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吉川みつこの〝気ままではいられない〟日記
▲議会改革のシンポジウムに参加して
11月27日、午後1時から「刈谷市産業振興センター」で、
市民と議員で議会をかえていこうというイベントをしました。
私も、実行委員として参加しました。当日は、受付などの担当があり、すべてのお話を聞けたわけではありませんが、要点を書き留めましたのでご紹介です。
このシンポには、議会改革で有名で、全国の議会から招かれ講師などをされている江藤先生と廣瀬先生が揃い、なおかつ、行財政改革で有名な前多治見市長の西寺先生も来てくださるといった豪華メンバーで企画することができました。
◆「市民と議員の条例づくり交流会議 in 東海2010」◆
東海から変える!市民と議員のチカラ
●もっと使おう議会を!●
【全体会】---------------------------------------------------
まず最初に、山梨学院大の江藤俊昭先生が、
◆「民主主義のイロハのイ~市町村議会の必要性」という題目でお話をしてくださいました。
1,議会の権限は?(議員が議決している事項を思い浮かべればわかる)
→ 地域経営の根幹の事項は、議会が議決している。
→ 条例、予算、決算、契約、財産の取得、処分・・・
2.なぜ議会に権限があるのか?
→ 住民代表機関 + 討論機関 であるから。(議員個人には何も権限はない)
3.議会が萎縮している
→ 頑張っている議会も増えている。しかし、議会が頑張っても市民から見えない
→ 市民に近いところに出向かなければ!
4.従来の「改革派首長」と最近の「改革派首長」の違い
→ 従来=議事機関(議会)と執行機関の切磋琢磨
→ 最近=議会敵視論
片山総務大臣「議会を認めていない。議会をつぶし、都合がよい議会を作ろうとしているのは問題だ」
→ 阿久根市長は問題外。河村市長は、もっと議論すべき。
→ 敵と味方を集結する運動はダメ。
→ 水戸黄門に期待するのではなく、市民と新しい文化をつくっていくことが大切。
5.対立、競争は悪か?
→ 対立がないことが問題である。 = 議会と執行機関との癒着
→ 対立・競争が悪であるとの発想で、癒着構造を助長しているのは問題だ。
(議院内閣制、首長によるリコール運動)
6.頑張っている議会も増えてきた
→ 首長が「議員定数半減や報酬半減」を公約にして当選してきている。→ 山口県防府市は、市長の公約を議会で否決。
→ 流山市議会は、定数について議論。市民にも意見を聞いて回った。→ 市民「頑張っているから、減らさなくて良い」と。
7.議会の存在意義は何か?
→ 議会は、多様な住民意見を聞き、それを議論しなければならない。それが、地方議会の役割である。しかし、実際にはほとんど議論がないのが現実。学級会よりひどい。
《会場からの質問》
Q1.「地方議会での会派について、どう思いますか?」
A1,「合意形成のための十分な議論や努力をしているならば、存在意義はあるだろうが、それがされていないならば、意味がない」
Q2,「議会では、当選回数で序列がある。どう思うか?」
A2.「○○期なんて関係ない。公開の場で議論するのが議員の役割。そんなこと気にせず頑張ってください。新人のときの気持ちを忘れないことが大切です。栗山町では、7~8期の議員が議会改革に頑張った事例もあります」
Q3,「市長が、自民・民主・公明と相乗りの場合、議論もなく賛成するのが議員の役割ということになり、議会が形骸化していしまう。相乗りと議会の関係についてどう考えるか?」
A3.「どんな議案も、100%完璧ということはない。不十分ならば意見を述べ、よりよいものに変えていくのが議員の役割ではないか。相乗りだからと、意見を言わなかったり、反対しないのは変!」
【みつこは、こう思いました】
私が思っている「民主主義」と同じ考え方をお持ちで、わかりやすい講演でした。
みなさんの小学校の時の学級会のルールはどうでしたか?
少数派の意見も議論の中で尊重し、話し合いの中で案を作り、最終的な案に対して、賛成か反対かの賛否をとりませんでしたか?それが民主主義だと学びませんでしたか?
