R 04.04.14 Mさんの場合 NO.3453
高度経済成長期に、印刷業をしていたMさんは借地権付き建売住宅を購入しま
した。 いわゆる「下駄ばき住宅(1階は店舗または作業所・2~3階
は住居、5戸1棟建ての長屋の真ん中の家)」でした。
その後40年もたって、印刷業界は不況業種になるとともに、Mさん自身高齢
化のために仕事に耐えられなくなってきたところ、地主からは「建物も古く
」なってきたから使用に耐えられない、土地を返還してほしい」との依頼を
受けた。
借地権付き建物を他の第三者に売却できないことはないが、なんたって家は
ボロボだし、買手は付きません。 契約書を見ると、土地を返還する場合
は、建物を撤去して更地にするという条件になっている。
ところで、5戸1の建物の真ん中の家を取り壊すことは、5戸1建てだから
保っていた他の建物を不安定にする。 物理的にできないことはないけれ
ど、莫大な費用がかかるし、切り離した両隣の家が傾いたり、倒壊する危険
がある。 こういう場合、借地人が団結して家主と交渉すべきですが、み
なさんそれぞれに事情があってまとまらない。どうすればよい良いのでしょ
うか?という相談でした。 …続く。