31.02.01 葬 儀 2 NO.2134
なにぶん大昔のことですので記憶は定かではありませんが、こういう
つまらないことはよく覚えているのです。
広沢虎三という浪曲師がいてこれが大層面白かった。 こういう一席で
した。 東海一の大親分清水の次郎長が死んだ・・・で盛大な葬儀が
おこなわれましたが、次郎長に反目する飯岡の助五郎は「これからは俺
の時代だ」と大喜びに喜んで、これまた盛大な酒盛りをしたのです。
ところがその酒盛りの最中です、次郎長の子分の大政・小政・法院大五
郎・尾張鶴吉・桶屋の鬼吉・おっと忘れちゃあいけねえ、そうよ次郎長
一の子分(と自称する)森の石松が、助五郎のアジトへなぐりこみを掛
けたのです。
実は、次郎長は死んでいなかったのですが、死んだと見せかけて宿敵を
欺き、油断させておいてその隙を突いて一気に助五郎一家殲滅させる策
略だったのです。
ヤクザの社会なんてこんなものでしょうが、一度自分も死んだ振りをし
てみたい。 周囲でどんな反応が起きるやら・・・祝賀会なんか開か
れたらがっかりするでしょうけれど・・・