脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

「聞くことが最初の支援」= 岸本葉子さんからのメッセージ

2011年08月07日 | つぶやき

2011年7月17日づけ

読売新聞の「声援 復興めざして」のコラムに

以前このブログでも記事で取り上げた

エッセイストの岸本葉子さんからのメッセージが載っていました。

今までのどんな方々の応援の言葉よりも共感を覚え癒されたので

ここに新聞より引用し紹介させていただきます。

 

読売新聞2011年 7月17日「声援 復興めざして」のコラムより

「聞くことが最初の支援」

岸本葉子さん 50 エッセイスト

『がんを患い不安や苦悩を抱えていた頃、

サポートグループに参加した体験や

心のケアの専門家の話を通し、学んだことがあります。

 

言葉をかけられるより、話を聞いてもらう方が、ときに救いになるということ。

 

胸の内にため込んだ思いを外へ出さない限り、どんな言葉も入ってきません。

 

また、話すうちに自分の状況や気持ちが整理でき、

必要な助けを周囲に求めていけるようになります。

 

私が被災された方にかけられる言葉があるとすれば、

 

「どんなことでも話してください」。

悲しみ、怒り、恨み事、何でも聞きます、

そのままを受け止めます。

 

 「頑張ろう」のかけ声で

口から出かかった言葉を

封じてしまうのを恐れます。

 

 言葉を発せられるまでに静かに待って耳を傾けることは

簡単なようで難しい。

 

でも、それこそが周囲の者ができる

最初の支援ではないかと思うのです。』

 

以上、読売新聞記事より岸本葉子さんの言葉。

 

 

岸本さん、ありがとう。

岸本さんのこの記事のお言葉を読んだだけで、

私はその言葉にやさしく包まれたように感じ、癒されました。

 

もし誰か、本当に、私の目の前で

「どんなことでも話してください。何でも聞きます。そのままを受け止めます。」と言ってくれる人がいたら、

私は安心してその人に心を開き、

泣きながら

脳脊髄液減少症を長く見逃され続け、

傷つけられ続けた日々のことや、その時の気持ちを話すことでしょう。

 

でも、現実の世界では私の目の前には、そんな人はなかなかいません。

人間不信になってしまった私は

人が怖くて、また傷つくのが怖くて

ありのままを人に話すこともなかなかできません。

 

私が自分の気持ちを一部吐き出せるのは、唯一このブログだけですが

このブログも私にとって、安心してすべて気持ちを吐き出せる場でもありません。

 

このブログは、私の日常を記録する日記でもありません。

 

脳脊髄液減少症をより多くの人たちに伝えることで、

早期に気づいて治療にたどりついていただくために書いています。

いわば広報活動が主な目的。

 

だから、ここも私のありのままを出せる場でもないのです。

 

書くことはつらいこともあります。

でも、書いて伝えています。

私のような被害者を二度と出してほしくないから。

 

被災者も、病人も、もうすでに充分がんばっているからこそ、今、死なずに生きているのだから、

これ以上「がんばれ」なんて

お願いだから言わないで

 

がんばるのは、心も体も元気な人たちの方にしてほしい。

 

被災していない地域の人たちや、

元気な人たちが、

弱っている人たちために、もっともっとがんばって助けてほしい。

 

同じように、脳脊髄液減少症の深い問題点に関しても、

充分に声を上げられない脳脊髄液減少症患者の分まで 

元気な人たちがもっともっとがんばって、助けてほしい。

 

 

そして、

 

ブラッドパッチも健康保険適用にならずいまだ自費の現状や、

脳脊髄液減少症の診断基準を狭めるような動きを

元気な人たちの力で、なんとかしてほしいのです。

 

患者が見逃されることなく、全国どこでも、早期発見、早期診断治療が受けられるように、

元気な人たちがもっとがんばって力を貸してほしいのです。

 

いつの日か、

脳脊髄液減少症を長く見逃され続けたために、

無理解にさらされ続けて医師不信や人間不信に陥り、

心傷ついてきた患者たちにも

 

傾聴のプロを、治療の一環として用意してほしい。

 

励ましたり、なだめたり、説教したり、批判したり、言葉をはさむことなく、

ただひたすら話を聞くことに徹して 、

 

患者の思いをありのままに受け入れることで

心を癒して元気にしてあげてほしい。

 

それは、

脳脊髄液減少症に効果が認められているブラッドパッチ治療さえ充分に普及せず

、健康保険さえ適用されていない今は

高望みかもしれないけれど・・・。

 

今まで長く続いた脳脊髄液減少症の無理解の時代に、

傷つけられて

心もボロボロになって病んでしまっている患者もいるのだから

 

体の治療と並行して 

薬によらない、傾聴による患者の心のケアも

脳脊髄液減少症の治療の一環として必要だってことに

早く早く、気づいてほしい。

 

 

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