さて、続きます。
相変わらず食事抜き、休みなしの生活が続いていますが…2年近くそれを維持してきました。
それが維持できていたのは、自分で言うのもなんですが「医療に対する向上心」「楽しいという気持ち」「患者さんに対する思い」などがあり、一日一日が楽しかったからだと思います。
しかし、今週は週初めから「嫌なこと」が続き・・・。
モチベーション↓
モチベーション↓
人が「好意」+「親切」+「サポート」のつもりでやったことが、週明けにはいろいろ「逆」の方向で上司に伝われば、やる気も下がりますわな。
思わず「ど~しろというのか?」と、言ってしまいましたよ。上司に言いましたよ。
この状況下で体がもつのは「モチベーション」の高さです。
モチベーションだけが「肉体」を支えていると思います。 精神が肉体を支えるとは、本当にこのことだと思います。
僕の場合は「場所」を変えてしまえば、患者さんに対する思いは変わりませんので・・・。 どうするかは検討しますが・・・。この1~2週間で「もう無理」というような状況になってきています。
目の前の患者さんのためにできることを行う。患者さんのために自分の知識を総動員して、ベストの手段をとる…というスタンスは変わりません。
けど、改めて実感しました。
こういった「肉体の限界」を超えるような勤務体系で生き残っていくためには、「精神力」「モチベーションの高さ」は必要不可欠である。
と(笑
日本の医療体制は本当にこんな「医師」「看護師」「検査技師」などのモチベーションの高さに支えられているような気がします。
逆にモチベーションが下がる原因、「人間関係(医師‐患者関係、スタッフ同士の関係)」だったり、「評価(自己評価、他者評価、給与含む)」だったり「待遇(勤務環境、リフレッシュできない勤務体制で一生続ければ、モチベーションを回復させることはできない)」が出現すれば、危ういところでとどまっている人間は一気にそっぽを向くのだろう…と思ったりします。
如何にモチベーションを高く保てるようにするか…は大きな問題で、その体制を作っていかなくては「医療現場の再生」は不可能なのだろうと思います。
現在、医療現場・・・。特に勤務医の負担を減らそうとして、様々な施策がとられようとしています。
勤務医の…特にシビアな診療科に所属する医師に関しては、数年前に「立ち去り型サボタージュ」と言われた「医師を続けるためには、勤務医をやめるしかない」という問題がクローズアップされました。
すなわち
「勤務医はやめたけど、開業医として医者を続ける」
「医者として患者さんには尽くしたい。しかし、勤務医でいるのは・・・誠心誠意尽くしても、結果が悪い場合に生じてしまう・・様々な現象に気持ちが耐えられなくなってしまった。」
「医者にだって家族がいる。家族と過ごす時間も取れない(リスクも高い)勤務医を続けるのは不可能である」
勤務医の環境。特にシビアな診療科に関しては、自分たちで言うのもなんですが「家族と共に過ごす時間:0時間」というような状況もあります。
実際、僕はこの2年間…年末年始込みで14日しか病棟にいない日はなかった(1日増えましたw)ですし、家には寝に帰っているだけのようなところがあります。
沖縄でもこんな報告がされました。
医師不足、過労で疲弊 小児救急医療講演会、厳しい実態報告
6月6日10時25分配信 琉球新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100606-00000007-ryu-oki
「地域が守る医療」と題し講演する足立智和記者=5日、うるま市民芸術劇場燈ホール 小児救急医療に関する講演会(県、県小児保健協会主催、琉球新報社共催)が5日、うるま市民芸術劇場燈(あかし)ホールで開かれた。約250人が参加した。中部医療圏域の医師が、小児科医が不足し、どの病院でも医師が疲弊している現状を報告。兵庫県丹波新聞社の足立智和記者が地域の取り組みから見える医療再生の可能性について講演した。
足立記者は医師不足で閉鎖の危機にあった小児科を母親たちの運動で救った「兵庫県立柏原病院の小児科を守る会」発足の仕掛け人。「医療崩壊の根本にあるのは医療の不確実性が忘れられていること。守る会の活動は医療者と患者の間の溝に橋を懸ける作業。互いの歩み寄りが大切」と話した。
中部徳洲会病院小児科の新里勇二医師、中頭病院小児科の砂川信医師、県立中部病院の小濱守安医師は勤務実態を説明。小濱医師は「このような勤務をずっと続ければ、いつか倒れるのではないかと思っているこのような勤務をずっと続ければ、いつか倒れるのではないかと思っている」と懸念した。
県中部福祉保健所の松野朝之医師は中部圏域の小児科勤務医へのアンケートから、中部地区は小児の軽症での救急外来患者が多いことや、少ない小児科医で対応するため医師の疲労が大きいと報告した。 9カ月の長男と来場した伊波容子さん(32)=うるま市=は「子どもが発熱すると不安を感じるが、すぐに病院に頼るのではなく、状況をよく見てかかりつけ医に行くなどの意識改革が必要だと思った」と話した。
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僕は一生勤務医を続けたいと思っている人(血液臨床、血液研究の第一線で生き続けたい)なので、開業医の先生の気持ちがわからないかもしれません。
ただ、こう思っています。
最近、病院の負担を如何に「開業医」の先生に負担してもらうようにするか。如何に開業医の先生から病院のほうに資金が行くようにするか…に政策が傾いているような気がする。
日本の医療は「崩壊寸前」であり、勤務医の環境だけを変えても仕方がない。開業医の先生の負担を増やしていくだけでは、結局負担に耐えかねて…という状況になるかもしれない。
日本の医療の重さが100だとすると、本当は50くらいの重さを支える(もっと少ないか)しかないレベルにもかかわらず、全員が2倍の努力(一部が3倍、4倍かもしれないけど)をして支えているのが現状のような気がします。
いや、一人で3倍ではつぶれてしまいます。数名掛かりで3倍を支えていた。
一人では無理です。
そこに1人で『1』を支えてくださっている開業医の先生方に「1.5」の重さを一人で支えるように設定すれば、勤務環境の悪化に耐えかねて潰れてしまうかもしれない。
4人で「6」を支えることはできたとしても、1人で1.5は意外ときついように思います。支え続けないといけないから。
そうすると「日本では医療ができない」という話になるかもしれない。
開業医の先生の負担だけ増やすような施策になれば、「勤務医が勤務医を離れる」かのごとく「開業医が勤務医になる」のでは…という思惑があるのかもしれませんが、完全に「日本の医療」から離れたらどうするんだろうと思ったりします。
うまくいいたいことが書けているかわかりませんが、結局のところ「地域」全体で支えていくしかないのではないかと思います。
http://blog.with2.net/link.php?602868
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当たり前のことなのだろうと思いますが、地域の医療従事者「勤務医も開業医もなく」が協力して、モチベーションを高く保ちながら支えあい、それに住民の皆さんにも協力していただく(何でも病院ではなくて・・・)しかないのだろうな~と思っています。
モチベーションの話を書いていたら、脱線して行きました。
言いたいことが書けているかはわかりませんが、このあたりで・・・。 漸くお腹がすいてきましたが・・・微妙な時間ですね。
明日の当直で…何も起きなければいいけど。
では、また。