29.06.02 く ら け ん2 NO.1544
バブルの発生と崩壊によって、金融機関は膨大な不良債権を抱えて経営危機に瀕するこ
とになりました。 大蔵省は金融機関の健全化を期して、検査機能を強化するために大蔵
省から検査の職務を分離独立させて「金融庁」を設置し、不良債権の発見と処理に血眼に
なって取り組みました。
その結果不良債権は激減しましたが、貸し渋りと貸し剥がしが常態化し、「金貸し」であるは
ずの銀行が金を貸さないために収益が上がらなくなり、黒字にするためには合併して人員
を減らす方法しかありませんでした。
あの猛烈な銀行合併はそのような背景があったのです。
お役人という人種は能力に置いて柔軟性がなく、客観的に物事を観察でき人類ではありま
せん。 厳格な検査をすればするほど、銀行経営は赤字体質に陥り「角を矯めて牛を殺す」
愚を繰り返すのみでした。
ところが、平成13年7月に金融庁長官に森 親信が着任してから状況は一変しました。
不良債権の検査なんかやめろ!・・・と宣言したのです。