勝手なつぶやき

今日あった事、見たり聞いたりして感じた事、
ふと思い出して記憶がよびさまされた、そんな事を呟いてみようか・・

どちらを優先すべきか

2006-07-15 18:32:50 | Weblog
昨年の夏に編んだノースリーブのセーターが何度か洗っているうちに伸びてしまった。
首周りだけほどいて編み直ししている。
編みながら昨年の春にこれを編んでいた頃の出来事を思い出した。



知り合いのおばあちゃんが亡くなられた。
それを知ったのがお葬式の次の日に見た新聞の訃報欄だった。
そこの嫁である彼女と私は、二人で旅行に行ったりしていた仲なので、
お元気なころのおばあちゃんとも何度もお目にかかっていた。

具合が悪くて2年くらい前から入院なさっていたことは聞いていた。
彼女は良く面倒をみていた。

知らなかったこととはいえ、お葬式には行くべきだったのだから急ぎお悔やみに伺った。
家にはご主人と次女の娘さんだけで奥さんの姿がない。
「奥さんは?」の私の問いにお二人共、歯切れの悪い返事しかなさらない。
頭に浮んだのは看病疲れで倒れたのだろうかということ。
それを聞いても返答は「え、え~、ちょっと・・・」だけ。
とても不審に思ったので、共通の知人宅に寄って聞いてみた。

その人の話し。
奥さんは前の日の通夜のときから居なかった、なんでもフォークダンスの大会で
参加がてら四国旅行に行ったらしい。
長男の嫁でありながら、お手伝いに近所の人が大勢来ているというのに・・・
通夜も葬式も、陰でこそこそと奥さん不在の話しでもちきりだったという。
ご主人の姉妹などは、はっきりと非難していたらしい。

驚いた、旅行好きは知っているけど姑の葬式より旅行を優先させたのだろうか。

数日経って、彼女が訪ねて来た。
「噂、聞いたでしょ?」と。
真相はこうだ。
この方はフォークダンスのかなりの踊り手なのだが、四国で行われる全国大会に県代表で
出る事になっていた。
難位度の高い踊りをペアーで踊ることになっていて、自分が出なければペアー相手も
出られない、代わりは居ない・・・。
長い期間練習を積んできたみんなに申し訳なくて亡くなった知らせを受けてから一睡も出来なかったそうだ。
そこにご主人の一言、「四国に行きなさい、40数年姑に仕えてくれたのだから
こっちはいい、自分と娘達でなんとでもする。非難はオレが受ける。」

これで踏ん切りをつけて行って来たのよと話してくれた。
そうだったのか、それを聞いてから考え込んでしまった。
私だったらどうする
いくら考えても答えは出ない。