Last Night/Don Randi
(Verve V6-8254)
(Verve V6-8254)
のちにフュージョン界でも活躍するドン・ランディのジャズ的なアルバムは,パシフィックの1枚と,VERVEの2枚のトリオアルバムです。スタイル的には,アンドレ・プレヴィンやオスカー・ピーターソン的にも聴こえるテクニカルにも大変優れたピアニストであると思います。
本日,アップの"Last Night"はverveの2作目,Norm Mckay(b), Eddie Burn(ds)を従えたレギュラートリオによるSunset Blvd.のカクテルバー”Sherry's"でのライブパフォーマンスを収録したモノです。Verve1作目の吉祥寺のオヤジが絶賛するWaltzing Matildaを含む"Where Do We Go From Here?" からやって来たのがこの2作目なのです。ランディのピアニスティックな魅力はライブと言うよりリラックスされた形で表現されていますし、1作目に比べオリジナルを多く配して,彼のcomposerとしてのタレントにもスポットが当てられています。選曲の渋さも相変わらずで,Jewish originalの"Raisins & Almonds"やMJQ で知られる"God Bless Ye Merry, Gentleman"のマイナーテーマはとても印象的です。スタンダードからは"Softly As In A Morning Sunrise", "Honeysuckle Rose", "Makin' Whoopee”が演奏されます。彼はタヒチ出身の女性と結婚していたようですがオリジナルの"Tahitian Lullaby"もテーマの美しさが光る佳曲と思います。ランディの実力を示した好盤と言えるのではないでしょうか?
VerveのMGM,T字のセンターレーベル,ステレオ盤です。