しかし、私たちの議会では、議論が不十分です。多数決=民主主義と思っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
また、市は、審議会を作ったり、ご意見箱を作ったりして住民の意見を聞く工夫をしています。しかし、議会は、情報公開や住民から意見を積極的に取り入れることを怠ってきたこともあり、多くの方々が議会に興味がないのが現状ではないでしょうか?
議会がしっかりと市民の方にメッセージを送ることや、議会として地域で説明会をしていくことが大切だと改めて思いました。
次に、法政大学教授であり、自治体議会改革フォーラム呼びかけ人代表の廣瀬克哉先生のお話がありました。
、
◆「議会って何?基本のキ ~議会改革の今とこれから」という題目で。
1,なぜ議会が悪玉になってしまうのか?
・名古屋市
条例・計画を公布せず・・・再議せず・・・
市長が先頭に立ち、議会リコール
・阿久根市
議会を招集せずに、専決処分
市長リコールと議会リコール
・大阪府
議院内閣制を提案
・首長選マニフェストで、議員定数減・報酬減
・イギリスで、10年ほど前に議会一元制であったが、うまくいかなかった。
議会が、プロの行政職員を内閣に選んだ → 権力的に動くようになった → 議会の力の低下となった
2,議会がなぜ存在しなくてはならないのか?
・憲法上の必置機関は、議会だけ
・議会でなくてはできないことがある
多様な民意を反映した代表機関
公開の場の議論を通して、論点・争点を発見し、公開する
決定過程の公開。共有による納得のいく決着
3,議会には、3重苦がある
・政治に対し、行政の方が優位に思われていること
・地方に対して、中央集権が強いこと
・参加型民主主義が望まれていることによる議会への反発が増していること
↓
4,解決策は?
・議会の良さ(住民からの細やかな政策情報の入手など)を残し、政策能力を高めること。
5,議会改革基本条例の制定は、136自治体
・形だけの条例制定は、ばれます。
・プロセスは公開すべきです。
・とりあえず迎合する議会はダメ。
とりあえずの議員定数削減、報酬削減は、議会改革ではない。迎合にすぎない。
6,今の議会に不可欠なこと 「議会報告会」
・議決内容についていの説明責任
議会報告会では、議員が答弁する立場にかわる。
・議決した経過についての説明責任
個々の賛否ではなく、議論を尽くしたかが問われる。
両方とも、会派や政治的立場を越えた議会としての共同責任となる。
(参考):栗山町の議会基本条例の前文=議会の目指すもの
議会は、その持てる権能を十分に駆使して、自治体事務の立案、決定、執行、評価における論点、争点を広く町民に明らかにする責務を有している。自由かっ達な討議をとおして、これら論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である。
【分科会】---------------------------------------------------
前多治見市長であり、山梨学院大教授の西寺先生が、
◆「自分たちで考えるまちの未来~首長マニフェストと総合計画、総合計画と議会の役割」について、講演してくださいました。
西寺先生のお話を聞くのは、3回目か4回目です。
市長が替わっても揺るがない行革を進めていった方だと私は思っています。
(多治見市は、総合計画で財政危機を乗り越えた)
・一般的に総合計画は、5年ごとの見直し。市長任期と合致しないので、4年ごとに見直すことにした。
・地域課題を整理し、総合計画には、事業レベルで明記し、進行管理をした。
・市民と行政は、パートナー
・総合計画に基づき事業を選ぶことを、職員たちと徹底的に話し合った。他の部署の事業に対しても、他部署の部長が意見を言って、次年度の事業も決めていった。
・総合計画にのっていない事業はしない!(総合計画を壊すのは、首長である場合が多い)
・事業を減らすのも、議会の合意が必要とした。
(議会の役割)
・できあがってから意見を言っても遅い。審議会メンバー(策定委員)から意見を聞いたり、議論を行うことが大切。
・地方自治法改正で、「基本構想」の議決をなくす方向。決定したら「総合計画」が無意味になる。
→ 議員で条例を策定する必要がある。
・総合計画と財政計画との整合性のチェックをしていく必要がある。
(議員は、審議会メンバーになるべきでない)
・策定委員会と行政、策定委員会と議会。この二つの議論が必要です。
(市長マニフェストを無条件に総合計画に入れるべきではない)
