レス・スパン(fl, g)をフロントに加えた5重奏団で有名な映画音楽のテーマを題材にしたアルバムです。リズムセクションはRichard Wyands(p), Henry Grimes(b), Grady Tate(ds)という、これまた通好みのトリオです。収録曲もサイドAが危険な関係から"No Problem", ティファニーで朝食をから"Moon River", サイドBは日曜はダメよから"Never On Sunday", ウエストサイド物語から"Tonight", "Samson And Delilah"から"Delilah"というとても好ましい選曲です。RichardsonはA面でpiccoloとテナー、B面ではTonightでのスパンとのフルートバトルが聴かれます。元々、エラやカーメンの歌伴で知られるワイアンズのリリカルなプレイもいいですね。
何と行っても、アメリカの新聞のclassfiedを思わせる白黒のビジーなカバーがバタ臭くいい感じです。Alan DouglasプロデュースのグレイにサックスプレイのイラストレーベルでphtographerのFrank Gaunaのこのモノクロ写真が効果的に配されたUnited Artistsのカバーですが、factory sealedで入手したこともあり、どうもreissueっぽいですね(笑)。