新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

違いを学ぶのが最も重要ではないか:血を混ぜあう必要性について

2013-01-27 22:48:56 | 医療

こんばんは

 

先週は水曜日の当直の後、病棟の医師や研修医にインフルエンザが猛威を振るったため、病棟のカバーに入っておりました。久しぶりに急変対応をやったので・・・感覚が悪いような気がしましたが、うまくカバーできたと思います(看護師や研修医、後期研修医、スタッフ全員から「嵐を呼ぶ男」と言われましたが・・・)

 

2時間おきに起こされていたから睡眠不足もあったのかな・・・。

 

で、昨日は一人の後輩が某病院の研修から帰ってき、もう一人の後輩がその病院に研修に行き、もう一人の後輩が薬屋さんが主催するCMLの座談会に参加したことの・・・打ち上げと壮行会を兼ねた食事会を開きました。

まぁ、一人は病棟の急変のため来れなかったのですが…(残念)

 

その時に少し後輩に言いました。

向こうの病院とこっちの病院の違いを学んでくればいい。考え方の違いもあるだろうし、そもそも向こうの病院でできることでも、こっちではできないということもある。医師数も違えば、検査システムや他の医療従事者が違っていたり、そもそも基本的に医者って「自分たちが正しい」と思って診療しているから(自分たちは間違っていると思って診療しているのであれば、医者失格だと思いますよw)・・・他との違いを認識していないかもしれないけど、いろいろな違いがあると思うので、それを勉強すればよいと思う」

 

ガイドラインもありますし、基本的にみんなこうやっているだろうと思っていますけど、絶対細かいところの違いがあるはずなんですけどね。実際昔の医科研の臍帯血移植の成績も、結局レジメンというよりは患者の管理体制にあった(論文や学会報告ではわからないところ)わけで

 

僕は最近よくコメントをいただく「出版するのは良いのだけど・・・:近藤誠医師へお願い」という記事のコメントにも書きましたが、唯一の真理というのは医療にはないと思っています。

 

病院(すべての医療従事者、体制)によって、医師によって、患者さん(患者さんの状態だけでなく、家族、経済状況)によって・・・いろいろな状況によって医療の選択肢は変わると思います。

また、繰り返し書いていますが、病院や医局、医師によって「得意、不得意」がありますので、それによって戦略が異なることもあるかもしれません。

 

まだコンセンサスを得るほどではなくても「やったほうがよいかもしれない」ということを取り入れている病院もあれば、保険で認められておらず、不明なやり方を実施しないというスタンスの病院もあるでしょう

 

一部の公立病院(うちもそうですが)だと予算制のところがありますので、そういった要素も出てくるかもしれません。

DPC(診断名などで診療報酬などが決まる)病院とDPCが関係ない病院でも・・・違い(入院中に他院で検査ができるかできないか。DPC病院だと検査はできてもその診療報酬が検査をした病院に行かないので、内内に調整する必要が出てきますよね)が出てきます。

 

ただ、お互いがどういう考え方で診療をしていて、ガイドライン化(ガイドラインに従っていても、医師によってはどういう手順(優先順位)で投薬していくなどの違いなど・・・)されているものでない場所にどう違いがあるのか、医師ごと・医局ごと・病院ごとの違いをお互いが認識して学びあい、自分たちに(そしてその病院に)適合するように変化発展させていけばよいと心から持っているのですが・・・

 

そんなことを思っています。

あ~部屋が寒い。手足がかじかんできましたw

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また。

コメント (3)
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