心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

どれだけ自由になれるか次第

2009-11-20 | 木簡

                             (半紙)

昨日は書道教室。
母組、沙於里組とあって、沙於里組の方々のほとんどが今、木簡を学んでいる。

絵手紙教室にもいらしているEさんが、大胆に書きたいとのリクエストに、
羊毛のやわらかい太目の筆で私なりに大胆に・・!と、臨書してみる。

半紙に書く時、折り目をつけて四文字が入るようにしてから書かれる方がいるけど
そうすると、その小さな枠の中に入れようという余計な神経を使ってしまうから
あまり私はオススメしない・・ 

半紙全体の空間を見ながら、感じながら、文字と文字のバランス、
響きあいを確かめながら書く練習をすることが大事と思うなり 

そう、実は決められた枠があると、そこからはみ出さないようにと
心に負担と緊張を与えるもの。
そうすると、目先の失敗ばかりが気になって、全体が見えなくなっちゃうわけで。

たぶん人生も似ているような 
自分も相手も、人生も、こうあるべきだって枠を決めちゃうと
そこからずれたら、不安になったりキライになったり、諦めたり焦ったり。

もちろん節度は持ちながら、自分の思い込みからどれだけ自由になれるか・・
人生が楽しいかどうかは、そんなところにあるような。

自分なりに気持ちよく書けた臨書を眺めながら、ふと 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

単純に素直にかわいく

2009-11-19 | つれづれ
                           (半紙1/2)

人の感情なんて、あやふやで曖昧なものだと思う。
けれど人の印象は、たった一言で決められちゃうこともあるような 
もったいなや。。。


ところで昨日の朝、とある桜の木に、すごい大きな蜘蛛の巣をみっけ。
まだ真新しい巣には獲物はなく、真ん中には5cm位はある巣の主が
がっつり仁王立ちで構えておられる。

思わず「ご苦労さま」と声をかけつつ
なんだかなぁ・・蜘蛛の巣っていうと、あまりいい印象はないけれど
「くもの家」って言うと、途端にいとおしく感じるのは私だけ?

ということで、人の印象なんてそんなもんでないの?と、ふと 

たった一度の思い込みは、もしかしたら素敵な出会いやチャンスを逃すこともあるかも。
だから、心はいつもニュートラルに 

物事かっこつけたり、斜めに見るより、構えるより
単純に素直にかわいく受け止める方が、人生豊かであるような 

で、こんなへんてこな歌もめっけ。 何度も聞いては歌ってるなり~。
 るるるの歌。



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山頭火の秋

2009-11-18 | 山頭火・放哉・良寛
                         (半紙1/2)

前回の絵手紙教室でのお題。
山頭火の「百舌鳥のさけぶやその葉のちるや」

子供の頃、よく庭に百舌鳥(もず)が来ていたなぁ。
甲高い声で鳴いていたのが遠い記憶に残っている。
当時、獲物(カマキリ)を枝に刺していたのを見たことがあり、
ちょっとこわい鳥って印象がある。

百舌鳥についてはこちらから→万葉のいきものたち


静まり返った秋の空に、きーきーと鳴く百舌鳥の声が響き渡り
色づいた葉がはらりと落ちるその光景を、山頭火はどんな気持ちで見ていたのか

切なく儚く舞う葉を見ていたのか、大空を舞う百舌鳥をみていたのか・・
そんなことを思いながら書いてみた 


この日はまたまたEさんが紫芋の羊羹を作ってきて下さり、その上、
毎年頂くこの巨大鬼柚子も。(重さ880g!)
これが20個はなっているというのだから、柚子の木も大変なこって。


上:Eさんの鬼柚子 下:紫羊羹とHさんちの柚子

その写真を撮ってきて~と言うと、なんてことはないからと。
いえいえ、私達からしたら見てみたい図なの~

ちょうどHさんからも皆さんに~と、お宅に実った柚子を頂き。
もうお正月も近いなぁと感じましたとさ。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光風霽月のような気持ちで

2009-11-17 | 漢詩
                        「霽月」 (半紙1/2)

