67camper's Blog

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テナー奏者としてのOllie

2006-10-26 04:55:31 | jazz & vocal
Meet Oliver Nelson
(New Jazz 8224, Status reissue)


 ビッグバンドでのプレイやアレンジャーとしての仕事が表面に出て,そのプレイについてはあまり語られる事がないプレイヤーの代表格がこの"Ollie"ことオリバー・ネルソンかもしれません。彼は、アルトサックスやソプラノも演るマルチリードプレイヤーですが、彼のテナーでのプレイがジャズファンには比較的良く知られていると思います。というのも大名盤”ブルースの真実”でのプレイがあるからだと推測します。勿論,このアレンジも有名ですよね・・・。初期のビッグバンドでは主にアルトを吹き,アイドルはホッジス,カーター,スミスの御三家だったと言います。テナーのアイドルとしては,ロリンズ,コルトレーンを挙げていますが,ベン,ホーキンス,ドン・バイアス,ラッキー・トンプソンなどと言ったメロディックなテナーからも影響を受けているようです。

 このアルバムはNew Jazzが、ビッグバンドで活躍していたOllieに対して, おそらく初であろうリーダー盤録音のチャンスを与えた作品です。サイドメンには当時既にビッグネームであったプレイヤー達(ドーハム,ブライアント,ウェンデル・マーシャル、アート・テイラー)を起用し五重奏団で録音されています。Ollieのオリジナルが4曲,勿論このオリジナルも彼の作曲のうまさ,ブルースフィーリングを示した好演ですが、エリントンの"Passion Flower"と"What's New"の演奏がハイライトだと思います。"Passion Flower"はあまり取り上げられる曲ではないですが,ドーハムがミュートで付けるオブリガートに乗ってOliieのピュアなプレイが美しくサイドA の聴きものです。B面の"What's New"も彼のテナーでのバラードプレイがfeatureされており,彼の上記メロディックテナーからの影響が如実に現れた好演と思います。

 盤はプレステッジ傍系,再発レーベルのStatus盤ですが、heavy vinylでカバーのコーティングも美しいですね。