10年前に、認知症と診断されていた人が
実は
認知症ではなかったケース
ハートネットTVで見ました。
認知症と診断されてから、
仕事を失い、
離婚、
認知症の活動をしてきたのに、
10年後に、別の医師に
「あなたは認知症ではありません。」と言われた元商社の専務の男性の話でした。
「言葉ではよく耳にする認知症だが、
その診断に不確かなものが、あることはあまり知られていません。」
とナレーションが入ったけど、
私は、
「医師の診断なんて、人によってはいいかげん」だという事、脳脊髄液減少症を見逃されてきたからわかってますよ。
正常圧水頭症という、脳脊髄液が増えすぎで起こる認知症とか、
その反対で髄液が漏れて減る事で起こる認知症なんかは、治療で治る認知症なのに、
それを知っていて、すぐ、それを疑い、
検査診断治療につなげられる医師は少ないはず。
患者が高齢で、記憶障害とか怒りっぽくなったりすると、
それだけで「認知症」とザックリと診断されてしまいそうで怖いです。
脳脊髄液減少症の私の症状を振り返ってみても、医師によっては、
レビー小体型認知症とか、
前頭側頭型認知症とか、
年齢によっては若年性認知症とか、
誤診されていてもおかしくなかったと、今思います。
脳脊髄液減少症でも、私が経験した症状でも、
物忘れ、易怒性、性格変化、幻覚に似た目に見える画像の乱れや精神状態は起こります。
脳脊髄液が漏れて減ると脳も萎縮するから、脳画像に脳萎縮の画像が撮れた、
若い脳脊髄液減少症患者もいます。
脳脊髄液が漏れていれば、私の場合ですが、血圧も低くなりましたから、それは脳血流だって減っても不思議ではありません。
脳血流が低下して、記憶力が落ちて、怒りっぽくなって、脳が縮んでいる画像が撮れたからといって、
認知症とされて、認知症の薬づけになって、
誰も「治療で治る、髄液漏れ」に気づいてもらえなかったら?と考えるだけで恐ろしいです。
現在では、頭の中に、脳脊髄液減少症の多彩な症状がインプットされていない医師が多いのですから、
物忘れや、怒りっぽさなどが主訴の患者は、認知症と診断されてもおかしくないと思います。
ただ、私には、東京慈恵医科大学の繁田先生の言葉がとても共感しました。
それは、
「本当に脳の中で起こっていることが見られないところで診断をしている難しさ。
認知症だけじゃなくて軽いうつ病の人。
体の病気のために認知機能が下がっている人。
それから不安になって、認知症じゃないかって心配することで混乱をしている人。
本当にいろんな種類の人がそこには含まれているので。ですから我々もどう診断していいかっていうのはなかなか難しい」
という、言葉です。
脳脊髄液減少症の記憶障害、物忘れ、怒りっぽさの場合、髄液漏れという、体の原因のせいで脳機能が低下しているのに、
脳脊髄液減少症、自体が知られていないし、脳脊髄液減少症の症状の中でも、認知機能低下や、高次脳機能機能障害の研究は、研究班の中に、精神科や高次脳機能障害の専門家が多く加わらない限り、脳脊髄液減少症の体の症状の研究よりまだまだ遅れていると感じます。
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今回の番組の内容のように、他の医師の診断を、
後の医師が患者に「以前の医師の診断は誤診ですよ」とはっきり教えてもらえることは、
現実にはあまりないのではないか?と思いました。
患者は、一度診断されると、そのたった1人の医師の診断を、ずっと信じこんで誤診の可能性を少しも疑わない人が多いのではないか?と思いました。