小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

2023-08-13 07:16:43 | 日記

          R 05.08.14     柿     NO.3928

 柿が実る季節になると思い出す。 戦時疎開をしていた田舎には柿の実が

たわわに実っていた。  でも、誰も疎開者にはそれをくれなかった。

疎開先に邪魔者扱いにされているばあちゃんいて、あるときに、私を物陰に

呼び寄せて1個の柿をくれた。  疎開モンにそんなことをすると村八分される

ような雰囲気だったから、私は遠くの地に行って物陰にかくれてそれを食った。

皮も剥かずにそのまま食べたから、その時の味は忘れている。

戦争が終わって成長すれば、いつか彼の地を訪れて、ばあちゃんに一言、その時

のお礼をしたいと思っていたが、果たせぬ夢となってしまった。