ほんとは「光風霽月」と書いたのだけど、
眺めていたら「光風」が気に入らない・・って思って半分だけ 

書ではよく書かれることば。こうふうさいげつ。
雨のあとの晴天に吹く風(光風)や、霽(は)れた空の月(霽月)のように、
さっぱりとしたわだかまりのない気持ちのこと。
似たことばに、虚心坦懐、明鏡止水、清風名月などなど。

日々、あぁ・・今の仕事は自分には向いてないのになぁとか
家事も手伝ってくれる人を選べばよかったなぁとか
それぞれに(私も)悶々とするものはあるかと思いまするが・・  

先日訪れたすどう美術館の須藤さんがおっしゃっていた言葉に、はっとして

 どんなことも無駄なことはないんですよ。
 みんな生活の中で、本意ではない時間や労力を費やすこともあるわけで。
 でも、苦手なことも好きじゃないことも、一生懸命向き合うことが大事。
 それらのひとつひとつは、きっと自分の財産になるから。

なんか自分が恥かしくなって、もっと真摯になりたいって思った。
ずっと何となくすっきりしなかった心が、晴れ晴れとした気持ちになれて 

そう、だからこれからは、光風霽月のような気持ちで
日々何事も大事に過ごしたいなぁとしみじみと 


 時々コメントも下さるオランダ在住の華文字さんのブログ~
書之時 華文字 を新しくブックマークに加えさせて頂きました。

書の教室もされている華文字さんのブログと、HPもありますので
是非お立ち寄りくださいませ 


コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「萬里無雲孤月圓」

2009-11-16 | 漢詩
                            (はがき)

秋の詩の「萬里無雲孤月圓」 萬里雲無ク孤月円カナリ
意味は、見渡す限り雲一つなく、まるい月が照っているよのぉっ・・て感じかな。

「雲」と「孤」の間があきすぎた・・と思ったので、以前、房州やさん に頂いた
お地蔵さん印を押してみるも、全体にいまいちメリハリがないなぁ。。。


さて、霜月も半ば、うちの駐車場の柿も紅葉して・・落葉も始まり。
毎年見事な近所のイチョウ並木は、今年は片側が早くも丸坊主にされてしまい残念。
でも近隣の方にしたら、一面黄色のじゅうたんのお掃除は大仕事なのでせうね 

昨日は一日家に籠もって、ある楽しいことに集中夢中。
近々機が来たらご報告しま~す (文字を書いたり・・ちょっとした工作どす)

そんな中、藤澤さん から黄色が眩しいほどの柚子がたくさん届き。

ビニール袋を開けると、柚子の香りと加賀の空気と、カメムシさんもご一緒に。
あ、そういえばお宅にはカメムシがたくさんいるとか。


加賀のカメムシさん見えます?

早速ぷくぷくの洗礼を受けそうだったので、慌ててベランダの草むらへ
藤澤さん、ありがとうございました♪

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すどう美術館へ

2009-11-15 | 書展・展覧会情報
                       すどう美術館入口あたり

昨日は職場のSさんと、小田原にある すどう美術館 で今日まで開催中の 
石田象童展 へ。

以前、町田市のご自宅が美術館だった頃、たまたまお邪魔したすどう美術館、
その後銀座での活動の後、小田原に移転されたとのこと。

美術館のある冨水駅は、小田急線の新宿方面から行くと小田原より3つ手前。
初めて下車したけど、静かでのどかな田園風景が広がっていて、気持ちよく。
駅から徒歩2分とあったけど、ちょっと道に迷いつつも、こんな風景に感激。





Sさんのお蔭で無事、すどう美術館に到着。最初の写真は常設作品の展示室。
この手前にかつては画家のアトリエだったという、何ともモダンで素敵なお宅兼美術館があり。
(あとで写真を・・と思っていたら、帰る頃暗くて撮れず残念。 美術館HPをご覧下さい。)
室内からは、さりげなく彫刻等の作品が置かれたお庭も見えて、とても居心地がよく。

会場には石田さんもいらして、ゆっくり作品創りのお話を伺う。
布に滲む墨の色のそばには、文字のようなリズミカルな細い線。
そこにゆっくり流れる時間は温かみがあって、心安らぐ。。
書から抽象へと移行された経緯を伺い、なるほど・・・と 

