26.12.11 竈 (カマド) NO.631
土・煉瓦・鉄・またはコンクリートなどで築き、その上で鍋・釜などをかけて煮たき物をするように設けられた設備。
最近は歴史博物館へでも行かないと見られませんが、私どもの子供頃は「へっついさん」とも言って、街中ではあまり見かけませんでしたが、ちょっと田舎や
旧家に行くとよく見かけたものでした。 転じて、竈は身代(財産)を意味する場合があります。
ところで、自分で築いた財産の全てを意味する場合、その表現としては「カマドの灰までおれの物」です。
「灰」は今では厄介な産業廃棄物ですが、明治時代までは反物の染色・金属鋳造などにとって不可欠の貴重な触媒でした。
灰屋と言う灰を売買する商売があって、産業の中心を担う重要な職業でもありました。
ところで、女性の愛憎(つまり、夫の浮気などを許せる感情)は何歳くらいなのかと質問された女性が、黙って火鉢の灰をかき混ぜる仕草をした。(谷崎潤一
郎の作品だったかな?) つまり、灰になるまで(死ぬまで)ダメということらしい。
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