「半年前の信州旅行記(その44)茅野編 14」のつづきは、尖石縄文考古館の館内の話に戻ります。
まずは、トイレに入りますと、こんな貼り紙
がありました。
うがい・手あらいをしよう
と、マスクをした縄文のビーナスと仮面の女神がアピールしています。
さすがです。
でも、縄文のビーナスはデブっぽいし、仮面の女神は宇宙人っぽい…
また、エントランスのカウンターでは、
「祝 国宝」のタスキをした仮面の女神が来場客をお出迎えしていました。
こちらは結構リアルな造りですなぁ。
さて、仮面の女神の前に、尖石縄文考古館に展示されていた縄文土器もかなりステキでしたので、先にそちらを紹介します。
まずは、こちら。
茅野市下ノ原遺跡から出土した、縄文前期(BC3500年)の「深鉢」です。
なんとなく瓦せんべいを連想してしまいますが、素晴らしい造形です
説明板によりますと、
竹を割ったものを使って線を引いて模様を描き、さらに細かい粘土をボタン状にして貼りつけている。
だそうですが、アップにしてみましょう。
いかにも「縄文」なワイルドさがたまりません
この「深鉢」をモチーフにした噴水が茅野市役所前にあるそうな。
また、こちらの「吊手土器」も良かった
棚畑(たなばたけ)遺跡から出土した縄文中期(約4500年前)のものといいますから、縄文のビーナスと同時期かつ同じ場所のものですな。
この「吊手土器」に花を活けてみたい と思う華道家の方がいらっしゃるのではないでしょうか?
最後に紹介する縄文土器はこちら
これまた見事
今から4000~5000年前の縄文人の方
が、どんな思いやイメージから、こんなものを創り出したのか、驚異
としか言いようがありません。
人類史上稀な長期間にわたって続いたと考えられている縄文時代、なんだか凄い時代だったように思えてきます。
人類は、時間をかけて進歩したのか、はたまた、「進歩」とひきかえに、ある優れた特性をを失ってきたのではなかろうか、と考え込んでしまったのでありました。