昨日、埼玉県立近代美術館(MOMAS)に出かけてきました。
北浦和公園での新緑と八重桜のコラボが気持ち良かったのですが、もちろん、お目当ては先週、4月5日に始まった企画展「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」でした。
実は、先週観に行こうかとも思ったのですが、ほぼ常設展「MOMASコレクション」がこの土曜日から展示替えになるというので、1週先延ばしにした次第です。
そんなわけで、まずは「MOMASコレクション 第1期」から鑑賞いたしました。
と、これが、楽しかった
今期の「MOMASコレクション」は3部構成になっていまして、MOMASの誇る近代洋画の名品が勢揃い(カミーユ・ピサロの「エラニーの牛を追う娘」は上野に出張中)した「1. モネとかピカソとか」は、私にとってはお馴染みの作品ばかりでしたが、それでも、やはり良いなぁ~
と思ったし、一つ飛ばして「3. 小村雪岱の版画」は、私の大好き
な画家の作品ですから、これまた眼福
ってやつでした。
そして、「一つ飛ばし」た、「2. re-presentaiton イメージの継承と創造」が極めつき
見立て、引用、オマージュなど、美術史の中で受け継がれるイメージの展開を紹介します。
とあるだけですが、これがまた、ボリューム、内容とも、かなり面白い 大満足
です
例によって「お持ち帰りしたい」作品を選びますと、まずは、福田繁雄(私は「名人」として尊敬しています)の「円柱鏡に映ったミロのヴィーナス」。
こりゃ楽しい
現物をご覧いただかないことには、この楽しさは判らないだろな…
そして、きのう、最も「お持ち帰りしたい」と思ったのは、初めて拝見した濱野年宏「風神」「雷神」でした
俵屋宗達の名作「風神雷神図屏風」から、衣のたなびきだけを抽出して、それをグラフィカルに、そして軽やかに、でも琳派よろしく金地
の上に描いた作品で、ただの「ブラッシュ・ストローク」でありながらも、ホント、「風神」「雷神」なんですよ
私にとって初めてお聞きする「濱野年宏」さんというお名前、この記事を書くべく、ネットで調べてみたところ、あれ
これは…
と思い至るイメージがありまして、私の写真コレクションをガサゴソ(音はしない
)さがしてみたところ、ありました
2014年9月に、「Misia Candle Night」さぬき公演を追っかけて四国に行った際(良い旅行でした…)、
高松から琴平へ向かう途中、坂出駅を通過するときに撮った写真です。
讃岐富士(飯野山)を背景に、金色に輝くオブジェが「濱野年宏」さんの作品らしい。
いやぁ~、奇遇ですなぁ~
ところで、宗達の「風神雷神図屏風」は、右隻に風神、左隻に雷神が描かれているのですが、濱野さんの作品は、「風神」が左、「雷神」が右に展示されていました。
この並びで良いのかなぁ…
濱野さんの「風神」「雷神」の下に並べて展示されていた笹島喜平さんの「風神」「雷神」の配置(こちらは「拓版」ですから、宗達と逆の配置で間違いはない)に合わせたのかなぁ…
つづき:2016/04/19 FY16も埼玉県立近代美術館の展示は絶好調 (中編)