・市長の公約は、財政的根拠を示したり、議論などをされたものではない。よって、議会で審議してもらう必要がある。
《会場からの質問》
Q1.「我が市の総合計画には方向性のみが示されて、実施計画が他にある。違いは?」
A1,「多治見市は、事業を網羅するタイプで、全容を明らかにしている。審議会は、追認機関ではない。ここを大切にした。ホワイトボードを使って、論点を整理しながら会議をした」
みつこの感想 :---------------
ホワイトボードの話がでて、ちょっとドキリ。
西寺さんは、会場に向かって、「会社の会議でホワイトボードを使う人は?」と尋ねました。ほとんどの人たちが挙手。西寺さんは、論点を整理するに必要なのに、行政の審議会や議会でホワイトボードを使わないのは、議論ができていない証拠だと。
私も、日頃のNPO活動に於いては、こうしたものを使って論点を整理しながら、議論を進めていますが、議会に於いては、パワーポイントやホワイトボードを使って議論することを提案しても、受け入れられていません。ですから、論点がなかなか整理できないので、結果的に、議論にはならず、多数決で決めてしまうことになってしまっていると思っています。
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Q2.「総合計画策定をコンサルに委託することについては?」
A2,「コンサルに文書を書かせることは、言語道断。たくさんの人が参加できる仕組みが大切。総合計画策定→事業計画策定→政策評価→事業評価のしくみが大切です。」
まだまだいろんなお話を聞いたのですが、以上、講演を聴いてのメモから拾ってみました。市長とマニフェストと総合計画の関係や、予算立ての仕方、議会の役割など・・・とても参考になると同時に、自分が考えてきたことと合致することが多く、力強い後押しを得るような講演でした。
講演後、交流会が行われ、先生方に改めて質問をさせていただいたり、議員間交流をさせて頂きました。講演会には、地元の刈谷市議会の正副議長も参加していただき、とても有意義な会だったと思います。
これらお話を参考に、議会の中で、活性化に努めていくつもりです。
11月27日(土)のつぶやき
市長の仕事って何なのか。議員の仕事って何なのか・・・有権者で今一度考えようよ。本日(11月27日)、「市民と議員の交流会議in東海2010~もっと使おう議会を」 - 私も実行委員として関わっています。午後1時から刈谷駅前。参加こう。 ? http://am6.jp/gTyWyF
09:23 from TwitBird
今から刈谷に向かいます。議会改革のシンポです。愛西市の市民の方も参加してくださるとのこと、一緒に勉強できてうれしいです。
09:35 from TwitBird
こちらこそおせわになります。 RT @hirose_katsuya 私もいま向かってます。今日はよろしくお願いします。 RT @yoshikawa325: 今から刈谷に向かいます。議会改革のシンポです。愛西市の市民の方も参加してくださるとのこと、一緒に勉強できてうれしいです。
09:41 from TwitBird
有権者に信頼される議会にしたいですね。 RT @ykasagi http://tl.gd/762cft
10:14 from TwitBird (Re: @19hz)
@19hz 電車乗り間違えました。ちょっと遅刻です。
14:37 from TwitPict
刈谷で議会改革のシンポです。廣瀬先生が講演中。 #TwitPict
15:36 from TwitPict
西寺前多治見市長のお話が始まりました。テーマは、総合計画と市長マニフェスト。 #TwitPict
16:58 from TwitPict
総合計画について、パネルディスカッション。総合計画の文章をコンサルタントに書いてもらうなんてもってのほかと、西寺さん発言。 #TwitPict
22:39 from Tween
私は、家に到着です。勉強になりました。ありがとうございました。 RT @fuchan_region お疲れ様でした!ありがとうございましたRT @hirose_katsuya: さて、もうすぐ東京駅着。
23:13 from Tween
はい、お疲れ様でした。お気を付けて。 RT @kazu_ikedo 「市民と議員の条例づくり交流会議」終了。今回の企画、準備した仲間と打ち上げ中。みんな熱いわ。そろそろ私は中座して終電でかえります。
by yoshikawa325 on Twitter