途中から館長の須藤さんもお話に加わって下さり、
作品への取り組み方、作家としての生き方・・をご教示頂く。

その中で、作家として何が一番大事か・・というお話があり。
それは、「覚悟」なんだと。
自分がどの生き方を選ぶか、何を大事にしたいか・・覚悟することだと。

そして、「どんなことも無駄なことはないし、その一つ一つを自分の糧とし
自分の魅力としていくことが大事」と。

人生もまたしかり・・とな。

改めて自分を振り返り、ため息をつきつつも、「覚悟」ということばは
胸にずしりと響き、希望というか自分自身への目標が持てたような気がする

帰りは裏道を教えてあげるからと、田んぼのあぜ道に続く道に導かれ、
そこには小さな小川に、小さな橋がかかっていて。

象童さんがひとこと・・「覚悟の橋を渡るんだね」 

ありがとうございました 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫アンカ

2009-11-14 | 
                     膝の上のみーにゃ様 色っぽい?

朝晩は寒くなってきて、猫にはもうアンカを入れている。
過保護過ぎると、かえって風邪をひきやすくなると言われたんだけど

飼い主がかなりの冷え性ゆえ、なんとなく・・ね。
で、寒い季節、私には猫は必需品。なんてったって天然アンカ。

ぷくぷくが我が家へ来る前は、みーにゃがいつも布団の中へ。
朝起きると、無意識にみーにゃ様に腕枕を差し上げていて 

でも今はぷくぷくが、頭突きをして侵入、時に私の顔を枕にされる。
寝返りをうとうとすると、体重をかけて動くなっってされる 
そして益々寒くなると、枕右にぷくぷく、左にみーにゃ様に固められるのであ~る

お蔭で万年、寝不足じゃ~と、それでも親馬鹿はニマニマ顔で日々過ごすなり。


(↑)ぷくぷくは昼間はダンボール小屋の中で、お気に入りのおもちゃを連れて。
細身に写ってますが、ほんとはブクブクです



コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甲骨文字のように

2009-11-13 | 書の話
                           (はがき)
 
甲骨文字による「歩」
上が右足、下が左足をあらわす。

そう言われてみると、なるほど~と。
甲骨文字は一番古い文字であるのに、デザイン的で洗練されているような。

気どりや言い訳や、隠し事のない、シンプルな姿だからかな 

あぁ・・もっとシンプルになりたいなぁ 
甲骨文字のように。

右足と左足、「そのまんま」を形にしただけのその姿は
存在の根源を、こんなにも美しく表現するものなんだなぁ・・と、ふと。

今まで、何気なく書いていた甲骨文字に
今日はなんだか深遠なものを感じたとさ 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無邪気と思無邪

2009-11-12 | 禅語・般若心経
                            (半紙)

先日の書道教室で、好恵さんらしいことばを探して書いてみる。

「思無邪」 思いに邪(よこしま)無し。 邪心がなく純粋なこと、の意。


何となくここんとこ、職場のロッカーを整理していて出てきた
灰谷健次郎 の  を読んでいる。

ドラマ化された「兎の眼」「太陽の子」以来、灰谷さんのファンになった母が
よく読んでいた。

その中の一節。
『笑ってもいないのに、いつも笑みをたたえている人がいる。
顔を見るだけでおじぎをしたくなるような人が稀にいる。』

「無邪気」というのは、思いのままに行動するという能動的なものだとしたら
「思無邪」とは、黙って受け入れるという、受動的なものなのかな、とふと。

その懐の深さは、どこから来るのか・・。

そんな人に会えたら。
そんな人に会えたら泣いてしまうかもしれない。

そんな人に会えたら
も少し優しくなれるかもしれない 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心はいつも自由に大らかに

2009-11-11 | つれづれ
                          (はがき)

いくつもの視点を持っていたいなぁ 

たとえば、心にモヤモヤしたものが充満したり
目の前の現実は変わらないんだとしたら
たぶん、視点を変えればいいんだわさ 

そう、視点は変えられる。
心はいつも自由におおらかに 

でもって、いくつもの視点を持つには
たぶん日々よく見て、よく聞いて、よく感じることが大事あるね 
ついでに、よく笑い、よく泣き、たまに怒ることもね。

いくつもの視点を持っていられたら
明日という日も変えられるような気がしてこない?

心はいつも自由におおらかに 


今日の1曲は、Jimmy Cliffの  I can see clearly now





コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする