28.12.30 祝 婚 歌 NO.1389
二人がむつまじくいるためには愚かであるほうがいい。立派すぎないほうがいい。
立派すぎることは永続しないことだと気付いていたほうがいい。
完璧を目指さないほうがいい。 完璧なんて不自然なこととうそぶいているほうがい
い。 二人のうちのどちらかがふざけているほうがいい。ずっこけている方がいい。
互いに非難することがあっても、非難できる資格が自分にあったかどうか、後で疑わ
しくなるほうがいい。
正しいことを言うときは少し控えめにするほうがいい。 ただしいことを言うときは
相手を傷つけ易いものだと気付いていた方がいい。
立派でありたいとか、正しくありたいとかいう無理な緊張には、色目を遣わずゆった
りと豊かに光を浴びているほうがいい。
健康で風に吹かれながら生きてゆく懐かしさに、ふと胸が熱くなる そんな日があっ
ていい。 そして、なぜ胸が熱くなるのか 黙っていても二人には解るのであってほ
しい。 <吉野 弘 作 祝婚歌 より>
夫婦関係はそれであっても、ビジネス社会においては「完璧」を期す必要があり、
ずっこけてはいけないし・正しいことを言うべき時にはきちんと言わないと、きちん
として仕事にならない。 だから、仕事はシンドイものです。
仕事はできるだけ早く卒業したい。