67camper's Blog

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パーカー派の新世代ソニー・レッド

2006-10-17 05:34:23 | jazz & vocal
Images/Sonny Red
(Jazzland JLP74)


 モーターシティことミシガン州デトロイトはハードバップ期に多くの優れたジャズメンを輩出したジャズシティでもあります。ミルト・ジャクソン,ケニー・バレル、トミー・フラナガン、カーティス・フラー、ポール・チェンバース,ダグ・ワトキンス,ユセフ・ラティーフなどが代表的でありますが、本日アップの"Images"の主役であるソニー・レッドそして共演の彼の親友バリー・ハリスもデトロイトジャズメンとして広く知られています。この年代のアルトサックス奏者は例に漏れず,パーカー直系のスタイルを身上としていますが、これが吹き込まれ1961年にはコルトレーン,マイルスではじまったモード手法が一方で一つの流れを作っていきます。ここでのレッドのプレイも既にモーダルな表現がなされておりレッドの当時のトレンドへの素早い反応を垣間みれます。

 メンバーはソニー・レッド、バリー・ハリスの他にホレス・シルバーバンドのスタープレイヤー、ブルー・ミッチェル、セントルイスから出て来たばかりのグラント・グリーンのギター,ジョージ・タッカーのベース,レックス・ハンフリーズとジミー・コブのドラムと言う2線級おこのみプレーヤーズです。A-1タイトル曲の"Images"が聞き物だと思います。タッカーのベースイントロに導かれスピークロウ風のテーマが現れますがモードっぽいコード展開を見せる佳曲です。レッドの実力を示すチューンでありリーダーのソロも全開です。ここでのミッチェルのプリリアントな音色もこの時代の好調さを示した快演と思います。B面のブルース,"Blue Sonny"も好きですね。こう言うブルースになるとハリスのブルースプレイが急に際立ってきます。タッカーのイントロの後にテーマを提示するハリスの音色,タイム感覚にはしびれます。グリーンの参加もありますがソロはやや??と言う感じですね。Bラスの"Bewitched"はご存知のスタンダードでソニーの歌心を堪能できるバラードプレイが聴けますよ。

 ジャズランド,モノラル/オリジナルのオレンジレーベルです。ハリスの重厚な音色,ミッチェルの音が特に良く録れているように感じます。